葬儀業界に身を置く方々は、相続人様に一番最初に接することも多いことでしょう。そのため近年では、ご遺族様向けのアフターサービスとして、相続関連の相談に対応する葬儀社様も増えつつあるようです。
相続人様は、往々にして、ご葬儀後の相続手続きや税金について不安を抱えていらっしゃるもの。とりわけ相続税は、相続人共通の関心事です。
相続人の方々が抱える悩みに的確に対応するには、相続手続きや税金について基本的な知識を身に付けておく必要がありますが、日々の業務に追われて、ついつい後回しになっているという葬儀社様も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、葬儀社様が知っておきたい相続関連情報のうち、相続税の基礎控除を中心に分かりやすく解説いたします。
後半では、ご供養に関わる物品やサービスのうち、相続税の基礎控除の対象となる部分についても詳しく紹介しておりますので、皆様がよりよいサービスを提供するためにも、ぜひ最後までご覧ください。
相続税とは
相続税は、相続によって取得した財産に対して課される税金です。
遺贈(遺言によって遺産をもらう場合)や生前の贈与について相続時精算時課税制度を利用する場合も、相続税の対象になります。
相続税の対象者
相続税は、財産を相続した全員に課されるわけではありません。
相続税が課せられるのは、一定額以上の遺産を取得した相続人などに限られます。ちなみに令和3年でみると、相続税が課せられたのは、全体の9.3%。10人中1人未満です。