フューネラルビジネスフェア2026まとめ|現地の様子や来場者数などを紹介一般公開

FBF2026
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数多くの葬儀関連企業が出展するフューネラルビジネスフェアですが、2026年は6月23日(火)・24日(水・友引)の2日間にわたって、パシフィコ横浜にて開催されています。
本記事では「フューネラルビジネスフェア2026」の1日目の来場者数や現地の様子を、速報でお届けします。これから足を運ばれる方や、遠方のため会場へ足を運ぶことが難しい方の参考にしていただければ幸いです。

なお、出展企業の担当者に伺った商品・サービスの特徴や、今後の葬儀社運営への活用方法については、取材内容を整理したうえで後日あらためて詳しくお届けします。

目次

フューネラルビジネスフェア2026|イベント概要

葬儀の在り方が大きく変化しつつある今、業界の“次の一手”を模索する場として、国内最大規模の専門展示会「フューネラルビジネスフェア2026」が、パシフィコ横浜 展示ホールC・Dで開催されています。
第29回目を迎える今回は、過去最大規模となる162社・309小間での開催となり、棺や骨壺、霊柩車といった伝統的な葬具から、最新のAIを活用した業務効率化サービスやDX関連システムまで、葬祭ビジネスの現場を支える商材が幅広く一堂に会しています。

コロナ禍を経て、小規模化・多様化が進む葬儀の現場では、これまでの常識や慣習を見直す動きが加速しています。
施設の設計やサービス内容、施行プラン、さらには顧客との関係構築まで、業界全体が“儀礼文化の継承とイノベーション”という課題と向き合っている状況といえるでしょう。

こうした転換期にあって、本展示会は、最新の商材・設備の紹介や、実務に役立つ情報交換の場として、例年以上に高い注目を集めています。
そこで本記事では、当日の会場の様子や展示商品・サービスの傾向を中心に、過去の出展社数・来場者数の推移データも交えて、フェアの全容をお届けします。

名 称フューネラルビジネスフェア2026
会 期2026年6月23日(火)10:00〜17:002026年6月24日(水・友引)10:00〜16:30
会 場パシフィコ横浜 展示ホールC・D
入場形式入場登録制(業界関係者のみ)※入場無料/事前登録
主 催綜合ユニコム株式会社 / 月刊フューネラルビジネス

〇フューネラルビジネスフェア2026会場マップ

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〇パシフィコ横浜 展示ホールC・Dまでのアクセス

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フューネラルビジネスフェア2026|過去9年間の来場者数・出展社数の推移

過去9年間におけるフューネラルビジネスフェア来場者数の推移をまとめました。
第29回となったフューネラルビジネスフェア2026の来場者数は前回を上回り、過去9年間で初めて13,000名を上回りました。

FBF2026来場者数詳細

■2026年来場者数

  • 6/23(火)晴れ 7,808名(前回比104.8%)
  • 6/24(水)曇り 5,349名(前回比98.2%)
  • 総来場者数:13,157名(前回比102.0%)
FBF2026来場者数概要

フューネラルビジネスフェア2026|現地の様子

フューネラルビジネスフェア2026の初日は、開場直後から多くの業界関係者が会場を訪れ、各出展ブースでは早い時間帯から商品説明や商談が行われていました。
当日は海外から訪れた方の姿も見られましたが、それ以上に目立っていたのが、全国各地から集まった国内の葬儀社やライフエンディング関連事業者です。
単に新商品を見て回るというより、自社が抱える経営課題を解決するための情報を得ようと、目的意識をもって各ブースを訪れている方が多いように感じられました。

こうした来場者の熱意に呼応するように、出展企業側の説明や商談にも例年以上の熱がこもっていた印象です。
商品の機能や価格を一方的に紹介するだけでなく、来場者がどのような課題を抱えているのか、現場では何が求められているのかを丁寧に聞き取る担当者の姿も多く見受けられました。

