新日本法規出版(所在地:愛知県名古屋市中区栄1丁目23番20号、代表取締役:服部昭三)は、養育費や親権、相続などに関する事情変更について、事例を厳選し、分類・整理・検討した「審判例にみる 家事事件における事情変更」印刷書籍4,428円(税込)、ActiBook(アクティブック)形式電子書籍3,564円(税込)を7月10日(月)に発行しました。
◆各事例では、「主文」「主張された事情」「事実経過」「裁判所の判断」を掲げた上で、問題の所在や裁判所の考え方を解説しています。
◆家事事件の実務に精通した著者が豊富な経験を踏まえて執筆しています。
【掲載内容】
第1章 総論
1 家事事件における事情変更の問題
2 契約法における事情変更の原則
3 家事事件における事情変更の特質
4 家事事件手続法78条の解釈
5 事情変更に基づく審判の要件
6 民法・家事事件手続法による事情変更に基づく審判の取消し・変更
7 取消審判と変更審判
第2章 婚姻費用分担に関する事情変更
概説
1 婚姻費用分担と事情変更の法理
2 事情変更において斟酌できる事情の範囲
3 婚姻費用分担における審判変更等の要件
第1 緩やかに変更を認めるもの
〔1〕 婚姻がすでに破綻の状態にある夫婦間において婚姻費用の分担を認めた事例
〔2〕 婚姻費用分担額の算定方式について、相手方が復職して予想された収入よりかなり高額の収入を得られるようになった現時点では実情に適さないものとして変更した事例
〔3〕 調停によって定められた婚姻費用分担額について、その後の双方の収入等の事情変更により、標準的な算定表を参照して減額変更した事例
第2 必要性と相当性を要件として変更を認めるもの
〔4〕 調停で定められた婚姻費用分担額につき、事情変更により調停の内容を維持することが不当な結果となっている場合は、その後の審判によって取消し・変更しうるのが相当であるとした事例
〔5〕 継続的法律関係を設定した調停は、その確定後生じた事情変更により、その内容を維持することが不当となった場合には、いつでも後の審判によって取消し・変更することができるとした事例
〔6〕 婚姻費用分担額が給付判決によって確定している場合について、その後の事情変更により、適正な額に減額する審判を申し立てることができるとした事例
第3 予見しえない事情がある場合に限定して変更を認めるもの
〔7〕 調停によって婚姻費用分担方法が定められた場合でも、その後事情変更が生じたときには、事情変更ないし民法880条の類推によって、その変更審判をすることができるとした事例
〔8〕 歯科医である夫が、勤務先の病院を退職して収入が減少したことを理由として、その前年に成立した婚姻費用分担調停において定められた分担額の減額を求めたが認められなかった事例
第4 事情変更による取消しの可否
〔9〕 離婚判決の言渡しがあったからといって婚姻費用分担金の仮払を命じる審判前の保全処分を取り消すべきでなく、事情の変更となるかどうかを判断すべきであるとした事例
第3章 面会交流に関する事情変更
概説
1 面会交流の概念
2 面会交流と事情変更の法理
3 事情変更において斟酌できる事情の範囲
4 面会交流における審判変更等の要件
第1 面会交流を禁止するもの
第2 面会交流のルールを変更するもの
第4章 養育費に関する事情変更
概説
1 養育費支払義務の実定法的根拠
2 養育費支払義務の変更に関する適用条文
3 事情変更において斟酌できる事情の範囲
4 養育費支払義務に関する審判変更等の要件
5 養育費の算定等について
第1 再婚の事情等に基づいて変更請求するもの
第2 収入の減少等に基づいて変更請求するもの
第3 物価の変動等に基づいて変更請求するもの
第4 需要の増加等に基づいて変更請求するもの
第5 変更要件を厳格に解するとしたもの
第5章 親権に関する事情変更
概説
1 親権者の変更と事情変更
(1) 民法819条6項の意義
(2) 事情変更において斟酌できる事情の範囲
(3) 親権者指定の協議や審判の変更等の要件
2 単独親権者から他の親への変更
(1) 単独親権者が死亡した場合
(2) 単独親権者が行方不明になった場合
(3) 単独親権者が判断能力を喪失した場合
3 親権者としての適格性に基づく他の親への変更
(1) 双方の監護能力を考慮するもの
(2) 現在の安定性を考慮するもの
(3) 子の意思を考慮するもの
4 共同親権者から他の親への変更
第1 親権者の死亡・行方不明・判断能力喪失による変更
1 親権者の死亡による変更
(1) 後見が開始するとして親権者変更を否定したもの
〔29〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、他方の実親が自己への親権者変更を求めたものの、後見が開始するとして抗告を棄却した事例
(2) 後見人選任前に限定して親権者変更を認容したもの
〔30〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、他方の実親への親権者変更を認めた事例
〔31〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、明確に後見人選任前であれば他方の実親に親権者変更をなしうるとした事例
(3) 後見人選任後でもよいとして親権者変更を認容したもの
〔32〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、未成年後見人の選任後であっても、実親への親権者変更を決定しうるとした事例
〔33〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、未成年後見人も実親による子の引取りと親権者変更を望んでいる場合に、実親への親権者変更を認めた事例
〔34〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、遺言によって未成年後見人が指定されている場合に、実親への親権者変更を認めた事例
(4) 親権者変更はなしうるが適切でないとして否定したもの
