【空き家の処分方法や活用方法に関する意識調査】経験者168人アンケート~あんしん解体業者認定協会~

空き家

一般社団法人あんしん解体業者認定協会は、空き家の所有経験がある人に「空き家の処分・活用方法に関する意識調査」を実施し、その結果を公表しました。
空き家を所有している人のおよそ半数が不安を抱えており、その理由として「老朽化・災害で壊れそう」「犯罪被害や火災が心配」などの意見がありました。

空き家の処分方法や活用方法に関する意識調査

一般社団法人あんしん解体業者認定協会

一般社団法人あんしん解体業者認定協会(所在地:東京都港区、代表理事:鈴木佑一)は、空き家の所有経験がある168人を対象に「空き家の処分・活用方法に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。

空き家を保有していて、処分・活用方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

処分・活用方法を決めないまま時間だけを過ぎていくと、空き家はどんどん劣化していきます。「焦ってはいるけど、どうしたらいいかわからない」という人もいるでしょう。

今回、一般社団法人あんしん解体業者認定協会( https://anshin-kaitai.or.jp/ )運営の解体無料見積ガイド( https://www.kaitai-guide.net/ )は、空き家の所有経験がある168人に「空き家の処分・活用方法」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。

調査結果に対して、合同会社 芙蓉宅建FPオフィス( https://www.fuyotakkenfpoffice.com/ )代表の大野翠氏よりご考察いただいております。

【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「解体無料見積ガイド」のURL( https://www.kaitai-guide.net/ )へのリンク設置をお願い致します。

【調査概要】
調査対象:空き家の所有経験がある方
調査期間:2023年12月4日~19日
調査機関:当協会調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:168人(女性84人/男性84人)
回答者の年代:20代 8.9%/30代 33.4%/40代 27.4%/50代 19.0%/60代以上 11.3%

【調査結果サマリー】
・空き家の処分や活用を考える際に検討した方法1位は「中古住宅・古家付き土地として売却」と「そのまま自身・家族が住む」
・空き家に関するサービスの利用や問い合わせ経験がある人は3割以下
・空き家所有者の半数は「所有していることに不安がある」
・空き家を所有していることの不安1位は「老朽化・災害で壊れそう」

空き家の処分や活用を考える際に検討したこと

空き家

空き家の所有経験がある168人に「空き家の処分や活用を考える際に検討したこと」を聞きました。

同率1位は「中古住宅・古家付き土地として売却(63人)」と「そのまま自身・家族が住む(63人)」でした。空き家を解体したりリフォームしたりするのではなく、そのままの状態で活用する方法を検討した人が多いとわかります。

解体やリフォームにはまとまった費用がかかるため、「できるだけ費用をかけずに空き家を処分・活用したい」と考える人が多いのでしょう。

ただし立地などによっては、手を加えることで活用の幅が広がることもあります。

空き家に関するサービスの利用や問い合わせ経験がある人は3割以下

空き家

空き家に関するサービスを利用したり問い合わせたりしたことがある人は3割に満たず、少数派でした。処分や活用方法について困らなかったため、外部サービスを利用する必要がなかった人も多いのかもしれません。

空き家の処分や活用について困っているのに外部サービスを頼らなかった理由としては、「費用の不安」「どこに依頼したらいいかわからない」などが考えられます。

ただ外部サービスを頼ることで、「駐車場にして収益化できるかも」「更地にすれば売れるかも」など、処分・活用方法の糸口がつかめることも。

相続や土地活用についての相談ができるサービスとしては「不動産会社」「ファイナンシャルプランナー」「銀行などの金融機関」があります。無料相談会や無料査定をしている業者も多いので、信頼できる不動産会社などに相談することも検討してはいかがでしょうか。

空き家を所有していることに不安がある人は48.2%

空き家

「空き家を所有していることに不安があるか」という質問には、約半数にあたる48.2%が「ある」と回答しました。

もともと住んでいた家を離れて空き家ができたり、空き家を相続したりしても、「空き家になったらどうするか」を事前に考えておけば、不安は少なくなると考えられます。

一方、予期せず空き家を所有することになった人は、「どうしよう」と不安を感じるのではないでしょうか。

空き家を所有していることの不安1位は「老朽化・災害で壊れそう」

空き家

「空き家を所有していることに不安がある」と回答した81人に、具体的にどのようなことが不安かを聞きました。

その結果、1位は「老朽化・災害で壊れそう(32人)」でした。続いて2位「犯罪被害や火災が心配(28人)」、3位「維持・処分にコストがかかる(24人)」、4位「近所迷惑になりそう(15人)」となっています。