小規模葬でも収益を確保するための展示が増加

今回の展示内容から強く感じられた変化の一つが、家族葬をはじめとする葬儀の小規模化・簡素化を前提に、運営コストの抑制や収益性の確保を支援する提案の増加です。
象徴的だったのが、ご遺体搬送車(寝台車)や霊柩車の展示です。これまでのフューネラルビジネスフェアでは、寝台車にはハイエースなどの大型バン、霊柩車には高級輸入車や国産高級車をベースとした車両が多く見られましたが、今回は軽自動車をベースとした車両が複数展示されていました。

軽自動車であれば、車両価格や燃料費、維持費などを抑えやすく、狭い道路や住宅地でも取り回しやすいという利点があります。
葬儀の小規模化が進むなかで、従来の設備や業務体制を維持するのではなく、現在の施行規模に合わせて経営資源を最適化しようとする動きが、車両展示にも表れているように感じられました。

展示されていた車両のなかには、ご遺体の搬送と霊柩の双方に対応できるだけでなく、式場で使用するテーブルや椅子などの葬儀備品も輸送できるよう設計されたものがありました。
用途ごとに複数の車両やスタッフを配置するのではなく、1台の車両を活用して一連の業務をスタッフ1名で担える仕組みとなっており、人件費や車両保有コストの削減にもつながる提案といえるでしょう。

人材不足を補うDX・AI関連商材

葬儀業界全体で深刻化している人材不足を背景に、少ない人数でも業務を円滑に進めるためのDX関連商材も増えていました。
顧客情報や施行予定、見積書、請求情報、スタッフ間の連絡事項などを一元管理できるシステムのほか、AIを活用した無人受付システムなども展示されています。

こうしたシステムは、単に作業時間を短縮するだけでなく、情報共有の漏れや属人化を防ぎ、限られた人員を接客や施行といった本来注力すべき業務へ振り向けるうえでも有効と考えられます。
前述した多目的型の軽自動車も含め、今回の会場では、単体の商品やサービスを販売するだけでなく、「これまで複数人で行っていた業務を、いかに少人数で運営できるようにするか」という視点に立った提案が目立ちました。

葬儀前から顧客と接点を持つプレサービス

近年は、仏壇・仏具、相続、遺品整理、納骨先の紹介など、葬儀後のアフターサービスに力を入れる葬儀社様も多くなっています。
今回のフューネラルビジネスフェアでは、こうした葬儀後の支援に加え、葬儀前から高齢者やその家族との関係性を構築する「プレサービス」と位置づけられる展示も数多く見受けられました。

具体的には、高齢者向けの身元保証や生活支援、入院・施設入居時のサポート、死後事務委任などに関するサービスです。
葬儀が発生してから依頼を受ける従来型の事業モデルだけでなく、元気なうちから地域住民の生活課題に関わり、長期的な信頼関係を築こうとする方向性がうかがえます。

葬儀の施行件数だけに依存せず、葬儀前後の支援まで事業領域を広げることは、新たな収益機会を生み出すと同時に、地域の高齢者や単身世帯を支える役割の強化にもつながるサービスといえそうです。

中小葬儀社の内製化を支援するツールも登場

来場者の様子からは、葬儀の小規模化や簡素化による収益低下に歯止めをかけるため、外注費の削減や新たな付加価値の創出につながる商品・サービスを熱心に探している様子もうかがえました。
こうした需要に呼応するように、従来は中小葬儀社では内製化が難しかった生花祭壇の設置や、遺影写真の加工・修正などを、自社で対応できるようにするツールも展示されていました。

「外注コストを抑えつつ、提供価値を維持・向上したい。」こうした内製化の動きを後押しする提案に、多くの来場者が足を止めていたのが印象的でした。

来場者と出展企業の双方から感じられた危機感

会場内の商談では、葬祭サービス事業者が商品やサービスについて熱心に質問する一方、出展企業の担当者も、顧客が抱える課題や現場のニーズを積極的に聞き取っていました。
出展企業にとって、展示会は自社の商品・サービスをアピールする場であると同時に、今後の開発につながる情報を収集する貴重な機会でもあります。
どのような機能が不足しているのか、導入を妨げている要因は何か、現場ではどのような負担が生じているのかといった情報を、来場者との対話から探ろうとしている様子が印象的でした。

