仏壇は、これまで「購入して家に置き、次の世代へ受け継ぐもの」と考えられてきました。しかし近年では、住宅事情や核家族化、承継不安、将来の処分負担などを背景に、仏壇を自宅に置かない選択をする人も増えています。
こうした市場環境のなか、業界大手の株式会社はせがわが開始したのが、月額制で仏壇を利用できる「買わないお仏壇『tutumuプラン』」です。
仏壇の定額制レンタルサービス自体は一部の中小事業者が先行していましたが、業界最大手による本格展開は、仏壇業界における新たな動きとして、各種メディアでも取り上げられています。
そこで本記事では、株式会社はせがわの新サービスの概要、先行事例との違い、家具量販店の低価格仏壇との競争軸、さらに中小仏壇店・葬儀社が検討すべき論点について整理します。
目次
- はせがわ「tutumuプラン」のサービス概要と戦略的位置づけ
- 月額990円から、引取り供養までを内包した「買わないお仏壇」
- 西日本でのテスト導入から累計460件超の契約実績
- 自社売上の食い合いを覚悟して踏み切った経営判断の背景
- 「業界初」を再検証する|仏壇の定額制レンタルサービス先行事例
- 仏壇レンタルの3類型|短期一時利用・検討用試用・継続利用型
- 継続利用型レンタルの先行事例①お仏壇の春堂(岐阜県岐阜市/2023年2月開始)
- 継続利用型レンタルの先行事例②ゆうあいホール(神戸市北区/2021年7月開始)
- 大手参入による事業構造の変化
- 仏壇市場を取り巻く構造変化|なぜ今、定額制レンタルなのか
- 市場規模30年で1/3|仏壇販売縮小の構造要因
- 「仏壇を置かない」消費者心理の正体
- 業界の対応策の3系統|モダン化・小型化・所有形態の変革
- 家具メーカー・量販店の低価格仏壇との競争軸
- ニトリ「インテリア仏壇」など、家具・量販店参入の現状
- 「安く買い切る」選択肢の登場が仏壇専門店に与えた影響
- サブスクリプション型レンタルと買い切り型の比較ポイント
- サブスクリプション型の留意点
- お墓のサブスクサービスにも広がる「持たない供養」の潮流
- レンタル墓・サブスク墓の基本的な仕組み
- 寺院による先行事例|東漸寺「やすらぎ預かり墓」
- 共通する消費者ニーズ|「供養はしたい、しかし負担は残したくない」
- 将来的な消費者ニーズの方向性
- 中小仏壇店・葬儀社・関連事業者が検討すべき次の一手
- 業界大手の全国展開が中小事業者に与えるインパクト
- 中小事業者が定額制レンタルサービス導入を検討する際のポイント
- 定額制レンタルサービスを導入しない選択肢の合理性
- 「所有から利用へ」の潮流が業界全体に問いかけるもの
- おわりに~仏壇のサブスクサービスは「業界標準化」の局面へ~
はせがわ「tutumuプラン」のサービス概要と戦略的位置づけ
