「考えよう、今。 変えよう未来を。」
公益 日本臓器移植ネットワーク(本部:東京、理事長:門田 守人、以下「JOT」)は、日本で臓器移植法が施行されてから20年目となる本年に、臓器移植法施行20周年記念事業、臓器移植普及推進月間およびグリーンリボンキャンペーンを以下の通り展開します。
○20周年記念事業 理事長メッセージ概要
1997年10月16日「臓器移植法」が施行されたことにより、脳死後の心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸などの提供が可能になりました。しかし、この意思表示は民法上の遺言可能年齢に準じて15歳以上を有効としていたため、15歳未満の脳死臓器提供はできませんでした。2010年7月17日に改正臓器移植法が全面施行され、本人の意思が不明な場合には、家族の承諾で臓器が提供できることとなりました。これにより、15歳未満の方からの脳死での臓器提供も可能となりました。
しかしながら、15歳未満からの臓器提供は、2017年8月末時点で15例に留まり、いまだ海外渡航移植に望みをつなぐ家族は少なくはありません。
脳死臓器提供者数が増えてきているとはいえ、14,000人の移植希望登録者に対し、年間およそ300人の方々、わずか2%しか移植を受けることができていません。この状況は他国とは大きく異なり、わが国の重要な課題と言わざるを得ません。
JOTでは、臓器移植法施行20周年を機会に、一層の臓器移植医療に対する理解、発展のために、20周年記念事業を立ち上げ、各都道府県行政やバンク及び支援団体や企業と協働し、国民一人ひとりの臓器提供に関する意思表示の促進や終末期にその意思が尊重される病院体制の整備への取り組みを強化し、提供者数の増加を目指します。
JOTは移植を希望する多くの患者さんの明るい未来に貢献できるよう皆様とともに歩んでまいります。つきましては、「20周年記念事業」へのご理解を賜り、移植医療発展のため、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
20周年記念事業特設サイト:https://www.jotnw.or.jp/jotnw/20th.html
○コンセプト
「未来への入り口」
移植医療の20年間を振り返り、あらためて「4つの権利」を自分ゴトにし、この権利が尊重される社会を目指します。
○メッセージ
「考えよう、今。変えよう未来を。」
移植医療の「今」を考えることで、移植医療の意義を再認識するとともに、現状の課題を認識します。そのうえで、課題解決に向けて臓器提供について「今」考えておくことで、移植医療の未来を変えることができるという思いを込めています。
○記念企画
・国民大会(詳細は下記項目をご参照ください)
・20周年記念誌(B5版24頁:国民大会等で配布予定)
・20周年データブック(ホームページ掲載予定)
・各都道府県との共同による各種イベント、市民公開講座等
○第19回臓器移植推進国民大会
意思表示についてみんなで考える参加型イベント
日時 :平成29年10月15日(日) 13時~16時30分
場所 :イイノホール 大ホール(東京都千代田区内幸町2-1-1)
参加者 :次世代を担う、命、健康、社会貢献に関心がある20歳前後の若者
約500名予定 【入場無料】
主催 :厚生労働省、東京都、日本臓器移植ネットワーク
日本腎臓財団
大会趣旨:移植医療で大切な「意思決定」について、臓器を提供する側と臓器の移植を受ける側のそれぞれの立場で考えることにより、移植医療への理解を深めます。また、「わたし」にとっての意思表示の意味とそれを広める意義を考え、ひとり一人が未来に向けて行動するきっかけとします。
プログラム:画像をご参照ください。
○臓器移植普及推進月間
毎年10月は臓器移植普及推進月間です。
各都道府県行政やバンクと協働し、様々なイベントを通して、国民一人ひとりの
臓器提供に関する意思表示の促進に努めます。