今回の会場全体からは、葬儀の小規模化、人材不足、コスト上昇、顧客ニーズの多様化といった変化に対し、葬祭サービス事業者と商品・サービスの提供企業の双方が、これまで以上の危機感をもって向き合っていることが感じられました。
単なる商品展示の場にとどまらず、業界が抱える課題を共有し、それぞれの立場から解決策を探る場となっていた点が、フューネラルビジネスフェア2026初日の大きな特徴といえそうです。

■会場の様子

フューネラルビジネスフェア2026|出展企業インタビュー

会場で出展企業の担当者様にお話を伺うなかで強く感じられたのは、自社の利益だけでなく、葬祭業界全体の持続的な発展を見据える企業が増えている点です。
市場が縮小すれば、取引先である葬儀社はもちろん、商品やサービスを提供する側の事業基盤も揺らぎかねない。そうした危機感を背景に、たとえ同業他社の支援につながるとしても、業界全体の課題解決に貢献しようとする姿勢が、各社の言葉から伝わってきました。

葬儀の小規模化・簡素化による施行単価の低下や、慢性的な人材不足、多様化する消費者ニーズへの対応など、葬儀社が抱える課題は複雑さを増しています。
出展企業各社は、付加価値の高い商品による収益力の向上、少人数でも業務を遂行できる省人化の仕組み、葬儀周辺業務の内製化を支えるサービスなど、それぞれの強みを生かした解決策を提案していました。

一方、葬儀社側にも、単にコストを削減して利益を確保するのではなく、直葬・火葬式を含む小規模な葬儀であっても、サービス品質や会館の快適性を高め、より満足度の高い選択肢を提供しようとする動きがみられます。
小さくなりつつある市場を奪い合うのではなく、新たな価値を生み出すことで市場そのものを広げていく。今回のインタビューからは、変化する葬儀社のニーズに応えながら、業界の未来を支えようと知恵を絞る各社の強い想いがうかがえました。

株式会社萩原|白木祭壇の伝統を守りつつ、現場の省人化にも応える

萩原

白木祭壇で広く知られる株式会社萩原様は、主力商材である白木祭壇をはじめ、棺や仏衣といった葬祭用具全般を手がける企業です。
今回のフューネラルビジネスフェアでも、葬祭にまつわる商品を幅広く展示していました。

同社のブース担当者様がまず目を向けてほしいと話されたのが、やはり主力商品である白木祭壇です。白木祭壇は数多くの部品で構成されており、設置には相応の手間がかかります。
しかし、その一つひとつの装飾にはそれぞれ意味が込められており、できることなら伝統的な葬送習慣として後世に残していきたいもの。同社の展示からは、こうした祭壇文化への深い敬意が伝わってきました。

一人でも設置できる「新ラウンド祭壇」

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一方で、「人手不足が深刻化する葬儀の現場でも、葬儀の質を落とすことなく、むしろ高めていけるように。」そんな想いから展示されていたのが、一人でも設置可能な「新ラウンド祭壇」です。
軽量パーツで設営・撤収がスピーディーに行えるうえ、組み立て式のためメンテナンスも容易。導入コストも抑えられており、まさに前述した業界全体の課題である人材不足と、コスト最適化の双方に応える商材といえるでしょう。
伝統を守りながらも、現場の実情に寄り添う柔軟さが印象的でした。

新作棺「彩花」「ソフネス」、新作仏衣「花刺繡」

今回は新作も数多く披露されていました。
新作棺の「彩花(あやか)」は、深い黒地に大輪の花が咲き誇る、大胆かつ上品なデザインが目を引く一品です。表面にはプリントではなく重厚感のあるジャカード生地を用い、棺だけでなく骨覆・写真額・骨箱・守り刀まで同柄で揃えられるため、統一感のある高級感を演出できます。
最期まで故人に触れられるお別れ窓を備えるなど、見送る側への配慮も光ります。

もう一つの新作棺「ソフネス」は、“触れるたびに伝わる、上質なやすらぎ”をコンセプトに掲げた一品。凹凸感のあるやわらかな生地と温かみのある色合い、ふんわりとした内装が、包み込まれるようなやさしい寝心地を生み出しています。

