フューネラルビジネスフェア2024まとめ|現地の様子や来場者数・出展企業インタビューなどを紹介

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数多くの葬儀関連企業が出展するフューネラルビジネスフェア2024が、2024年は5月29日・30日の2日間にわたって開催されました。
フューネラルビジネスフェアは、ライフエンディング業界に特化した数少ない大規模イベントですが、開催場所がみなとみらいのパシフィコ横浜ということもあり、地方の葬儀社様の中には興味はあっても足を運べないという方もいらっしゃるようです。
また葬儀の現場は24時間365日の対応を求められるため、予定が合わずに参加できない方もすくなくないでしょう。
そういった方のために、本記事では「フューネラルビジネスフェア2024」の来場者数や現地の様子、出展企業インタビューの内容などをまとめました。

目次

フューネラルビジネスフェア2024|イベント概要

社会情勢や生活スタイル・家族構成などの変化に伴い、葬儀に対する消費者ニーズも時代とともに変遷してきました。
かつては生前にご縁のあった方を広く招いて、多くの方々で故人様を見送る葬儀が主流でしたが、近年ではご遺族様を中心とした親しい関係者だけが参列する「家族葬」が広がりをみせています。

「葬儀」という厳粛な宗教儀礼を取り扱う葬儀業界の変化は、他業種にくらべ緩やかに進んできましたが、新型コロナの発生により葬儀の小規模化・簡素化が一気に進行した印象です。
2023年5月には、新型コロナも5類相当に移行し、社会全体も落ち着きを取り戻しつつあるものの、新型コロナ発生前とは異なる新たな局面を迎えています。

こうした状況を受け、フューネラルビジネスフェア2024では、『[葬儀新時代]への第一歩』をテーマに掲げ、ニューノーマル(新常態)への対応を迫られているライフエンディング業界に向けて、最新の情報を提供しています。

名 称フューネラルビジネスフェア2024
会 期2024年5月29日(水)10:00〜17:002024年5月30日(木・友引)10:00〜16:30
会 場パシフィコ横浜 展示ホールC・D/アネックスホール(シンポジウム)
入場形式展示会入場無料(招待券配布・入場登録制)
主 催綜合ユニコム株式会社月刊フューネラルビジネス

〇フューネラルビジネスフェア2024会場マップ

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■パシフィコ横浜 展示ホールC・Dまでのアクセス

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フューネラルビジネスフェア2024|過去7年間の来場者数・出展社数の推移

■集客数

新型コロナ前後のフューネラルビジネスフェア来場者数の推移をまとめました。
第27回となったフューネラルビジネスフェア2024の来場者数は前回を上回り、過去7年間で最多となりました。

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・フューネラルビジネスフェア2024年来場者数

  • 05/29(水)曇り/晴れ 6,963人(前回比102.2%)
  • 05/30(木)曇り/晴れ 5,068人(前回比101.3%)
  • 総来場者数:12,031人(前回比101.8%)
FBF2024来場者数グラフ

フューネラルビジネスフェア2024|出展企業インタビュー

葬研では、フューネラルビジネスフェア2024に参加し、出展企業のブースで接客中の担当者様にお時間をいただいて、新商品などについてお話を伺いました。
この章では、インタビュー内容をまとめてご紹介いたします。

株式会社萩原

はぎわら白木祭壇

白木祭壇で知られた明治20年創業の老舗企業である株式会社萩原様ですが、フューネラルビジネスフェア2024では、横に長く展開されたブースを商材ごとに01から11のエリアに分けた、個性的な展示方法を採用されていました。
通路を往来する方から見える位置に、すべての商材が展示されているため、非常に入りやすい印象です。

社長室の安岡桜子様にお話を伺ったところ、同社では2023年10月1日付けで代表取締役に諸田徳太郎氏が就任したとのことです。
萩原様では、フューネラルビジネスフェアに何度も出展されてきましたが、新体制で初めて臨むフューネラルビジネスフェアということで、より多くの方に自社商品の魅力を伝えられるよう、工夫を凝らした展示に仕上げられたようです。

