相続トラブル経験者の46.4％が「家族と話し合い・情報共有ができていなかった」と回答。40～70歳を対象に弁護士法人東京新宿法律事務所が「相続トラブルの要因に関する調査」を実施～東京新宿法律事務所～一般公開

2025年12月17日

弁護士法人東京新宿法律事務所が、相続トラブルに直面した方を対象に調査を実施しました。
そのきっかけとして、「遺産の取り分での対立」（29.3％）が最も多く次いで「介護・家業の手伝いなど、貢献度の評価をめぐる不公平感」（13.0％）となっています。

弁護士法人東京新宿法律事務所

弁護士法人東京新宿法律事務所（所在地：東京都新宿区、代表者弁護士：中村得郎、第二東京弁護士会所属）は、40歳～70歳以下で相続トラブルに直面した方を対象に「相続トラブルの要因に関するアンケート」を2025年12月4日～12月9日に実施しました。

＜背景＞
少子高齢化の進展や家族形態の多様化に伴い、相続をめぐるトラブルは一般家庭にとっても身近な課題になりつつあります。そこで、40歳～70歳以下で実際に相続トラブルに直面した方を対象に、トラブルのきっかけへの対処、事前にしておくべきだったと感じる対策、専門家に対する相談のハードルなどを把握し、今後の相続トラブル予防と早期相談体制の整備に役立てることを目的として本調査を実施しました。

＜調査サマリー＞
・相続トラブルに直面した家庭の46.4％が「家族と話し合いや情報共有ができていなかった」と感じている
・相続トラブルのきっかけは「遺産の取り分の対立」が29.3％で最多、貢献度評価や感情的対立も上位
・トラブル発生後の対応は「家族全員での話し合い」25.7％と「専門家への相談」20.0％が中心
・予防策としては「家族で相続やお金の話をする」「財産・負債の一覧を共有する」がいずれも25.0％で同率1位
・専門家への相談をためらう理由は「費用が高そう」が30.0％、「どこに相談すべきか分からない」が21.2％

＜調査概要＞
調査期間：2025年12月4日～12月9日
調査方法：インターネット調査
調査対象：調査対象：40歳～70歳以下で相続トラブルに直面した方
サンプル数：300

＜調査結果の引用・転載時のお願い＞
調査結果を引用する際は【「弁護士法人東京新宿法律事務所】調べ】を引用元として本記事のURLとともにご記載ください。

相続トラブルに直面した家庭の46.4％が「家族と話し合いや情報共有ができていなかった」と感じている

直近の相続の際、家族内での相続に関する話し合いや情報共有がどの程度できていたかを尋ねたところ、「どちらかといえばできていなかった」が22.7％、「ほとんどできていなかった」が23.7％となり、合わせて46.4％が「十分にできていなかった」と感じていました。一方で、「できていた」10.3％と「どちらかといえばできていた」22.3％を合わせた「できていた」側は32.6％にとどまっています。「どちらともいえない」と回答した人も21.0％おり、相続についてしっかり話し合い、情報を共有できていた家庭は決して多くない状況がうかがえます。

こうした結果から、「そもそもきちんと話す場が持てていない」「誰がどんな情報を持っているのか共有されていない」といった状態が、相続トラブルの土台になってしまっているご家庭も少なくないことが見てとれます。

相続トラブルのきっかけは「遺産の取り分の対立」が29.3％で最多、貢献度評価や感情的対立も上位

直近の相続で、トラブルや行き違いの「きっかけ」になったと感じる要因を聞いたところ、「遺産の取り分での対立」が29.3％で最も多い結果となりました。次いで、「介護・家業の手伝いなど、貢献度の評価をめぐる不公平感」が13.0％、「特定の発言や態度（心ない一言など）がきっかけで感情的な対立が生じたこと」が9.3％と続いています。

また、「財産や負債の全体像が共有されていなかったこと」11.3％や、「被相続人の意思・遺言内容が分かりにくかったこと」11.0％、「生前の話し合いや準備のタイミングが遅れたこと」8.0％など、「情報が足りない」「準備が遅れた」といった要因も目立ちました。一部の相続人が単独で手続きを進めたり、重要なことを一人で決めてしまったケースも8.7％あり、手続きの進め方が見えにくいこともトラブルのきっかけ・原因になりやすい様子が分かります。

お金の分け方だけでなく、「どれだけ関わってきたかの評価」や「言い方・態度」「情報の伝え方」など、日常の関係性やコミュニケーションの積み重ねが、相続の場面で一気に表面化していることがうかがえます。