さらに、新作仏衣「花刺繡(はなししゅう)」も展示されていました。“ぬくもり咲く、美しき旅支度”をキャッチコピーに、納棺の際にお召しいただく旅立ちの装いとして、繊細な花の刺繡があしらわれています。ホワイトとクリームの2色展開で、最期の時を美しく、穏やかに彩ります。

来場者参加型の「萩原祭壇総選挙」

祭壇総選挙

なお同社のブースでは、来場者が最も印象に残った祭壇に投票する「萩原祭壇総選挙」も実施されていました。

デザイナーズ祭壇からクリア祭壇まで全10種がエントリーし、来場者がシールを貼って投票する参加型企画で、結果はInstagramで公開されるとのこと。

こうした双方向の仕掛けからも、メディアやSNSを活用した情報発信を強化しようとする同社の姿勢がうかがえました。

伝統的な白木祭壇への敬意を礎としながら、省人化やデザイン性、来場者参加型のプロモーションまで——多面的に時代の変化へ応えようとする萩原の取り組みは、業界全体が向き合う課題への一つの答えを示しているように感じられました。

大栄株式会社|仏衣の多彩な提案で、見送る側・送られる側双方の満足度を追求

仏衣をはじめとする葬祭用品を手がける大栄株式会社様のブースでは、すべてのスタッフが来場者の質問に熱心に対応している様子が印象的でした。
今回のフューネラルビジネスフェアで同社が掲げたキャッチコピーは「新作も、人気作も、セット品も、目白押し」。その言葉どおり、幅広いラインナップが所狭しと並んでいました。

最高級正絹白仏衣「心奥」をはじめ、現場で選ばれる仏衣を多数展示

注目の新作が、最高級の正絹を用いた白仏衣「心奥」です。素材の質感が際立つ凜とした佇まいは、最期の旅立ちにふさわしい上質さを漂わせていました。
このほか、ご遺族の満足度が高い仏衣や、葬儀社から「案内しやすい」と評判の仏衣など、現場で実際に選ばれている商品が数多く展示されていました。

送られる方の尊厳と、見送るご遺族の納得感、そして提案する葬儀社の使いやすさ——三者それぞれの視点に立った品揃えに、長年仏衣を手がけてきた同社ならではの知見が感じられます。

共布のセット展開で、統一感のある見送りを

会場では、仏衣と共布で揃えた骨覆いや小物などをセットで展示するケースも数多く見受けられました。仏衣と骨覆い、納棺時の小物までを同じ柄・素材で統一できるため、まとまりのある美しい見送りを演出できます。
色とりどりの花柄をあしらった「四季シリーズ」や「百花シリーズ」など、故人の人柄や季節に合わせて選べる多彩なバリエーションも魅力です。

ラストドレス需要に応える洋風仏衣「シャルム」

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さらに目を引いたのが、近年人気が高まりつつあるラストドレス(エンディングドレス)需要に対応した「シャルム」です。

着物の形式を踏まえながらも、袖口などに繊細なレース装飾を施した洋風の仕立てが特徴で、和の伝統と現代的な感性を融合させた一着。多様化する見送りのかたちに、的確に応えようとする同社の姿勢がうかがえました。

伝統的な仏衣から最新のラストドレスまで幅広いニーズに寄り添う大栄の提案は、消費者の価値観が多様化するなかで、葬儀社様が選択肢を広げていくうえで心強い存在となりそうです。

三和物産株式会社|故人との距離を隔てない「ラストベッド」

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葬祭用品を手がける三和物産株式会社様のブースで展示されていたのが、棺にもなるベッド「ラストベッド」です。
一見すると上質な寝具を整えた一台のベッドですが、これが故人様を見送る棺へと姿を変える——その発想の新しさに、足を止める来場者が後を絶ちませんでした。

「仕切りのない時間」を最後まで

開発の背景には、ご安置から納棺、出棺へと至る“別れの時間”への細やかな眼差しがあります。
一般的に故人様のお身体は、通夜式が始まる前の段階で、安置されていた布団から棺の中へと移されます。ご安置中は故人様とご家族のあいだを隔てるものが何もなく、ある種の一体感が保たれています。
しかし納棺後は、お顔を見たり触れたりすることはできても、棺という存在によって、故人様とご家族のあいだに境界線のようなものが感じられ、一抹の寂しさが残るもの。

