葬儀業界では、2024年から2025年にかけて、過去に例を見ない規模のM&A(企業の合併・買収)が相次いでいます。
株式会社金宝堂ホールディングス(以下:金宝堂HD)による株式会社ジャパン・セレモニー・ホールディングスおよび株式会社セレモアの買収、燦ホールディングス株式会社(以下:燦HD)によるこころネット株式会社(以下:こころネット)や株式会社きずなホールディングス(以下:きずなHD)の大型買収など、取引額が数十億円から百億円を超える案件が次々と発表されています。
これまで葬儀業界のM&Aといえば、地域の小規模事業者が廃業に伴って会館を譲渡するといった規模のものが中心でした。
しかし現在起きているのは、会館数十から百以上を持つ中堅・大手企業同士の統合です。
業界の構造そのものが大きく変わろうとしている今、この動きをどう読み解き、自社の経営にどう活かすべきなのか。
本記事では、大型M&A加速の背景から将来予測、そして具体的な経営判断のヒントまでを詳しく解説します。
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目次
- 葬儀業界で何が起きているのか
- 相次ぐ大型M&A(2024-2025年)|株式会社金宝堂HDと燦HD株式会社の動向
- 取引額の規模感|従来の小規模M&Aとの決定的な違い
- 今回の大型M&Aに共通する“型”
- 1.大型M&A加速の5つの構造的背景
- ①多死社会の「ピークアウト」を見据えた先行投資
- ②葬儀の小規模化・低価格化による収益性悪化
- ③ 深刻な人手不足と管理コストの増大
- ④デジタル化・DX投資の重要性と資金需要
- ⑤上場企業の成長戦略としての必然性
- 2.葬儀業界におけるM&Aを中心とした事業拡大の推移
- 株式会社金宝堂ホールディングス|仏壇事業と葬儀事業を両輪に全国展開
- ①仏壇事業中心の事業運営から葬儀事業に本格参入
- ②M&Aによる急速な全国展開
- ③ブランド継続型の経営スタイル
- ④M&A後の成長戦略
- ⑤上場を見据えた体制整備
- ⑥金宝堂HDの戦略の特徴
- 燦ホールディングス株式会社|業界最古参の上場企業による戦略的M&A展開
- ①老舗企業から上場企業、そして持株会社体制へ
- ②2005年以降の段階的なM&A展開
- ③きずなホールディングスの積極的なM&A戦略
- ④M&A以外の多角的な事業展開
- ⑤こころネット株式会社との統合の意義
- ⑥燦ホールディングスの戦略の特徴
- 株式会社ティア|中部圏ドミナント戦略と直営・FC複合型の成長モデル
- ①創業から上場、そして全国展開へ
- ②直営店とフランチャイズの両輪戦略
- ③M&Aによる地域密着型企業の取り込み
- ④ブランド戦略の柔軟性
- ⑤全国規模の会館ネットワーク
- ⑥ティアの戦略の特徴
- ⑦今後の展開予想
- 株式会社金宝堂ホールディングス|仏壇事業と葬儀事業を両輪に全国展開
- 3.業界再編がもたらす3つのシナリオ
- シナリオ①全国展開型の寡占化が進む
- シナリオ②地域ごとの有力企業による集約が進む
- シナリオ③明確な強みを持つ特化型企業が生き残る
- どのシナリオが現実になるのか
- おわりに~葬儀社に求められる『仕組み』と『信頼』の再定義~
