人が亡くなったあと、銀行口座や不動産は相続手続きに乗ります。
では、SNSアカウント、クラウドの数万枚の写真、サブスク、暗号資産のウォレット、パスワードマネージャーの中身といった、いわゆる「デジタル遺産・デジタル遺品」は、誰がどう引き継ぐのでしょうか。
この問いにシリコンバレー流の答えを出そうとしてきたのが、米国スタートアップのグッドトラスト(GoodTrust)です。
オンライン遺言・信託の作成、医療・葬儀・ペットなどの意思表示、そしてパスワードや口座情報を集約する「デジタル金庫(Digital Vault)」を、一つのプラットフォームに統合しました。
さらに、故人や家族の写真をAIで動かす「GoodTrust Memories」まで備え、事務的になりがちな遺産管理に「想い出を蘇らせる」という情緒的な価値を接続しています。
相続実務(リーガル)・追悼(メモリアル)・福利厚生(ベネフィット)という、別々の業界が担ってきた領域を一つのデジタル動線に束ねようとする点に、同社の独自性があります。
本記事では、グッドトラストのサービス構造・ビジネスモデルの転換・資金調達から、日本の相続・終活市場への含意までを、事実とデータにもとづいて整理します。
同じプレプランニング領域の事例は、関連記事『トラストアンドウィルの全貌|遺言オンライン化で100万人を集めた「終活インフラ」のビジネスモデルを解説』でも解説しています。
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目次
- グッドトラストとは|「相続」と「想い出」を一つの動線に
- 提供サービスの全体像|4つの機能群
- 背景にある「デジタル遺産」の継承課題
- プロダクト体験の特徴|AIで「想い出を動かす」
- ビジネスモデル|B2Cから「福利厚生B2B2C」への転換
- 「エステートプランニングは福利厚生である」という再定義
- 福利厚生・保険プロバイダーとの提携網
- 競合との差別化と葬儀業界との接点
- グッドトラストの会社概要と創業者プロフィール
- 会社概要
- 創業者の経歴と原体験
- 思想の背骨となった共著書『Digital Legacy』
- 現在の利用者層
- ターゲット属性
- 導入実績・利用者数
- 代表的なユースケース
- グッドトラストの将来展開と資金調達
- これまでの資金調達
- 主要投資家とその意図
- 今後のロードマップ
- 社会的な問題と乗り越えるべき課題
- 法規制の論点|米国のRUFADAAと、日本の「制度の空白」
- 「デジタル遺産」と「デジタル遺品」の区別
- プライバシー・セキュリティと遺族の心情
- グッドトラストから日本の葬儀・供養事業者への示唆
- 日本市場への応用可能性
- 自社で検証できる、明日から着手できる3つのアクション
- 提携・導入時の留意点
- まとめ|グッドトラストに学ぶ、日本での活かし方
グッドトラストとは|「相続」と「想い出」を一つの動線に

提供サービスの全体像|4つの機能群