担当者様は、こうしたご遺族の心情に寄り添いたいという想いを語ってくださいました。
ラストベッドは、棺の周囲の壁を倒すことでベッド状になるため、仕切りのない状態で最後まで故人様に寄り添うことができます。そして出棺時には、周囲の板を立てるだけで棺の状態に戻せるため、葬儀社スタッフにとっても大幅な作業負担の増加は生じません。

「過ごし方」を提案する商品

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担当者様は、ラストベッドを「故人様と過ごす最後の時間を、より心に残るかたちで過ごしていただくための、いわば“過ごし方”の提案」と表現します。
少人数での家族葬や無宗教式の葬儀など、従来の慣習にとらわれない葬儀のかたちが定着するに伴い、出棺前の釘打ちといった伝統的な葬送習慣が消えつつある現代において、ご家族様でラストベッドの側面を立ち上げるのも、大切な方を見送った際のの思い出にもなり得るでしょう。

葬儀の小規模化が進むなかでも、コスト削減という消極的な発想にとどまらず、別れの時間の質そのものを高めようとする“積極的な事業運営方針への転換”を、まさに体現する商品といえるでしょう。

その想いは着実に市場へ広がっており、4年前の販売開始以来、すでに4,000点を販売。特に直近2年間で受注が一気に伸びているといいます。
現在は白ベースのスタンダードに加え、同社の人気シリーズ「桜風(さくらかぜ)」バージョンを用意。棺はやや大きめが標準ですが、地域によって火葬炉に納められる棺のサイズが小さいケースもあることから、一回り小さいサイズも展開しています。

多様化する見送りのかたちに、“別れの質”という新たな視点から応える三和物産の提案は、これからの葬儀のあり方を考えるうえで、大きな示唆を与えてくれそうです。

株式会社ヨシカワ商事|長期安置の選択肢を広げる移動式保冷庫「レストウェル」

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葬祭用品を手がける株式会社ヨシカワ商事様が今回出展していたのが、ご遺体を安置したまま長時間の保冷が可能な、移動式のメモリアル保冷庫「REST・WELL(レストウェル)」です。
一見すると上質な木目調のテーブルのようですが、天板下に保冷機構を備えており、故人様のお身体を安置したまま、きれいな状態で保つことができます。

100V電源で使える、移動式の手軽さ

レストウェルの大きな特長は、その手軽さにあります。特別な電源工事を必要とせず、家庭用の100V電源だけで使用可能。さらにキャスターが付いているため、設置場所を選ばず容易に移動できます。
コンパクトサイズのため、スペースさえあれば複数台の導入も可能で、安置需要の高まりにも柔軟に対応できる設計です。

天板には故人様のお顔を確認できる窓が設けられており、ご遺族や会葬者がお顔を見られるよう配慮されています。
故人様を棺に納めた状態でも使用できますが、お布団に寝かせた状態での使用がもっとも効果的とのこと。布団のまま最後まで寄り添いたいというニーズとも親和性が高く、ご安置のかたちが多様化する現場の実情に寄り添った仕様といえるでしょう。

オプションの電場機能で、ドライアイスなしでも約1カ月

注目すべきは、オプションの電場機能です。これを追加することで、ドライアイスを使用せずとも、故人様のお身体を約1カ月にわたってきれいな状態で保管できるといいます。
葬儀の小規模化・日程の後ろ倒しが進むなか、ご安置期間が長期化するケースは少なくありません。ドライアイスの定期的な交換にかかる手間とコスト、そしてスタッフの作業負担を大幅に軽減できる本機は、“省人化とコストカットの双方に応える商材”の好例といえます。

葬儀の現場が直面する「ご安置の長期化」という課題に応えるヨシカワ商事のレストウェル。家族葬が広がり、見送りまでの時間の使い方が多様化する今、葬儀社様にとって心強い設備となりそうです。

株式会社MIROKU|火を使わない、水のペット葬「MOTHER」

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今回のフューネラルビジネスフェアで、ペット葬の新たな選択肢を提案していたのが株式会社MIROKU様です。
同社が出展していたのは、日本初のペット用アクアメーション装置「MOTHER(マザー)」。火を使わず、水の力で見送る、従来の火葬とは根本的に異なる葬法として、多くの来場者の関心を集めていました。