「精神的な負担」「コスト面の負担」「維持管理にかかる労力や時間面の負担」が主な不安要素になっていることがわかります。

空き家が「現在の居住地」から遠いところにあると、見回りの頻度が低くなりがちで、より不安は大きくなりそうです。

<1位 1位 老朽化・災害で壊れそう>

・雪の重みで倒壊しないか(30代 女性)
・老朽化して倒壊してしまうこと(40代 男性)
・ブロック塀やカーポートが災害で崩れること。どんどん家が傷んでしまうこと(50代 女性)

空き家は劣化が進みやすいため、「老朽化による家の破損や倒壊」を心配している人が多くなりました。災害時にすぐ駆けつけられない場所にあるなら、災害時の被害も気になります。

劣化が進むと家の価値が下がりますし、倒壊や災害では近隣住民や隣家に被害を及ぼすことも考えられます。

<2位 犯罪被害や火災が心配>

・「無人のときに泥棒が入るかもしれない」という不安(30代 男性)
・犯罪の温床になってしまうのではないかと思います(50代 男性)
・放火や不法侵入(60代以上 女性)

空き家のリスクとして挙げられることが多いのは、「不法侵入や住み着き」「空き巣」「放火」「不法投棄」など。空き家が犯罪者・詐欺グループの拠点になってしまったケースも報道されています。

空き家が遠くて頻繁に見に行けない場合は、「犯罪に使われていないか」と不安になる人も多いでしょう。

<3位 維持・処分にコストがかかる>

・のちのち処理にかかるお金がいくらになるかわからないので不安です(30代 男性)
・いつまでも固定資産税が発生し、重荷になっている(40代 男性)
・固定資産税や管理費などの固定費がかかり続けること(40代 女性)

空き家を保有し続けていると、「固定資産税・都市計画税」「火災保険料」「修繕積立金(分譲マンションの場合)」などがかかり続けます。空き家の見守りを業者に依頼するなら、外注費用もかかります。

一方で、賃貸・売却に向けての「リフォーム・修繕」や「解体」にもコストがかかります。「保有し続けるにしても処分するにしてもお金がかかる」と悩んでいる人も多いかもしれませんね。

<4位 近所迷惑になりそう>

・放置することで、近隣住民とのトラブルに発展しないか不安(40代 男性)
・「住んでいないことで、隣近所になんらかの迷惑がかからないかな」という不安はありました(50代 女性)
・空き家にしておくことで、近隣に迷惑がかからないか(60代以上 男性)

空き家所有経験者からは「災害時の被害や雑草の管理について、近所からクレームが入った」という体験談も。

また空き家には「倒壊」「犯罪の温床になる」といったリスクがあるため、空き家の存在自体が近所に迷惑をかけないか不安になった人もいました。

クレームを受けると「申し訳ないとは思うけれど、十分な対策ができない」と、精神的に辛くなってしまうこともあるでしょう。

<5位 管理に手間がかかる>

・地方都市にある空き家(実家)を所有していて、建物の管理が大変です。雪が積もるため、屋根が潰れないよう柱を立てに帰っています(20代 男性)
・実家そばの空き家を相続したのですが、私が実家から離れた場所に住んでいるため、日頃の管理ができず悩みました(40代 女性)
・人が住んでいないと家の傷みが早く、管理するのが大変になること(50代 女性)

とくに「現在住んでいる場所から空き家までが遠くて大変」という声が目立っています。

空き家を維持するには、定期的な換気や庭木の手入れが必要です。しかし遠くに住んでいる人が日常的に空き家を管理するのは大変で、メンテナンスの頻度が落ちたり、問題が起きてもすぐに駆けつけられなかったりします。

解決策として、空き家の近くに住んでいる親族に協力を求めた人もいました。

<6位 借り手・買い手が見つからない>

・室内外にリノベーションを施して賃貸に出しましたが、なかなか契約成立に至りませんでした。「何が足りないのか」と苦悩しました(30代 女性)
・賃貸住宅として借主を募集中ですが、なかなかお問い合わせがありません。「大丈夫なのか」という不安があります(50代 女性)
・子どもに引き継いでしまうと迷惑をかけるので自分の代で処分したかったが、なかなか引き取り手が見つからなかった(60代以上 男性)