そんな萩原様のブースで、ひときわ注目を集めていたのは、01の位置に展示された重厚な印象の高級ブランド棺『師ーMIYAKOー』です。

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『師ーMIYAKOー』は、「多くの方に勇気を与え、知恵を共有し、師として尊敬され、愛されたあなたへ 感謝の気持ちを込めて送る 最期の贈り物」をコンセプトに、同社の会長が考案されたとのことでした。
一般的な塗棺の重さが40kgほどであるのに対し、萩原様の『師ーMIYAKOー』は20kgほどと大幅な軽量化に成功しています。

お別れ窓

ほとんどの棺には、蓋を閉じてからも故人様のお顔が見られるよう、天窓が設けられるのが一般的ですが、その多くはアクリル板がはめ込まれているため、故人様に触れることは出来ません。

しかし『師ーMIYAKOー』には、開閉可能な「お別れ窓」が設置されているため、火葬される直前まで故人様に触れて、別れを告げることができるそうです。

また02のスペースには、最高級仏衣「纏」の新作として、紺・抹茶・古代紫の3色が展示されていました。

以前より販売されている「纏」は、ベースカラーは白のみでしたが、色物を求める声が多かったこともあり、新しく3種類を投入したとのことです。

大栄株式会社

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仏衣で有名な大栄株式会社様のブースでは、季節を代表する植物を襟や袖に刺繍した仏衣「花ごよみ」を新作として展示されていました。
花ごよみ」は、従来より女性向けの仏衣として展開されていましたが、今回のフューネラルビジネスフェアでは、新たに男性向け商品が発表されています。

女性用の「花ごよみ」では、四季を表現する植物として桜・朝顔・秋桜・千両の4種が展開されていますが、男性用「花ごよみ」では菖蒲・鉄線・紅葉・松竹が採用されています。
「花ごよみ」では、女性用・男性用ともに胸元と袖口に刺繍が施されていますが、これは故人様が両手を組んだ際に、もっとも美しい状態になるよう計算されているとのことです。

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またブース入り口付近には、豪華絢爛な「阿吽 松明(漆黒)」や「阿吽 睡蓮(純白)」「八千代鶴」が展示されていました。
葬儀の簡素化が進んでいるとされる昨今ですが、高品質なハイクラス仏衣を求める声は想像以上に多いとのことで、今回のフューネラルビジネスフェアでも多くの方が足を止めて、繊細な金彩加工が施された逸品について質問している姿が印象的でした。

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三和物産株式会社

フューネラルビジネスフェア2024において、三和物産様は「桜風を世の中に届ける。」をテーマに掲げ、フラッグシップである「桜風」に焦点を当てた、非常に個性的な展示をおこなっておられました。

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営業本部の津上様にお話を伺ったところ、三和物産様ではフューネラルビジネスフェアへの出展を継続的におこなってきたものの、企業としての商品にかける思いを伝えきれていないという、どこか物足りない気持ちを感じていたとのことでした。
そこで今回は、部門の垣根を取り払って、現場の意見も取り入れながら、同社を象徴する商品「桜風」に徹底的にこだわった展示を作り上げられたようです。

同社を代表する商品「桜風」が完成するまでには、デザインや企画から製造・営業販売まで、さまざまな業務を担う方々が、それぞれの強い思いを胸に携わっています。
三和物産様のブースでは、棺をはじめとした「桜風」シリーズの商品とともに、商品開発に関わった多くの方々を代表するかたちで「桜風と8人のメッセージ」が展示されていました。

それぞれに刻まれた言葉は異なるものの、すべてのメッセージからは「大切な家族を見送るご遺族様」に向けられた、暖かな想いが感じられました。
そういった意味で、今回の展示には、三和物産様の企業姿勢が表現されていた印象です。

株式会社アスカネット

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アスカネット様のブースでは、ASKA3Dプレートを使用した遺影が浮かび上がる「おうち供養Omokage」を、さらにコンパクトにした新商品「Omokage MINI」が展示されていました。
縦横15cmほどのスペースがあれば設置できるため、葬儀式場に設けられた焼香台に遺影として飾ることできるほか、ご自宅の遺影としても利用できるとのことです。