相続トラブル発生後の対応は「家族全員での話し合い」25.7％と「専門家への相談」20.0％が中心

設問2で選択した要因について、実際にどのような行動をとったかを尋ねたところ、「家族・親族全員で話し合いの場を改めて設けた」が25.7％で最も多くなりました。次いで、「弁護士・司法書士・税理士などの専門家に相談した」が20.0％、「自分から譲歩・妥協して早期の解決を図った」が10.3％と続き、家族の話し合いと専門家への相談が、対応の中心となっている様子が分かります。

一方で、「特に何も行動しなかった／どうしてよいか分からなかった」は9.7％、「家族・親族との連絡頻度を減らした・距離をおいた」が8.0％となっており、「動きたい気持ちはあるものの、何から手をつければよいか分からず時間だけが過ぎてしまった」「関係が悪くなり、連絡自体を減らしてしまった」というケースも一定数見られました。

トラブルが起きたあと、話し合いや専門家への相談など前向きな一歩を踏み出す方がいる一方で、「動き方が分からない」「かえって悪化しそうで怖い」と感じて立ち止まってしまう方もいることから、早期に相談できる窓口や、解決の流れを分かりやすく示す情報が重要だといえそうです。

予防策としては「家族で相続やお金の話をする」「財産・負債の一覧を共有する」がいずれも25.0％で同率1位

今振り返って、相続トラブルを防ぐために事前にしておくべきだったと思うことを尋ねたところ、「家族で相続やお金の話をする場を定期的に持つ」と「財産や負債の一覧を作成し、事前に家族で共有する」が、いずれも25.0％で同率1位となりました。続いて、「遺言書の作成や見直しを検討する」が19.1％、「生前贈与や保険などを含めた相続対策を検討する」が12.0％という結果でした。

さらに、「相続に関する本やセミナーなどで知識を身につける」8.3％、「相続に詳しい弁護士などの専門家に早めに相談する」6.2％、「自治体や公的機関の相談窓口を活用する」4.1％といった回答もあり、「自分たちで知識を増やす」「外部の窓口をうまく使う」といった動きも、予防策として挙がっています。

全体として、「家族でしっかり話す」「情報を書き出して共有する」といった、日頃からできるコミュニケーションと情報の見える化が、トラブルを減らすうえで大切だと考えられていることがうかがえます。

専門家への相談をためらう理由は「費用が高そう」が30.0％、「どこに相談すべきか分からない」が21.2％

相続トラブルが起こりそうだと感じながらも、弁護士・司法書士・税理士などの専門家への相談をためらった、または相談しなかった理由を尋ねたところ、「相談料やその後にかかる費用が高そうだと感じた」が30.0％で最も多い結果となりました。次いで、「どこに相談したらよいか分からなかった」が21.2％、「家族関係がさらに悪化しそうで第三者を入れたくなかった」が19.5％、「まだ大ごとではないと思い、様子を見た」が16.6％と続いています。

また、「忙しくて時間が取れなかった」6.2％や「専門家に相談できる内容か自信がなかった」6.2％という回答もあり、「お金の心配」「相談先が分からない」という理由に加えて、「時間の問題」や「こんなことで相談してよいのか分からない」という気持ちも、相談をためらう要因になっていることが分かりました。

費用や家族関係への影響を心配する声が多いことから、「どのくらい費用がかかるのか」「どこまで相談できるのか」を分かりやすく示し、相談の一歩を後押しする事が重要になりそうです。

まとめ
本調査から、相続トラブルの背景には「家族でじっくり話せていないこと」や「財産や負債の中身が共有されていないこと」が大きく関わっている様子がうかがえました。遺産の取り分や貢献度をめぐる不満、言い方・態度へのわだかまりなどが重なり、トラブルに発展してしまうケースも少なくないようです。一方で、「家族で相続やお金の話をする」「財産・負債を書き出して共有する」といった、日頃からの話し合いと情報整理が有効な対策として意識されていました。

こうした状況を踏まえ、東京新宿法律事務所では、初回無料相談で状況を丁寧にお伺いし、必要書類や手続きの流れ、費用の目安を分かりやすくご説明しています。相続財産の調査から書類収集、各種手続き、不動産名義変更、遺産分割協議書の作成、相続税申告までをワンストップでサポートし、明確な費用体系で不安の軽減を目指しています。相続トラブルが発生しそうだと感じたときや進め方に迷われたときは、一人で抱え込まず、まずは一度お気軽にご相談ください。

調査実施会社

弁護士法人東京新宿法律事務所（第二東京弁護士会所属）

所在地：〒163-0246 東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル46階
代表者：代表弁護士中村得郎
提供サービス：法律サービス（遺言・相続、労働問題、交通事故、離婚・親権、借金問題、刑事事件、B型肝炎、ネットトラブル、企業法務）

URL：https://www.shinjuku-law.jp/