借り手・買い手がなかなか見つからない理由としては、「立地が悪い」「家が古い」「間取りが今のライフスタイルに合わない」などが考えられます。

どうしても売れない・貸せない場合には、相続した土地(建物は対象外)を国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」もあります。

ただし制度は承認制なので、すべての人が利用できるわけではありません。実際に「国や県には引き取ってもらえないと言われた」という体験談もありました。

<7位 処分方法・方針が決まらない>

・今後どうすべきか方向性が見えず不安(30代 女性)
・更地にしてしまいたいが、残っている家具などの撤去費用も考えると、どうしたらいいかわからない(30代 女性)

「所有している空き家を貸すべきか売るべきか」など、方針が決まらなくて悩んでいる人も。費用面の問題で方針を決めかねている人のほか、兄弟姉妹・親族での話し合いが進まない人もいるようです。

自分ひとりで空き家の処分について考える場合、「誰に相談していいかわからない」というケースもあるでしょう。

まとめ

空き家の処分方法としては、リフォームや解体をせずに「売る」「貸す」「自分や家族が住む」ことを検討する人がやや多くなっています。リフォームや解体には費用がかかりますし、更地にして売れないままだと固定資産税が高くなるからでしょう。

ただ、更地にした方が売れやすい土地もあるので、一度不動産のプロに相談してみることをおすすめします。

人が住まなくなると家の劣化スピードは早まり、家が傷むと資産価値は低下して、売却したくても買い手がつきにくくなります。そのため、早めに処分や活用方法を決めるのがおすすめです。

※一般的に「法定耐用年数を過ぎ、資産価値がほぼ無くなった状態の家のことを「古家」と言います。
https://www.kaitai-guide.net/costprice/purpose/furuyakaitaihiyou/

「将来的には住むかもしれないので売却や解体はしたくないが、しばらくは空き家のままになる」という場合には、賃貸も検討してみましょう。また「建物は壊すしかないけど、土地は手放したくない」という場合には、駐車場に転用して収益化する方法もあります。

▽大野翠氏の考察
空き家の処分方法や活用方法として、空き家を売却することや、自身や家族が居住することを選ぶ人が多いことが今回の調査結果からわかりました。次いで更地にして売却するケースも多いようです。

空き家が古い間取りで現代の生活に則していない場合などは、大規模なリフォームやリノベーションに費用がかかることが想定されます。それよりも、解体して更地にして処分するほうが、空き家所有者の負担する費用が抑えられるケースもあります。

ただし、所有している空き家をそのまま処分したほうが良いのか、更地にして処分したほうが良いのかは、不動産会社などプロに相談するのが賢明でしょう。空き家所有者にとって、より経済的・精神的負担のない処分や活用について最適な方法が見いだせるはずです。

■監修者紹介

大野 翠

大野 翠
合同会社 芙蓉宅建FPオフィス( https://www.fuyotakkenfpoffice.com/ )代表。
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・2級FP技能士。

約6年の企業内FPを経て、2016年に金融商品の販売をしない独立系FPとして開業。2021年に法人化。大手資格スクールにて宅建・FP・賃管士の講師として登壇する傍ら、初心者向けマネーセミナーを毎月2会場で開催。金融や不動産など幅広く旬な話題をテーマとし、これまでの参加者は延べ500名を超えている。このほか、金融や不動産の実務経験や専門スキルを活かし、年間300本超の専門記事執筆を担当。主な連載・寄稿先はテレビ局や銀行等。

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■一般社団法人 あんしん解体業者認定協会について
一般社団法人あんしん解体業者認定協会は、解体工事を計画する皆様が安心して依頼できる環境作りを目的に、全国都道府県下の優良解体業者を認定しています。また、解体工事に関する様々な疑問にお応えするご相談窓口としての業務を行い、ご希望に応じて無料でご紹介も行っています。

■協会概要
社名   :一般社団法人 あんしん解体業者認定協会
所在地  : 〒108-0023 東京都港区芝浦4-12-31 VORT芝浦WaterFront 4階
代表者  : 代表理事 鈴木佑一
設立   : 2015年6月
URL   : http://anshin-kaitai.or.jp/

PR TIMESより転載

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