近年では和室のない家も多く、遺影を飾る場所に困るというケースも珍しくありませんが、家具のようなデザインの「Omokage MINI」であれば、リビングなどに置いても違和感なく溶け込むことでしょう。

また、遺影写真作成サービス国内シェアトップのアスカネット様では、古くなって傷みや色褪せが目立つ遺影を、最新の画像加工技術で色鮮やかに蘇らせる「遺影ラボ」サービスを展開していますが、企画開発室の青砥様にお話を伺ったところ、最近ではご依頼が非常に増えているそうです。

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また別々の時期に作成されたご夫婦の遺影を1枚の夫婦(めおと)遺影にしたり、先祖代々の遺影を1つにまとめたりといった加工も可能とのことでした。
最近では「遺影ラボ」サービスに対する需要の高まりを受け、独自に展示会などのイベントを開催するなど、葬儀社様の新たな収益の1つとして注目されているようです。

このほか、商品化はこれからということでしたが、結婚式におけるウエルカムボードのような役目を果たす、大判プリントなども展示されていました。

株式会社itowa

社名をこれまでのSwellから、主力商品の名称と同じ「itowa」に変更された株式会社itowa様では、2024年6月19日より開始される新サービス「かんたん記帳サービス」を、フューネラルビジネスフェア2024で先行公開されました。
当日はブース内に複数の専用端末を設置し、来場者を対象とした操作体験会が実施されました。

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かんたん記帳サービス」では、参列された方がタブレット端末にタッチペンで記帳することで自動的にリスト化され、葬儀社様を経由せず直ちにご遺族代表者に提供されます。
ご遺族様は、あらためて返礼品リストを作成する必要がなくなるうえ、提供されたリストを利用して返礼品の手配まで完結させられるとのことです。

またitowa様では、沖縄県の地域情報に特化した無料情報ポータルアプリ「沖縄ナビ」と連携し、沖縄限定の新サービス「お悔やみ情報サイトitowa」の提供を2024年4月15日より開始されました。

「お悔やみ情報サイトitowa」には、地域の葬儀社様が作成したWeb訃報の情報が自動掲載されるため、だれもが「沖縄ナビ」を通して葬儀の日程や場所を確認できるほか、供花、弔電、キャッシュレス香典などをオンラインで手配できる仕組みになっているそうです。
人と人との繋がりが強い沖縄県は、ご縁のあった方に不幸があれば、駆けつけるのが当然という考えが今も受け継がれている地域の1つです。
こうした土地柄から、新聞の訃報欄などに葬儀情報を掲載される方も多いようですが、今回の「お悔やみ情報サイトitowa」導入により、さらに効率的な情報伝達が期待できるとのことでした。

今後も地域の葬送習慣に適した新サービスを開発し、ゆくゆくは日本全国に拡大したいと、抱負を述べられていました。

abs株式会社

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abs株式会社様のブースでは、オールインワン葬儀システムZEBRA⁺(ゼブラプラス)、ならびに生成AIが故人様に最適な祭壇をデザインする「NOA(ノア)」、出棺トラブルの防止に特化した支援システム「GAZELLE(ガゼル) 」の3点を出展されていました。
マーケティング部の對馬様にお話を伺ったところ、「NOA」「GAZELLE」の両サービスは、ZEBRA⁺のオプションとして用意されているものの、単独での提供も可能とのことでした。

今回出展されている「ZEBRA⁺」「NOA」「GAZELLE」は、規模の大小を問わず、いずれの葬儀社様や冠婚葬祭互助会様にもご利用いただけるそうです。

なおブースで配布されていた資料によると、「ZEBRA⁺」「NOA」「GAZELLE」の名称は仮称ということで、今後変更される可能性もあるようです。
現在のところ、関東地方を中心に事業を展開しているものの、将来的には日本全国の葬儀社様に、同社のシステムが導入されることを目標にしているとのことでした。