各都道府県の取り組み:http://www.jotnw.or.jp/asp/event/
各都道府県のグリーンライトアップ開催予定場所:http://www.green-ribbon.jp/tokyo_lightup/
○グリーンリボンキャンペーン
昨年に引き続き「誰かのために、できること。みんなで意思表示の輪を広げよう。」を合言葉に展開します。臓器提供ご家族のエピソードをもとにした、村上虹郎さん、工藤夕貴さん、オダギリジョーさんらが出演する映画『緑色音楽』(りょくしょくおんがく)の制作のほか、今年で3年目となる全国各地の著名なランドマークや建物をグリーンにライトアップする全国GREEN LIGHT-UP ProjectやFacebookでのグリーンリボンサポーターの募集等、各種イベントを開催します。グリーンリボンキャンペーンを通して、一人ひとりが移植医療を“ジブンゴト”として考える機会を提供し、臓器提供の意思表示という具体的なアクションにつなげるだけでなく、その輪をより多くの人に広めることを目指しています。
■映画『緑色音楽』(りょくしょくおんがく)
スペースシャワーネットワークの協力のもと、臓器提供ご家族のエピソードをもとに映画を制作しました。村上虹郎さんや工藤夕貴さん、オダギリジョーさんらが出演。若者を中心として、幅広い世代に臓器移植や意思表示についての認知と共感を図ります。映画をより多くの方にご覧いただけるよう無料で招待制の特別上映会を開催します。応募はスペシャルwebサイトにて受け付けています(http://www.green-ribbon.jp/gr_movie2017/)。さらに人気若手バンドnever young beachが歌う主題歌『なんかさ』が流れる映画スピンオフ・ショートムービーも制作。この映画をご覧いただいた一人でも多くの方が臓器提供の意思表示について考え、行動するきっかけになることを期待しています。
出演者 :村上虹郎、工藤夕貴、オダギリジョーほか
監督・脚本 :中村佳代
ストーリー:歯科大浪人中の潤は、叔父、母、祖父と郊外に暮らしていた。すべてが
煩わしく自室にひきこもっていた夏の終わり、潤は亡き父が臓器提供者で
あることを知る。空っぽだった家に風が吹き抜け、庭の緑が揺らぎはじめ
る。そして、潤はあることを決意する。
主題歌 :『なんかさ』 never young beach
備考:ヒューマントラストシネマ渋谷ほか首都圏6カ所で特別上映会を実施。
特別上映会日程:10/16(月)@ヒューマントラストシネマ渋谷 10:15開場(予定)
当日は村上虹郎さん、栗林藍希さん、工藤夕貴さんらによる舞台挨拶を
予定しています。
10/20(金)@京橋テアトル試写室
10/21(土)@日本シネアーツ社試写室
10/28(土)@アットシアター新宿
11/2(木)@イオンシネマみなとみらい
11/9(木)@映画美学校試写室
映画の予告編トレーラー、特別上映会、応募等の情報はこちらをご覧ください。
スペシャルwebサイト:http://www.green-ribbon.jp/gr_movie2017/
<出演者>
村上虹郎
2014年、映画『2つ目の窓』(河瀨直美監督)にて、デビュー。第29回高崎映画祭 最優秀新人男優賞など受賞多数。
工藤夕貴
日本のみならず米映画界へも進出。「ミステリートレイン」、「ヒマラヤ杉に降る雪」では、ハリウッド作品にて主演を務めた。他作品でも各国映画祭にて受賞作多数。国際派女優としても知られる。
オダギリジョー
「アカルイミライ」で初主演。近年の公開に「オーバー・フェンス」「湯を沸かすほどの熱い愛」「続・深夜食堂」「南瓜とマヨネーズ」など。
<監督・脚本>