「アクアメーション」とは

アクアメーションは、水とアルカリ成分の働きによって、ご遺体を自然に還す葬法です。ブースの説明パネルによれば、運転時間は火葬と大きく変わらないものの、水を使う葬法のため排煙が発生せず、装置の稼働中もほぼ無音。
高温を発する火葬と異なり、利用者やスタッフの安全を確保しやすく、火力や位置調整といった作業が不要で無人運転が可能な点も特長とされています。

微細な骨まで、きれいに残る

火葬との大きな違いとして同社が挙げるのが、遺骨の残り方です。ブース担当者様によれば、アクアメーションは火葬に比べて微細な骨まできれいに残しやすく、ペットの遺骨を美しい状態で手元に残せるとのこと。
会場では、犬・猫・うさぎ・ラットなど、さまざまな動物の遺骨の実例が展示されており、小動物や小鳥といった繊細なご遺体の処理にも適していることが、具体的に示されていました。

環境にやさしく、消費者の支持も

二酸化炭素を排出しない点も、アクアメーションの大きな魅力です。火葬に伴う環境負荷が課題として意識されるなか、ペットと環境の双方にやさしいエコな葬法として、屋内設置が可能なコンパクト設計とともに注目されています。
ブースに掲示されていた国内アンケートでは、ペット愛好家の約6割がアクアメーションを支持し、「火葬に比べてプロセスがやさしい」「遺骨がきれいに残る」といった点を評価したと紹介されていました。
なお、本装置はアルファクラブグループ傘下のサイカンシステム株式会社が総代理店を務めています。

「家族の一員であるペットを、より穏やかなかたちで見送りたい。」そんなニーズに応えるMIROKUの提案は、新たな市場を切り拓く一手として、業界全体の可能性を広げるものといえそうです。

株式会社日比谷花壇|誰もが生花祭壇を組めるツール「SusBase」

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「小さなパイを奪い合うのではなく、パイ自体を大きくする」という潮流。それを、最も明確な言葉で語ってくれたのが株式会社日比谷花壇様です。
今回はAgeRobotics株式会社との共同出展というかたちで、環境配慮型ステンレスフラワーベース「SusBase(サスベース)」を展示していました。

熟練の技術を、誰もが扱えるかたちに

SusBaseは、これまで熟練の技術が求められてきた生花祭壇の設営を、誰もが容易に行えるようにするツールです。
担当者様によれば、アルバイトスタッフでも簡単に花祭壇を組めるようになるため、これまで生花祭壇の設置を外注していた葬儀社でも、内製化を進めることが可能になるといいます。

ブースのパネルには「生花部門の未来、今のままで大丈夫ですか?」「技術者不足・外注依存・属人化」といった、業界が抱える課題が率直に掲げられていました。
人手不足や生産性の低下、体系化された教育の難しさ、こうした生花部門の構造的な悩みに、正面から応えようとする姿勢が印象的です。

「業界全体が繁栄してこそ、自社の利益になる」

担当者様の言葉で特に印象に残ったのが、業界全体を見据えた大きな視点でした。
日本の生花業界は、ピーク時である1990年代後半から市場規模が約半減し、生産本数はさらに落ち込んでいるといわれています。花の生産者も減少傾向にあり「このままでは生花業界そのものが立ち行かなくなる」そんな強い危機感が語られました。

日比谷花壇様では全国に支社を展開していますが、それでも同社だけですべての葬儀社の生花祭壇設営に対応するのは不可能。特に地方では設営に対応できる事業者が減り、「付き合いのあった生花店が閉業してしまって困っている」という葬儀社の声も多く聞かれるといいます。

だからこそ、「たとえ同業他社を助けることになったとしても、誰もが生花祭壇を設営できる環境を整え、結果的に生花業界全体が繁栄することが、巡り巡って自社の利益にもつながる。」担当者様はそう語ります。
人手不足に悩む葬儀社や生花店にとって、SusBaseはまさにその一助となる取り組みだといえるでしょう。