株式会社そうそう

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株式会社そうそう様が提供する「Sou Sou」は、大切な人を思い続ける「メモリアルページ」・大切な人に残す「エンディングノート」・大切な人に伝える「タイムカプセルレター」の3つの機能を併せ持つ、新しいスタイルのライフエンディングプラットフォームとのことです。
ブース内には「Sou Sou」の機能や特徴の解説に加え、関連サービスや今後に向けた取り組みなどのパネルが掲示されているほか、「Sou Sou」のメモリアルページと連携した関連商品も展示されていました。

株式会社そうそう様のブースでは、代表取締役の日下様にお話を伺いました。

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「Sou Sou」を利用するにあたっては、本人性を担保するために、マイナンバーカードによる本人確認をおこない、電子署名に対応したSou Sou IDを採用する予定とのことでした。

終活という言葉が一般化した日本では、数多くの企業からデジタルエンディングノートサービスがリリースされていますが、マイナンバーカードを利用したサービスは初の試みとなるようです。
さらにSou Sou IDにマイナンバーが紐づけられることで、ご逝去時のマイナンバー失効情報が取得できるため、将来的にはご遺族様の手続き負担軽減が可能になるとのことでした。

そうそう様では、シードラウンドで1億円超の第三者割当による資金調達を実現していますが、一般的なVC(ベンチャーキャピタル)からではなく、自社事業と親和性の高い企業・団体のみから出資を受けているそうです。

こうした施策には、それぞれの強みを活かしながらサービスの拡充を図ることで、双方の成長につなげたいという思いがあるようです。

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■主な出資企業

  • トモエ陶業(葬祭具メーカー)
  • 西方寺(浄土宗寺院)
  • メモリード(互助会系葬儀社)

トモエ陶業株式会社

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トモエ陶業様のブース最前列には、野球・サッカー・ゴルフのボールや、マイク・ギターなどをモチーフにしたミニ骨壷が飾られており、多くの方が足を止めて、興味深い様子でご覧になっていました。

お話を伺った岡田様によると、トモエ陶業様従来より取り扱ってきた野球やサッカーボール型の骨壺を取り扱っていましたが、手元供養の広がりに合わせて、同じデザインで野球ボール大のミニ骨壺を開発されたそうです。
しかし手元供養用のミニ仏壇には、野球ボール大でも大きすぎるということで、今回さらに小型化したミニ骨壺が用意されたとのことでした。
手元供養向けの商品ということで、湿気の侵入を防ぐため、ミニ骨壺の内部には樹脂製のパッキンが採用されています。

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またトモエ陶業様では、Noritake製の花器なども取り扱っていますが、口が開いたデザインとなっているため、見栄えよく飾るためには多くの生花が必要になります。
そこで同社では、少量のお花でも美しく飾れるようなサポート器具を開発し、今回のフューネラルビジネスフェアでも展示されていました。

現時点では、Noritake製の花器にジャストフィットするサイズのみとのことでしたが、一般の方でも簡単に組み立てられるほどシンプルな構造ですので、今後は様々なサイズ展開が期待されます。

このほか、現在開発中の「ご当地骨壺」参考商品として、今回は沖縄バージョンが展示されていました。

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株式会社三輪

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三輪様のブースでは、内部に無数の気孔がある多孔質陶磁器「キュポーレ」を使用した、純九谷焼の呼吸する骨壷『はなおくり』が展示されていました。
高温で焼成されているため一般的な陶磁器と同等の強度を持ちつつ、珪藻土以上の高い吸水性と速乾性をもつという特徴があるため、結露などによるカビの発生を抑制する機能があるそうです。

石川県産の陶石のみを使用し、伝統的な職人の技と最新の3D技術の融合によって生み出される『はなおくり』に、金沢の浮世絵師が絵付けをおこなった『はなつぼみ』は、女性に喜ばれるデザインとして開発されたとのこと。
また『はなおくり』は、表面に釉薬(ゆうやく)をかけずに仕上げられており、ペンなどで言葉や絵を書き込むこともできますので、故人様へ贈る言葉をお子様やお孫様に書き入れてもらうといった使い方も可能です。

