全国の中小企業経営者夫婦の「デジタル終活」意識調査~エヌエヌ生命保険~

デジタル終活

エヌエヌ生命保険株式会社は、全国の既婚の男性中小企業経営者と中小企業経営者を夫に持つ妻を対象に、「デジタル終活」に関する意識調査を行いました。
それによると、デジタル終活を知っているという人は25.6%であったものの、「既にデジタル終活をしている」と回答したのは、3.0%にとどまりました。

「デジタル終活を知っている」25.6%、「何をすべきか知っている」のは11.4%

エヌエヌ生命保険株式会社

デジタル終活

生命保険を通じて日本の中小企業を応援するエヌエヌ生命保険株式会社(代表取締役社長:マリウス・ポペスク、本社:東京都渋谷区、以下「エヌエヌ生命」)は、11月22日の「いい夫婦の日」を前に、全国の既婚の男性中小企業経営者(※1)(以下、経営者)250名と、中小企業経営者を夫に持つ妻(以下、経営者の妻)250名を対象に、「デジタル終活(※2)」に関する意識調査をおこないました。

※1)本調査では、従業員300名未満の規模の「会社経営者」、または「従業員のいる自営業者」を中小企業経営者と定義しています。
※2)「デジタル終活」とは、「デジタル遺品」に対する死後の取扱い等について考える終活(ログインパスワードの共有等の生前対策)です。(第2版「デジタル遺品の探しかた・しまいかた、残しかた+隠しかた」(日本加除出版)より引用)

<調査結果まとめ>

1.「デジタル終活を知っている」25.6%、「デジタル終活で何をすべきか知っている」のは11.4%、「既にデジタル終活をしている」のは3.0%のみ
2. 自分の持っている「スマートフォン」に、配偶者に内容を見られたくないデータ等が保存されている夫、および妻は32.8%、「パソコン・タブレット」においては夫18.8%、妻9.6%
3.配偶者に最も見られたくないデジタルデータは、夫も妻も「ショートメッセージアプリ(LINEなど)」(夫9.6%、妻14.8%)
4.配偶者に秘密にしていることがある夫47.6%、妻32.0%
5.配偶者よりも先に亡くなりたいと思う夫58.8%、妻31.6%
6.もし、配偶者より先に亡くなったら、夫が妻にしてほしいこと1位は「遺産の整理」(44.0%)、妻が夫にしてほしいこと1位は「自立した生活」(44.4%)
7.「終活」をしようと思う42.4%、既に「終活」をしている5.4%
8.夫婦どちらかが亡くなった後の将来について、配偶者と普段から話し合いをしている22.2%。もし、配偶者に万一があった場合、その後自分に何をしてほしいか知っている18.0%
9.自分に万一があった場合、経営する会社をその後どうすべきか、妻に伝えている夫27.6%、夫に万一があった場合、夫の会社をその後どうすべきか、夫に確認している妻25.2%

<調査結果詳細>

(1)「デジタル終活を知っている」25.6%、「デジタル終活で何をすべきか知っている」のは11.4%、「既にデジタル終活をしている」のは3.0%のみ
経営者と経営者の妻各250名に、「デジタル終活」を知っているか聞いたところ、「はい」と回答したのは全体で25.6%でした。
また、「デジタル終活」で何をすべきか知っているか聞いたところ、「はい」と回答したのが全体では11.4%でした。25.6%の人が「デジタル終活」を知っていると回答したものの、何をすべきかまで知っているのはその半数以下だということが分かりました。
さらに、既に「デジタル終活」をしているか聞いたところ、「はい」と回答したのは全体でわずか3.0%でした。

デジタル終活

(2)自分の持っている「スマートフォン」に、配偶者に内容を見られたくないデータ等が保存されている夫、および妻は32.8%、「パソコン・タブレット」においては夫18.8%、妻9.6%
経営者と経営者の妻各250名に、配偶者に内容を見られたくないデータ等が保存されているデジタル機器(スマートフォン、パソコン・タブレット)を聞いたところ、最も多かった回答は「ない」で、夫55.2%、妻60.8%でした。
その一方で、配偶者に見られたくないデータ等を保存しているデジタル機器を「スマートフォン」と回答したのは夫、妻とも32.8%でした。
 また、配偶者に見られたくないデータ等を保存しているデジタル機器を「パソコン・タブレット」と回答したのは夫18.8%、妻9.6%でした。