有限会社和光造花製作所|「生花か、造花か」ではなく、選択肢を増やすという発想

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家族葬の広がりとともに、花祭壇そのものの人気も高まっています。その一方で、すべてを生花で構成すれば費用はどうしても高額になりがち。
この現実的な課題に、もう一つの選択肢で応えていたのが有限会社和光造花製作所様です。同社が展示していたのは、アートフラワー(造花)で構成された花祭壇でした。

見分けがつかないほど精巧なアートフラワー

会場で実際に目にして驚かされるのは、その完成度の高さです。担当者様によれば、一般の方が見ても生花とアートフラワーの区別はつかないほど精巧で、造花であることに気付かない来場者も多いとのこと。
白を基調にユリやカーネーション、胡蝶蘭などを重ねた祭壇は、生花さながらの華やかさと品格をたたえていました。

葬儀費用を「抑えたい」というニーズに、無理なく応える

葬儀費用を抑えたいと考えるご遺族は少なくありません。そうしたなかで、アートフラワーのみの花祭壇、あるいは生花とアートフラワーを組み合わせたハイブリッドという選択肢を、葬儀社側があらかじめ用意しておく意義は大きいと担当者様は語ります。

生花でなければと一律に考えるのではなく、ご遺族の予算や希望に応じて柔軟に提案できる。その引き出しの多さが、これからの葬儀社には求められているといえそうです。

再利用でき、常設展示もできるという強み

アートフラワーならではのメリットも見逃せません。一度購入すれば何度でも使用でき、特別な手入れをしなくても2~3年は美しい状態を保てるため、コスト面・運用面の双方で葬儀社の負担を軽減します。
さらに、生花のように傷む心配がないため祭壇に設置したままにでき、式場見学に訪れたお客様が、いつでも実際の祭壇を確認できるという利点もあるため、提案ツールとしても機能します。

華やかさを保ちながら費用も抑える。そんな現実的な落としどころを示す和光造花製作所様の提案は、家族葬時代の葬儀社にとって、心強い選択肢の一つとなりそうです。

株式会社オートウェーブ湘南|搬送の内製化を後押しする軽寝台車「軽寝」

祭壇や葬祭用品とは視点を変え、葬儀社のオペレーションそのものに踏み込む提案をしていたのが株式会社オートウェーブ湘南様です。同社が展示していたのは、軽自動車をベースにしたご遺体搬送車(寝台車)「軽寝(けいしん)」。小回りの良さと低コストを両立した一台として、搬送業務の内製化を検討する事業者の注目を集めていました。

黒ナンバーで、すぐに搬送事業を始められる

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「軽寝」の大きな特長は、導入のハードルの低さにあります。担当者様によれば、軽貨物の黒ナンバーでの事業登録が可能なため、納車後すぐに搬送事業を開始できるとのこと。
一般貨物自動車運送事業(緑ナンバー)では許可申請から取得まで1年以上を要することもありますが、軽貨物(黒ナンバー)であれば、書類に不備がなければ最短1日〜数日で取得できるといいます。
このスピード感は、搬送の内製化を考える事業者にとって見逃せないポイントです。

一台で何役もこなす汎用性

用途の広さも魅力です。「軽寝」は病院やご自宅から葬儀式場まで故人を搬送する寝台車としてはもちろん、出棺から火葬場まで棺を運ぶ霊柩車としても使用できます。
担当者様は、炉前でご遺族と待ち合わせるような葬儀プランなどでは、霊柩車としての活用も想定できると話します。

さらに、搬送用レールにカバーをかぶせれば、葬儀用の椅子や机といった備品を運ぶ輸送車としても使えるなど、一台で何役もこなす汎用性を備えています。

中小規模の葬儀社でも、無理なく運用できる

見た目は一般的な軽バンと変わらないため、搬送の際にご近所など周囲の目を必要以上に気にせずに済むという配慮も、現場目線ならではの利点です。
運用コストを抑えられるうえ、車両を置くスペースさえあれば中小規模の葬儀社でも運用できることから、これまで外注していた搬送業務の内製化が現実的な選択肢になります。