『はなおくり』は、現在のところ北陸地方を中心に販売されているものの、将来的には全国に向けて販路を拡大したいとのことでした。

今回のインタビューでは、代表取締役社長である三輪 毅様の「大切な身内の葬儀を無事に営んだのち、ご遺族様の手元に残るのは骨壺だけ。だからこそ骨壷は純国産の高品質な本物を選んでほしい。」という言葉が印象的でした。
葬儀の小規模化・簡素化が進む現在だからこそ、これからの葬儀には『はなおくり』のような商品が必要になるのかもしれません。

サントイ株式会社

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ペット火葬炉の全国シェア60%以上を誇るサントイ様では、小動物から中型犬(20kg)まで対応可能な560型移動火葬車(軽自動車)を展示されていました。
サントイ様では軽自動車搭載モデルから大型炉搭載モデルまで幅広く取り扱っていますが、いずれのモデルでも2次バーナーを標準装備しており、一次燃焼室から発生した未燃焼ガスを効率よく高温で再燃焼させ煙と匂いの発生を最大限抑制するのが特徴とのことです。

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そのため、ダイオキシン類実測値:0.011ng-TEQ/m³ Nと、国が定めた環境基準(0.6pg-TEQ/m3以下)をクリアしています。
またすべてのモデルで、廃掃法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)の構造基準を全て満たしており、ダイオキシンの発生が抑制されているため、葬儀社様の駐車場や、依頼者様のご自宅での火葬も可能となっているそうです。

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出典:秋田市「廃棄物焼却炉の構造基準等について」

同社では、全国各地にペット火葬炉(車載型・設置型)を納入されていますが、使用を開始する前に必要となる研修は、本社(三重県四日市)でおこなわれるペット火葬の現場に立ち会うかたちで実施されるケースが多いようです。

ペット関連の市場規模は右肩上がりに拡大しているといわれ、フューネラルビジネスフェア2024でもペット葬関連商品が数多く展示されていました。
とはいえペット用火葬炉を取り扱っている企業は限られるため、サントイ様のさらなる成長が期待されます。

株式会社セレモ東海

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湯灌サービスを中核事業とするセレモ東海様では、湯灌専用車『imu(イム)』の販売も行っておられますが、フューネラルビジネスフェア2024では、ペット用の湯灌専用車を展示されていました。
今回展示されていた車両は、現時点では開発途中で、今後さらに改良を重ねるとのことでした。

imu事業部の大江様にお話を伺ったところ、ペット用の湯灌専用車が完成次第、同社ではペット湯灌サービスの提供を開始されるそうです。
すでにパンフレットなどの準備も進められており、年内もしくは年明け早々のサービス開始を想定されているとのことでした。

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近年では、ペットも家族同然の存在となっており、人間と同様に手厚く葬りたいと考える方も非常に多くなっているようです。
すでにペットの多くが火葬され、ペット霊園に埋葬される時代であることを考えると、ペット向け湯灌サービスが広がりを見せる可能性は非常に高そうです。

株式会社ジャパン唐和

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葬儀用品全般を取り扱っているジャパン唐和様のブースでは、棺や送り扇・多種多様な葬儀式場用の椅子のほか、冷却機器メーカーのエルテック株式会社と共同開発した、ドライアイスをゼロにできるご遺体冷却装置『Eco Protect』など、さまざまな新商品を展示されていました。

これまでの葬儀業界では、ご遺体を保全する方法として、ドライアイスを使用した冷却が一般的でした。
しかし棺内に置かれたドライアイスによる二酸化炭素中毒が疑われる死亡事故の情報が寄せられたことから、消費者庁は注意を促しています。

出典:消費者庁『棺内のドライアイスによる二酸化炭素中毒に注意』

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死亡者数増加による火葬待機期間の長期化が問題となる中、ドライアイスに替わる冷却方法として、ご遺体冷却装置『Eco Protect』が開発されたとのことです。
ご遺体の冷却保全に、冷凍冷蔵庫の仕組みを応用する手法は世界初とのことで、今後の葬儀業界でも広がりを見せる可能性が高そうです。

また当日は、韓国式の骨壺を紹介するために、韓国企業「BIOBIZ CORPORATION」の方が、ブース内で説明会を実施されていました。
Lee Ji Woong様にお話を伺ったところ、近年では韓国でも火葬文化が広がりつつあり、特に都市部では焼骨を納骨堂に安置するご供養方法が一般的になっているとのことでした。