デジタル終活

(3)配偶者に最も見られたくないデジタルデータは、夫も妻も「ショートメッセージアプリ(LINEなど)」(夫9.6%、妻14.8%)
プライベートのデジタル機器(スマートフォン、パソコン・タブレット)を持っている経営者249名と経営者の妻243名に、その中にある、配偶者に最も見られたくないデジタルデータは何か(1つだけ)を聞いたところ、夫、妻とも「何もない」が最も多く、夫57.8%、妻52.3%でした。次いで多かったのは、夫、妻とも「ショートメッセージアプリ(LINEなど)」で、夫9.6%、妻14.8%でした。

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(4)配偶者に秘密にしていることがある夫47.6%、妻32.058605経営者と経営者の妻各250名に、配偶者に秘密にしていることがあるか聞いたところ、「はい」と回答したのは、夫47.6%、妻32.0%と、夫の方が15.6ポイント多い結果となり、夫の方が配偶者に秘密にしていることがある人が多いことが分かりました。

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(5)配偶者よりも先に亡くなりたいと思う夫58.8%、妻31.658605経営者と経営者の妻各250名に、配偶者よりも先に亡くなりたいと思うか聞いたところ、「はい」と回答したのは、夫58.8%、妻31.6%と、夫の方が27.2ポイント多い結果となり、夫の方が妻より先に亡くなりたいと思っている人が多いことが分かりました。

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(6)もし、配偶者より先に亡くなったら、夫が妻にしてほしいこと1位は「遺産の整理」(44.0%)、妻が夫にしてほしいこと1位は「自立した生活」(44.4%)
経営者と経営者の妻各250名に、もし、配偶者より先に亡くなったら、配偶者にしてほしいことは何か聞いたところ、夫が妻にしてほしいこと1位は「遺産(金銭価値のあるもの)の整理」(44.0%)、妻が夫にしてほしいこと1位は「自立した生活」(44.4%)でした。
妻が夫にしてほしいこと5位「デジタル遺品(※)の整理」(22.8%)は、夫の場合は8位で20.0%でした。
※)「デジタル遺品」とは、故人のパソコンやスマートフォン等のデジタル機器に保存されたデータや、インターネットサービスのアカウント等を指す言葉です。(第2版「デジタル遺品の探しかた・しまいかた、残しかた+隠しかた」(日本加除出版)より引用)

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(7)「終活」をしようと思う42.4%、既に「終活」をしている5.4%
経営者と経営者の妻各250名に、「終活」をしようと思うか聞いたところ、「はい」と回答したのは全体で42.4%でした。
また、既に「終活」をしているか聞いたところ、「はい」と回答したのは全体で5.4%でした。

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(8)夫婦どちらかが亡くなった後の将来について、配偶者と普段から話し合いをしている22.2%。もし、配偶者に万一があった場合、その後自分に何をしてほしいか知っている18.0%
経営者と経営者の妻各250名に、夫婦どちらかが亡くなった後の将来について、配偶者と普段から話し合いをしているか聞いたところ、「はい」と回答したのは全体で22.2%でした。
また、配偶者に万一があった場合、その後あなたに何をしてほしいか知っているか聞いたところ、「はい」と回答したのは全体で18.0%でした。

デジタル終活

さらに、配偶者と普段から話し合いをしているかの問いに「はい」と回答した人(111名)で、配偶者に万一があった場合、その後あなたに何をしてほしいか知っていると回答したのは58.6%(65名)でした。一方、配偶者と普段から話し合いをしているかの問いに「いいえ」と回答した人(325名)で、配偶者に万一があった場合、その後あなたに何をしてほしいか知っていると回答したのは6.8%(22名)でした。
夫婦どちらかが亡くなった後の将来について、配偶者と普段から話し合いをしている人の方が、そうでない人よりも配偶者に万一があった場合、その後何をしてほしいか知っていると回答した割合が圧倒的に多いことも分かりました。

デジタル終活

(9)自分に万一があった場合、経営する会社をその後どうすべきか、妻に伝えている夫27.6%、夫に万一があった場合、夫の会社をその後どうすべきか、夫に確認している妻25.2%
経営者である夫250名に、自分に万一があった場合、経営する会社をその後どうすべきか、妻に伝えているか聞いたところ、「はい」と回答したのは27.6%でした。
また、経営者の妻250名に、夫に万一があった場合、夫の会社をその後どうすべきか、夫に確認しているか聞いたところ、「はい」と回答したのは25.2%でした。
夫に万一があった場合に、夫が経営する会社について、夫婦で共有している人は3割弱しかいないということが分かりました。