同社はもともと自動車の販売・買取を中核事業としており、中古車を仕入れて「軽寝」の設備を搭載することも可能とのこと。予算に応じた柔軟な対応ができる点も、自社の強みを活かしたユニークな提案だといえるでしょう。
コストと手間の両面から搬送のハードルを下げる「軽寝」は、人手やコストに悩む事業者にとって、心強い一台となりそうです。

ティ・アール・ジィ株式会社|小規模葬の時代を見据えた、軽霊柩車という提案

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先にご紹介した搬送車「軽寝」とは視点を変え、軽自動車を”見送りの場”として磨き上げた一台を展示していたのが、車体改造のパイオニアであるティ・アール・ジィ株式会社(TRG)様です。
同社が出展していたのは、ハイゼットをベースにした軽霊柩車のコンセプトカー。搬送ではなく、あくまで霊柩業務を想定した提案型の展示です。

霊柩車らしい装飾を、軽自動車の車内に

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最大の特徴は、その内装の作り込みにあります。搬送車との違いとして担当者様が強調していたのが、霊柩車らしい装飾の数々。
後部の架装スペースには、金色のラインで縁取られた格天井風のパネルや、間接照明を組み込んだ意匠が施され、限られた空間ながら厳かな見送りの場が表現されていました。

棺を納めるスライドレールや、遺影・骨箱を安置するスペースも備え、霊柩車としての機能と意匠を両立させています。
今回の展示車は、同社で実現できるさまざまな架装内容を一台に盛り込んだショーケース的な位置づけとのことです。

将来の需要を見据えた、先回りの一手

なぜ今、軽の霊柩車なのか。担当者様によれば、背景にあるのは小規模葬儀の需要拡大と、低価格な葬儀を求める消費者ニーズの高まりです。
現時点では、高級輸入車や国産高級車、リムジンタイプの霊柩車が主流であり、軽霊柩車はまだ珍しい存在。それでも将来的には一定の需要が見込めると判断し、先回りするかたちで今回の展示に至ったといいます。

小規模化・簡素化が進む葬送のかたちに、車両の側から応えようとするTRGの提案。すぐに主流となる類のものではないかもしれませんが、葬儀の多様化がさらに進むこれからの時代を見据えた、一つの確かな布石といえそうです。

まとめ|「課題」を「希望」に変える発想が、業界の未来をつくる

今回のフューネラルビジネスフェア2026で出展企業の方々にお話を伺うなかで、繰り返し感じたことがあります。
それは、各社が口にする「危機感」が、決して後ろ向きの諦めではなく、次の一手を生み出す原動力になっているということです。

人口動態の変化、家族葬・直葬への移行、深刻化する人手不足、そして費用を抑えたいという消費者ニーズの高まり。葬儀業界が直面する課題は、いずれも一企業の努力だけで解決できるものではありません。
だからこそ各社は、自社の領域から一歩踏み出し、業界全体の構造そのものに働きかけようとしていました。

一人でも設置できる祭壇や、誰もが扱えるツールによる省人化。長期化する安置への技術的な解決。直葬や小規模葬を、簡素なだけで終わらせない満足度の高い提案。火葬に代わる新たな葬法や、ペットという新領域の開拓。搬送業務の内製化を後押しする低コストな車両。そして、コストと品質の両立を可能にする選択肢の提示。

切り口こそ異なれど、その根底には一つの共通した発想が流れていました。小さくなりつつあるパイを奪い合うのではなく、パイそのものを大きくし、業界全体で生き残っていくという視点です。
象徴的だったのは、「たとえ同業他社を助けることになっても、業界全体が繁栄することが、結果的に自社の利益につながる」という、ある出展企業の言葉でした。
縮小が避けられないとされる市場のなかで、競争ではなく共創へと舵を切る。その姿勢こそが、これからの時代を生き抜くための鍵なのかもしれません。

葬儀、仏壇・墓石、相続といった終活関連の事業に携わる皆様にとっても、こうした出展各社の取り組みは、自社の課題を見つめ直し、次の一手を考えるうえで多くのヒントを与えてくれるはずです。
目の前の課題を「リスク」としてではなく、業界をより良くする「きっかけ」として捉え直すこと。そこにこそ、変化の時代を勝ち抜く糸口があるように感じられた、今回のフューネラルビジネスフェア2026でした。

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