韓国の納骨堂では、屋内スペースに設置された棚に骨壷を並べて安置するのが通例となっており、目線の高さに近い上部の棚の方が、下部に設置された棚よりも利用料が高く設定されているそうです。
安置スペースには透明のアクリル製扉などが設置されるものの、他人の目に触れるかたちで骨壷が安置されるため、華やかに装飾された骨壺を選ぶ方が多いとのことでした。

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韓国では、日本のようにご遺族が火葬されたご遺骨を収骨する習慣はなく、火葬場の職員が粉骨加工をおこなったうえで収骨し、骨壺の状態でご遺族に渡すそうです。

また韓国では、骨壷内に結露が発生して臭いが出ないよう、内部を真空状態にするのが常とのことで、当日も真空処理を実演されていました。
真空処理を終えるとパッチで穴をふさぎ、ネジ式蓋でしっかりと密閉します。

現時点では、日本企業との代理店契約を模索中とのことでしたが、日本でも納骨堂の利用者は増加傾向にあるため、韓国式の骨壺が受け入れられる可能性もありそうです。

葬儀屋さんのミカタ(株式会社ラトリー)

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葬儀屋さんのミカタ様のブースでは、東京エリア統括マネージャーの小林様にお話を伺いました。
葬儀社支援サービス「葬儀屋さんのミカタ」を運営している株式会社ラトリー様は、大手冠婚葬祭互助会サンセルモ様の車両部門が独立するかたちで設立されたそうです。
独立にあたって「ご遺体搬送以外にも何かできることがあるのでは?」と考え、葬儀関連サービスを幅広く取り扱う「葬儀屋さんのお助け隊」として、サービスを立ち上げられたとのことです。

葬儀業界では、独自の式場を所有していない小規模事業者も多く、また安置施設も不足していることから、お問い合わせを受注につなげられないというケースも少なくありません。
しかし「葬儀屋さんのミカタ」様では、24時間受け入れ可能な冷蔵安置室の貸し出しをおこなっており、ご遺族様の面会にも同社スタッフに任せられます。

また葬儀式場の貸し出しでは、充実した設備の「サンセルモ玉泉院 大田会館」が利用可能で、祭壇などの備品や親族控室・会食室といった施設も借り受けられるため、葬儀社様は受付備品やなどの小物や、お線香等の消耗品を持参するだけで、葬儀一式の施行が可能となっているようです。

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加えて、ご遺族様の立会い無しで執り行われる直葬(火葬式)であれば、搬送から火葬・収骨まで丸ごと任せられるため、葬儀社様の負担も大幅に軽減されます。

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またラトリー様が運営するご遺体搬送サービス事業「L&A TRANSPORT (エルアンドエー・トランスポート)」では、海外搬送やエンバーミングなども取り扱っていますが、こうしたサービスも「葬儀屋さんのミカタ」を通して依頼可能です。

さらに霊柩搬送事業者としての強みを活かした「ドライブ葬」では、生前に故人様が行きたがっていた場所や、会いたがっていた方のもとへ移動して、最後の思い出作りができるため、顧客満足度の向上が期待できます。

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ご遺体搬送や電話受付代行など、葬儀社様向けの支援サービスは数多く存在するものの、これまでは基本的に、それぞれのサービス会社に個別依頼する必要がありました。
しかし「葬儀屋さんのミカタ」様では、葬家様との打ち合わせ、および葬儀の施行以外のほとんどを取り扱っているため、ワンストップでの依頼が可能です。
しかも運営企業の母体が大手冠婚葬祭互助会ということで、サービス品質も高いレベルが期待できます。