デジタル終活

【本調査へのコメント、及び「デジタル終活」に関する解説】
伊勢田篤史氏(弁護士 、「デジタル遺品の探しかた・しまいかた、残しかた+隠しかた」(日本加除出版)著者)
故人のスマートフォンやパソコン・タブレットのログインパスワードが分からず、デジタル機器内にアクセスできない場合、会社の業務で必要なデータやネットバンキング等のサービスにアクセスできず、会社の事業活動に支障が生じる恐れがあります。また、葬儀で必要な遺影写真や連絡先等のデータ、故人の財産に関する情報(ネット証券等の口座情報)にアクセスできず、遺族の事務負担が増大する恐れもあります。そのため、上記のトラブルを予防することができる「デジタル終活」は、中小企業経営者にとって、必要不可欠な生前対策といえるでしょう。

中小企業経営者が「デジタル終活」としてやるべきことは、業務で使用しているデジタル機器のログインパスワードの共有です。生前から共有しておく方法もありますが、エンディングノートやスマートフォンの「スペアキー®」等を活用し、万一の際に、ログインパスワードを家族等に伝える仕組みを作ることも考えられます。あわせて、ネットバンキング等の業務で使用しているサービスのIDやアカウントについても、万一の際に、共有できる仕組みを作っておくと良いでしょう。

 一方で、本調査では、「見られたくないデジタルデータ」があると回答されている方が全体の3分の1程おり、ログインパスワードを生前から共有したくないという方も多いように思われます。「見られたくないデジタルデータ」がある場合には、エンディングノート等で「中身を見ずに処分してほしい」とご自身の意思を明確に伝えるとともに、万一の際に遺族が必要とするデータ(遺影となる写真データ、友人知人の連絡先、ネット証券口座の情報等)を遺族と共有できるような対策をしておくと良いでしょう。

「デジタル終活」のアドバイス
その1. スマートフォンやパソコン・タブレットのログインパスワードを共有しておきましょう
その2. 見られたくないデータがある場合には、死後に家族にとって必要なデータをエンディングノート等に記載したうえで、
「中身は見ないでほしい」と意思表示しておきましょう
その3. 特に、中小企業経営者においては、ネットバンキングのID、パスワード等を共有しておいたほうが良いでしょう

「社長である夫(あるいは父親)が突然亡くなったら?」というワーストケースを想定し、何をどうすべきかを、夫婦または家族で普段から話し合っておくことは重要です。
私が監修として参加している、中小企業経営者の妻に特化した情報サイト「つぐのわ」では、経営者の妻特有の疑問や不安に対応し、実践的なアドバイスや有益な情報を提供しています。ぜひ、本調査や「つぐのわ」を活用し、将来の不安を少しでも軽減していただけたらと願っています。
以上

【伊勢田篤史氏プロフィール】

伊勢田篤史

一般社団法人 緊急事業承継監査協会 代表理事。弁護士・公認会計士。
2014年弁護士登録。
弁護士・公認会計士の枠にとらわれずに、相続や事業承継分野で活動中。亡くなった方から残された方への「想い」を継ぐことを目指し、「終活弁護士」として活躍している。
近著に、「緊急事業承継ガイドブック『社長が突然死んだら?』」(税務経理協会)、「デジタル遺品の探しかた・しまいかた、残しかた+隠しかた」(日本加除出版)

【調査概要】
調査主体:エヌエヌ生命保険株式会社
調査対象者:全国の男性の中小企業経営者※、中小企業経営者の妻(いずれも20代以上、既婚)
※従業員300名未満の規模の会社経営者または従業員のいる自営業者
サンプルサイズ:500名
(男性20代:3名、30代:47名、40代:50名、50代:50名、60代:50名、70代以上:50名)
(女性20代:4名、30代:42名、40代:54名、50代:50名、60代:50名、70代以上:50名)
調査年月:2024年9月9日~9月13日
調査手法:インターネット調査
実査委託先:楽天インサイト株式会社
※回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります。

つぐのわ

経営者の妻のための情報サイト つぐのわ 概要】
全国9,500名以上(※)の中小企業経営者の妻が登録する事業承継情報サイト。(※2024年10月現在)
一般社団法人緊急事業承継監査協会の伊勢田 篤史氏(弁護士)監修のもと、現経営者の突然の経営離脱・相続発生時における事前準備を促すことで中小企業の円滑な事業承継を支援しています。

PR TIMESより転載

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