〔35〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、実親への親権者変更は適切でないとして、親権者変更を認めた原審判を取り消して申立てを棄却した事例
〔36〕 単独親権者である母が死亡し、子が多額の遺産を相続したため、未成年後見が相当であるとして、借金を抱える実父の親権者変更の申立てを却下した事例
(5) 養親が死亡した場合に実親への親権者変更を否定したもの
〔37〕 養子縁組をした未成年者につき、養親が死亡したため、実親が親権者変更を申し立てたところ、原審判が申立てを却下したため抗告したが、親権者変更を否定して抗告を棄却した事例
(6) 親権者死亡の場合の特殊な問題について判断したもの
〔38〕 離婚による親権者である母が死亡した場合、実父への親権者変更審判に対して、母からの委任に基づいて事実上子を監護する者は、即時抗告を申し立てることができるとした事例
〔39〕 離婚による親権者が死亡した場合、子を監護している祖母が未成年後見人選任の申立てをし、7歳の子も祖母との生活を望んだとしても、実親への親権者変更を決定しうるとした事例
〔40〕 離婚による親権者が死亡した場合、親権者変更が認められるが、未成年の子が15歳以上であるときには、その子の陳述を聴かなければならないというルールの例外を認めた事例
2 親権者の行方不明による変更
〔41〕 親権者が所在不明となった場合、当然に親権者を変更すべき原因になるものとはいえないとして、児童福祉施設に入所中の子についてなされた親権者変更の申立てが却下された事例
〔42〕 親権者である父が行方不明となった場合、事件本人である子を実子同様に監護養育している叔母夫婦と正式に養子縁組させるためになされた母への親権者変更の申立てを認容した事例
3 親権者の判断能力喪失による変更
〔43〕 離婚の際に親権者となった母が交通事故によって判断能力を喪失した場合、本来は未成年後見が開始すべきであるとしながら、父への親権者変更を認容した事例
第2 親権者としての適格性による変更
1 双方の監護能力を考慮するもの
〔44〕 離婚の際に親権者となった父が子の監護養育をしなくなった場合に、子の監護養育をなしうる家庭環境にある実母への親権者変更を認容した事例
〔45〕 離婚の際に親権者となった父が子らの監護養育を行っておらず、事実上子らの監護養育を行ってきた母への親権者変更を認容した事例
〔46〕 長女の親権者となった父と二男の親権者となった母が、相互に子の連れ去りや連れ戻しを繰り返した結果、父が二男の親権者変更を求め、母が長女の親権者変更を求めて争った事例
〔47〕 離婚の際に親権者となった母の監護能力に問題があるとして父への親権者変更を認容した事例
2 現在の安定性を考慮するもの
〔48〕 離婚の際に父が親権者となったが、継母と子との関係が悪化し、継母が親権者変更を求めたところ、実母への親権者変更を却下した事例
〔49〕 離婚の際に父が親権者となったが、実母が親権者変更を申し立てて原審判がそれを認容したのに対し、現状維持が子の利益に合致するとした抗告が認められた事例
〔50〕 離婚の際に父が親権者となったが、実母が親権者変更を申し立て、3歳の女児であることから、現状尊重の原理よりも母性優先の原理が重視されるべきとして、親権者変更申立てが認容された事例
3 子の意思を考慮するもの
〔51〕 母が親権者となったが、父が子を連れ去って7年間父と祖母のもとで監護養育してきた子につき、10歳の子の意思を尊重して父に対する親権者変更申立てが認容された事例
〔52〕 母が親権者となったが、母子関係は良好でなく、父とは良好な関係にある母方親族が子の監護養育を担っており、10歳の子の意思を尊重して父への親権者変更申立てが認容された事例
第3 共同親権から単独親権への変更の可否
〔53〕 親権者となった母が再婚して再婚相手と養子縁組をしたものの、養親が子を虐待している場合に、再婚夫婦の共同親権を実父の単独親権に変更できるかにつき否定した事例
第6章 扶養に関する事情変更
概説
1 扶養義務の概念
2 事情変更において斟酌できる事情の範囲
3 扶養に関する審判変更等の要件
第1 将来事情変更に基づく変更請求をなしうることを明示したもの
第2 事情変更に基づく扶養料の変更を認めたもの
第7章 相続に関する事情変更
概説
1 遺産分割と事情変更
2 特別縁故者への財産分与と事情変更
3 遺留分放棄の許可審判に対する事情変更に基づく取消し
第1 遺産分割に関する事情変更が問題となったもの
第2 特別縁故者への財産分与に関する事情変更が問題となったもの
第3 遺留分放棄の許可審判の事情変更による取消しが問題となったもの
審判例年次索引
(第2章と第5章のみ詳細目次を掲載)
【新日本法規出版が運営する販売サイト】
▼webショップ(新日本法規出版が提供する法律書籍販売サイト)
『審判例にみる 家事事件における事情変更』(印刷書籍)
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『【電子版】審判例にみる 家事事件における事情変更』(電子書籍)
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形式: ActiBook(アクティブック)
【法律情報サイトe-hoki】
時事法律コラム「【民事】:離婚を引き金とする貧困問題と事情変更による養育費の変更」(平田厚弁護士)
http://www.e-hoki.com/column/current/176.html?PR
(新日本法規出版が提供する法律情報サイト「e-hoki」)
【書籍情報】
書 名:審判例にみる 家事事件における事情変更
著 :平田厚(明治大学法科大学院教授・弁護士)
定 価:<印刷書籍>4,428円(本体価格4,100円+税)
<電子書籍(ActiBook形式)>3,564円(本体価格3,300円+税)
発行日:2017年7月10日
体 裁:A5 376頁
発 行:新日本法規出版
ISBN:<印刷書籍>978-4-7882-8304-6
<電子書籍(ActiBook形式)>978-4-7882-8314-5
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