少子高齢化が進み、互助会の新規加入者が伸び悩む中、老舗事業者はどのように事業を維持・発展させていけばよいのか。
この課題に対して、独自の取り組みを進めているのが、冠婚葬祭互助会大手の「くらしの友」です。
同社は、冠婚葬祭という中核事業を軸としながら、関連する業務を次々と自社でまかなう体制を整えると同時に、介護・終活・文化活動など、お客様の人生の様々な場面で接点を持てる事業を展開しています。
そこで本記事では、株式会社くらしの友が手がける事業の全体像を整理し、その戦略の考え方を読み解きます。
関連業務の内製化による収益性の向上と、お客様との接点拡大による顧客基盤の強化。この二つの取り組みが、どのように同社の事業を支えているのか、詳しくご紹介いたします。
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目次
- 互助会事業の現状|多角化は生き残りのための「必然」
- 株式会社くらしの友の概要と歩み
- 多角化による安定成長への転換
- 株式会社くらしの友 グループ会社概要
- グレイスホテル株式会社
- 株式会社全国儀式サービス
- メモリーズ株式会社
- 株式会社シモン
- 株式会社YAMAKO
- 株式会社クラトモビルメイク
- 株式会社博善社
- 株式会社エム・エス・アイ(MSI)
- 株式会社 アイビーエス / 株式会社 ぽっぽ
- 株式会社くらしの友における事業全体の見取り図
- 全事業の整理
- 1. 中核事業|結婚式とご葬儀を軸にした互助会サービス
- 2. 関連事業|サービス品質を向上しつつ、費用を抑えるための業務
- 3. 周辺事業|ご葬儀の前後を支える「生活サポート」領域
- 事業展開の方向性について
- 全事業の整理
- くらしの友の事業展開から見えてくる戦略
- ①関連する業務を自社でおこなう体制づくり
- 内製化のメリット
- 主な内製化の領域
- 飲食事業の幅広い展開
- ②人生の様々な場面でお客様と関わる
- 「終活前」のお客様とのつながりづくり
- 「終活期」の総合的なサポート
- お客様との接点を増やす狙い
- ①関連する業務を自社でおこなう体制づくり
- くらしの友モデルから考える葬儀業界の課題
- 総合ライフサポート型事業モデルの強みと今後の課題
- 事業規模に応じて取り入れられる戦略のポイント
- おわりに~顧客との関係を深め、長く続ける経営へ~
