65歳からの部屋探しを支援する株式会社R65は、不動産会社を対象に賃借人の死後、残置物の処理や賃貸借契約の解約などを円滑するための「高齢者入居向けの賃貸借契約書」を無償配布することを発表しました。
これにより身寄りのない高齢者の賃貸住宅への入居促進を目指すとのことです。
「R65パートナー不動産」が契約業務を行った高齢者を対象に、残置物の処理や賃貸借契約の解約などの受任も開始。
株式会社R65
65歳からのお部屋探しを専門で支援する株式会社R65(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:山本遼、以下「R65不動産」)は、2023年9月18日より、賃貸管理や仲介業務を行う不動産会社を対象に、賃借人の死後に「残置物の処理」や「賃貸借契約の解約」などが円滑にできる「高齢者入居向けの賃貸借契約書(※1)」を無償配布いたします。
また、「R65パートナー不動産」が契約業務を行った高齢者を対象に、居住支援法人である弊社が受任者となり、「残置物の処理」や「賃貸借契約の解除」などを行います。
これにより、不動産会社や賃貸オーナーが高齢者に賃貸住宅を提供しづらい原因の1つであった居住者の「死後の残置物の処理」等に関する問題が解決され、身寄りのない高齢者の賃貸住宅への入居促進を目指します。
(※1)「高齢者入居向けの賃貸借契約書」=「残置物処理等に関する合意書」
■「高齢者入居向けの賃貸借契約書」を無償配布する背景
日本では高齢化が進んでおり、2020年における65歳以上の単身高齢者は約672万世帯となっています。一方で、国交省の調査によると、孤独死による事故物件化や死後の残置物の処理のしにくさの懸念などから高齢者に賃貸住宅を貸すことに7割の大家が拒否感を抱いていることがわかっています。そこで、今年7月には厚生労働省、国土交通省、法務省の各省が合同で高齢者などの住宅確保要配慮者の支援を拡充するための検討会が立ち上がりました。
「死後の残置物の処理」の懸念については、これまで身寄りのない高齢者が死亡した際に契約関係及び残置物を円滑に処理できないことが問題となっていたことから、2021年6月に国土交通省が「残置物の処理等に関するモデル契約条項(※2)」を策定しました。
しかし、昨年9月の弊社の調査によると、依然として不動産会社が入居前に抱く不安として、「死後の残置物の処理」が2番目に多い52.0%(※3)となっています。
(※2)残置物の処理等に関するモデル契約条項https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000101.html
(※3)不動産会社の4社に1社が、高齢者の入居可能な賃貸住宅が「全くない(0%)」【高齢者向け賃貸に関する実態調査】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000068855.html
■概要:「高齢者入居向けの賃貸借契約書」を無償配布。R65不動産が、死後の残置物の処理等の受任者に。
- 「高齢者入居向けの賃貸借契約書」の受け取りはこちら:https://share.hsforms.com/1T4kgYNJuTjKA5roB5u4KRAdtc5u
そこで、弊社では、賃借人の死後に「残置物の処理」や「残置物の換価や指定先への送付」、「賃貸借契約の解除」ができる「高齢者入居向けの賃貸借契約書」の雛形を無償配布いたします。
これにより、不動産会社や賃貸オーナーは、賃借人の死後の残置物の処理等の懸念が払拭され、高齢者に賃貸住宅を提供しやすくなると考えられます。
また、「残置物の処理等に関するモデル契約条項」普及が進んでいない原因の一つとして、残置物の処理等を実行する「受任者」に利益相反する不動産会社等を指定しづらいことが挙げられます。そこで、提携先となる「R65パートナー不動産」が契約業務を行った高齢者を対象に、居住支援法人である弊社が受任者となり、万が一賃借人が亡くなった際の「残地物の処理」と「残置物の換価や指定先への送付」、「賃貸借契約の解除」を行います。
◎「高齢者入居向けの賃貸借契約書」の詳細
通常の契約書 | 無償配布の契約書 | R65パートナー不動産向けの契約書 | |
配布対象 | – | 不動産会社や行政関係者など | R65パートナー不動産のみ |
受任者(下記の実行者) | -(なし) | 推定相続人などを想定 | R65不動産 |
残置物の処理 | △ | ○ | ○ |
残置物の換価や指定先への送付 | △ | ○ | ○ |
賃貸借契約の解除 | × | ○ | ○ |
■関係者コメント
- あかねくさ法律事務所 弁護士 角田 智美氏
高齢者になると、死亡するリスクや認知症等になるリスクが高まるため、物件を貸す賃貸人にとって不安がつきまとうことは当然のことです。しかし、この不安は事前に適切な契約業務などの準備を行うことで解決することができます。
今回の取り組みは、まさに、その事前準備の一環です。これをきっかけに、高齢者が安心して住まいを探し、生活できるような社会になることを期待しています。
- 株式会社R65 代表取締役 山本 遼
ご高齢で身寄りのない方は、賃貸住宅を見つけるのがすごく難しいです。なぜかというと、家賃滞納の懸念などもありますが、入居者が亡くなられた際に大家が勝手に居室内の残置物を処分することができず、賃貸借契約を解除することもできないからです。
そこで、今回、身寄りのないご高齢者でもお部屋が見つかりやすいよう、汎用的な賃貸借契約書の雛形を作成しました。
まずは「R65パートナー不動産」を中心に、不動産会社の方々にお使いいただくことを想定していますが、自治体でも同様の課題があることも感じています。今後は行政向けへの提供も視野に入れながら、年齢に関係なく住まいを選べる社会を目指していきます。
■会社概要 株式会社R65
日本は世界で最も高齢化率が高いにもかかわらず、65歳以上の「住宅難民」 が社会問題となっています。急な立ち退きによるお部屋探しが増える中、65歳以上の4人に1人が賃貸住宅への入居拒否を経験。R65不動産は、65歳からのお部屋探しを専門で支援する不動産会社として、物件を貸し出す際のあらゆるリスクの解決を行い、65歳以上の入居可能な賃貸物件を増やすことで、「いくつになっても、好きな場所に住める社会」を実現していきます。
代表:山本 遼
本社所在地:東京都杉並区荻窪4-24-18
設立:2016年4月7日
URL:https://r65.info/
【本件に関するお問い合わせ先】
広報:飯田 / E-mail:tetsuya.iida@r65.co.jp