「成年後見制度」は知的障害・精神障害・認知症などの影響で、判断能力が不十分な方を保護するために、本人の意思を尊重しつつ支援する仕組みとして2000年の民法改正に伴い施行されました。
しかし実際のところ、本来であれば保護すべき立場である成年後見人からの搾取など、被後見人に不利益を与える事例が後を絶ちません。
こうした問題を受け、監督機能の充実・強化、制度の運用方法見直しについて、すでに国会でも議論が始まっています。
そこで本記事では、実際に起こった事例とともに、成年後見制度が抱える問題について詳しく解説します。
葬儀と成年後見制度の関係性についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
- 成年後見制度をめぐるトラブル
- 成年後見制度の役割
- 成年後見制度の現状
- 成年後見制度利用のきっかけ
- 成年後見人の役割
- 身上監護
- 財産管理
- 成年後見制度利用のメリット
- 成年後見制度のしくみ~任意後見制度と法定後見制度~
- 任意後見制度
- 法定後見制度
- 後見
- 保佐
- 補助
- 成年後見制度の報酬
- 成年後見制度の問題点
- 葬儀と成年後見制度の関係性
- おわりに
成年後見制度をめぐるトラブル
元弁護士の男性が平成28年から令和3年にかけて、成年後見人・相続財産管理人として管理していた3人の口座から20回に分けて7200万円を着服したとして、令和5年3月に業務上横領罪で在宅起訴されました。
また、長野県の社会福祉協議会では、成年後見制度の事務を担当する男性が成年後見人として管理していた5人の口座から、約1400万円が引き出したという事例があります。
成年後見制度の役割
成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などにより、判断能力が十分でない人が、不利益を被らないよう、生活に必要な財産管理や法律行為の支援を行う制度です。
成年後見制度で保護される人を「成年被後見人(以下、被後見人)」、被後見人を法律的に保護する人を「成年後見人」と言います。