「葬儀屋さんのミカタ」様が対応しているサービスは多岐にわたるため、ここでは紹介しきれませんので、詳細は同社の公式ホームページをご確認いただけると幸いです。

たつみ工業株式会社

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たつみ工業様のブースでは、フューネラルビジネスフェア2024に合わせて、さまざまな形状の扉や、実際に棺を縦入れ・横入れで安置した際の状況が確認できる、特別仕様の遺体安置用冷蔵庫を展示されていました。
庫内にはご遺体安置ラック(SOETE・ソエテ)が設置され、実物の棺も安置されたため、葬儀社様が実際の使用シーンをイメージしやすい展示となっていました。

たつみ工業様のブースでは、取締役 工場長の神尾様とフューネラル事業部 ゼネラルマネージャーの川田様にお話を伺いました。
たつみ工業様の『カスタムメイド遺体安置冷蔵庫』がもつ大きな特徴が、設置スペースの形状や大きさに合わせて、デッドスペースを有効活用できる自由設計です。

首都圏のコンビニ向け業務用プレハブ冷蔵庫で8割以上のシェアを誇るたつみ工業様では、ご遺体保冷庫事業においても、コンビニにおける施工ノウハウが大いに役立っているとのこと。
コンビニに使用されている建物は画一的なイメージですが、実際の内部構造は千差万別で、プレハブ冷蔵庫を設置予定のスペースが複雑な形状になっている、あるいは内部に大きな柱が立っているといったケースも珍しくないそうです。
そういった困難な状況であっても、創意工夫しながら設置実績を積み重ねてきた経験があるため、お客様の状況に合わせて最適な提案が可能とのことでした。

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今回のフューネラルビジネスフェアでは、新開発の横入れ扉(上開き・下開き)も展示されていましたが、特に下開き扉に注目が集まっていました。
下開き扉の内側にはローラーが設置されており、ご遺体安置ラックから棺を引き出せるような工夫が施されています。

この場合、扉の上に棺が乗るカタチになるため、重量があっても支えられるよう、扉の外側には土台の役割を担う引き出し式の脚も設けられていました。
またご遺体安置ラック側面にも補助ローラーが設けられているため、あまり力を入れなくても、棺がスムーズに引き出せるような工夫が施されていました。

細やかな気配りが求められる葬儀の現場では、近年になって女性スタッフも多くなっていますので、力仕事の負担を軽減するこうした仕組みは、ほとんどの葬儀社様で歓迎されることでしょう。

■現地の様子

葬研では毎年フューネラルビジネスフェアに参加させていただいておりますが、今回会場にうかがって強く感じたのは、展示方法の変化です。
これまでのフューネラルビジネスフェアでは、数多くのアイテムを所狭しと並べているブースが多いイメージでした。
しかし今回は、適度に空きスペースを設けながら、通路を行き来する方の目を引くよう、工夫を凝らした展示が増えた印象です。
特に4小間以上の大規模ブースでは、広さを活かした個性的な展示が多く見受けられ、来訪者の動線にも配慮が感じられました。

また昨年に比べ、出展企業の多くが広報活動にも力を入れているのを、肌で感じることが出来ました。
フューネラルビジネスフェアは、ライフエンディング業界に特化した展示会であると同時に、商談会としての性質も併せ持つイベントといえるでしょう。こうした展示会に出展する企業は、自社商品の魅力をアピールして、認知度向上やブランディングにつなげつつ、新規顧客の獲得を求めて参加するのが一般的です。
そのため、メディアへの対応が二の次になるのも、ある意味で当然といえるでしょう。

しかし今回のフューネラルビジネスフェアでは、広報専門の担当者様が積極的に対応してくださるケースも多く、各社ともメディアを活用した情報発信の強化に取り組んでいるように感じられました。

おわりに

本記事では、フューネラルビジネスフェア2024の来場者数や現地の様子、出展企業インタビューの内容をまとめました。
第27回となるフューネラルビジネスフェアですが、来場者数も過去7年間で最大となるなど、例年以上に熱気を帯びたイベントとなりました。

少人数での家族葬が増加したことで、葬儀規模の縮小や施行単価の低下などの問題が生じている反面、家族葬が広がったからこそ受け入れられたサービスも、次々に誕生しています。
また葬儀社業務を効率化するための施行管理システムなど、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連の市場も拡大傾向にありますので、フューネラルビジネスフェアは今後ますます重要なイベントになりそうです。

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