重要文化財『小林富次郎葬儀』の映像が 国立映画アーカイブ・文化庁のサイトで配信開始

重要文化財『小林富次郎葬儀』の映像が 国立映画アーカイブ・文化庁のサイトで配信開始

ライオン株式会社

 2011年6月に重要文化財に指定されたライオン株式会社(代表取締役社長・掬川 正純)(旧小林富次郎商店)の創業者・初代小林富次郎の葬儀映像(1910年12月16日撮影)が、「映像でみる明治の日本」(国立映画アーカイブ・国立情報学研究所制作)、「文化遺産オンライン」(文化庁運営)のサイトにて、2020年2月21日(金)より配信が開始されました。

 それと同時に、国の総合ポータルサイト「ジャパンサーチ」(内閣府知的財産戦略推進事務局)からも閲覧が可能になりました。

 

神田柳原河岸(現在の東神田二丁目8番あたり)の小林富次郎商店前から出発する葬列の様子

■『小林富次郎葬儀』の映像について

 『小林富次郎葬儀』(1910年12月16日撮影)は、日本最古の映画商社・吉澤商店が撮影した映像です。現存するオリジナルネガおよび上映用ポジは、日本映画の中で現在確認されている最も古い映画フィルムであり、2011年6月27日に国の重要文化財に指定されました。本映像は約7分間のモノクロ無声映像です。

 1910年12月13日に当社創業者・初代小林富次郎が亡くなり、同月16日午後1時に神田美土代町の東京基督教青年会館(YMCA)で告別式が行われました。映像は柩が載せられた二頭立ての馬車を中心に、神田柳原河岸の小林富次郎商店本店から告別式が開催される青年会館まで参列者が歩いていく葬列の模様を撮影したものです。

 初代小林富次郎は、1891年に小林富次郎商店を創業し、石けんやハミガキの製造販売を行い、1900年には『慈善券付ライオン歯磨』を発売しました。その仕組みは、商品の愛用者が使用済みのハミガキの空袋を慈善団体に届け、その枚数に応じて小林富次郎商店が慈善団体に寄付を行うというものです。こうした慈善事業にも熱心であったことから、葬列が進む沿道には孤児院などの慈善団体から贈られた花輪が続く様子が見られます。当時の最新鋭の撮影機器で捉えた鮮明な映像は動きの不自然さが少なく、100年前の明治後期の東京の人びとの暮らしぶりを非常に良く捉えています。

小林富次郎葬儀のファイル

https://www.atpress.ne.jp/releases/206422/img_206422_2.jpg

初代 小林富次郎(1852-1910)

https://www.atpress.ne.jp/releases/206422/img_206422_3.jpg

■サイトURL

◆2020年2月21日(金)より配信

・「映像でみる明治の日本」(制作:国立映画アーカイブ、国立情報学研究所)

サイトURL https://meiji.filmarchives.jp/

『小林富次郎葬儀』映像リンク

https://meiji.filmarchives.jp/works/06.html

現在は明治期に撮影された日本映画である『紅葉狩』(1899年)、『大相撲の活動写真』(1900年)、『日本南極探検』(1910-1912年)、『明治四十五年四月四日 藤田男爵 葬式の実況』(1912年)、『忠臣蔵』(1910-1915年)の5作品が配信されています。『小林富次郎葬儀』は6作品目の配信動画となります。

・「文化遺産オンライン」(運営:文化庁)

サイトURL https://bunka.nii.ac.jp/

現在は文化財指定されたフィルムの図版(静止画)と解説が掲載されています。動画閲覧ページの追加とともに本映像が公開されます。他の重要文化財指定映画『紅葉狩』『史劇楠公訣別』も同様の公開を予定しております。

・「ジャパンサーチ」(事務局:内閣府知的財産戦略推進事務局)

サイトURL https://jpsearch.go.jp/

この度、国立映画アーカイブの動画配信サイト(「映像でみる明治の日本」ならびに「日本アニメーション映画クラシックス」)とジャパンサーチが初めて連携します。『小林富次郎葬儀』はジャパンサーチから閲覧が可能となる国立映画アーカイブの最初のコレクションの1本となります。

◆2020年3月2日(月)より配信

・「文化遺産オンライン」(運営:文化庁)

サイトURL https://bunka.nii.ac.jp/

 現在は文化財指定されたフィルムの図版(静止画)と解説が掲載されています。動画閲覧ページの追加とともに本動画が公開されます。他の重要文化財指定映画『紅葉狩』『史劇楠公訣別』も同様の公開を予定しております。

@Pressより転載

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