中村佳代/映画監督・映像ディレクター。群馬県桐生市生まれ。映画、CM、MV、映像の幅広い分野で活躍している。映画「東京オアシス(トウコとナガノのはなし)」「ひもかわラプソディ(KIRINJI)」「はやね はやおき うんちよし(MOROHA)」。CM「docomo広末登場(カジヒデキ)」「チオビタ(くるり)」「駅すぱあと 新気流に乗って(爆弾ジョニー)」「LAWSON ロールケーキ(曽我部恵一)」。MV「パンチドランク・ラブソング(サニーデイ・サービス)」「Tシャツ(サニーデイ・サービス)」「カンフーダンス(かせきさいだぁ)」「永い夜(曽我部恵一BAND)」「忘れらんねえよ(忘れらんねえよ)」
<音楽>
never young beach/ネバーヤングビーチ。2014年春に、安部と松島の宅録ユニットとして活動開始。2014年9月に阿南、巽、鈴木が加入し、現体制の5人組になる。2015年5月に1stアルバム『YASHINOKI HOUSE』をリリースしロングセラーとなり2015年の<CDショップ大賞>ノミネート作品に選ばれる。7月末にFUJI ROCK FESTIVAL’15に出演。2016年6月に2ndアルバム『fam fam』をリリースし、2017年<CDショップ大賞>のノミネート作品に2作連続で選出、入賞と関東ブロック賞を受賞。2017年7月19日(水)にメジャーデビュー作となる3rdアルバム『A GOOD TIME』をビクターのスピードスターレコーズから発売、9月からは全国ワンマンツアー『A GOOD TIME』TOURを赤坂BLITZほか全国11都市で開催し全公演SOLD OUTとなる。
HP:http://neveryoungbeach.jp/
■ 全国GREEN LIGHT-UP Project
グリーンリボンデー※の10月16日(月)に、移植医療のシンボルであるグリーンリボンにちなんで、東京タワーをはじめ全国各地の著名なランドマークや建物をグリーンにライトアップします。点灯するランドマークが昨年より増え、今年は全国40数カ所で点灯予定です。この取り組みにより、移植医療が広く認知され、理解が進むことを期待しています。
日程:10月16日(月)
概要:東京タワーがグリーンに点灯されるほか
青森県:青森県観光物産館アスパム
岩手県:東北電力、めがね橋
福島県:鶴ヶ城
栃木県:八幡山公園、宇都宮タワー
東京都:フジテレビ社屋、レインボーブリッジ、
東京お台場 パレットタウン 大観覧車、東京ゲートブリッジ、
バーク芝浦、自由の女神
神奈川県:よこはまコスモワールド 大観覧車「コスモクロック21」、大船観音、
横浜マリンタワー、横浜市開港記念会館、川崎マリエン、鶴見つばさ橋
長野県:善光寺
静岡県:掛川城
愛知県:名古屋テレビ塔
京都府:京都タワー
大阪府:日本万国博覧会記念公園「太陽の塔」、OSAKA WHEEL、
天保山大観覧車
兵庫県:神戸ポートタワー、モザイク大観覧車、明石海峡大橋、
明石市立天文科学館
鳥取県:鳥取駅 ケヤキ広場・風紋広場、米子駅 米ッ子合掌像
島根県:TSK山陰中央テレビ本社ビル
広島県:基町クレドふれあい広場、広島駅前南口エールエール館、
本通アーケード
山口県:新山口駅 南北自由通路「垂直の庭」
香川県:高松シンボルタワー
愛媛県:いよてつ髙島屋 大観覧車「くるりん」
福岡県:福岡タワー
佐 賀 県 :佐賀県庁
長崎県:長崎県庁舎時計塔、眼鏡橋
宮崎県:宮崎県庁
鹿児島県:ドルフィンポート なぎさタワー、ナポリ通り、
アミュプラザ鹿児島 観覧車「アミュラン」
臓器移植普及推進月間につき、10月16日(月)以外の日に点灯する建物があります。詳細に関しては下記アドレスをご参照ください。
(参考)グリーンリボンキャンペーン公式ウェブサイト内「全国GREEN LIGHT-UP Project」ページ:http://www.green-ribbon.jp/tokyo_lightup/
※1997年10月16日は、臓器移植法が施行された日です。
毎年10月16日は、家族や大切な人と「移植」のこと「いのち」のことを話し合い、お互いの臓器提供に関する意思を確認する日としています。
■ Facebookページで 「グリーンリボンサポーター」募集
Facebookページでは、各イベントの盛り上がりなどグリーンリボンキャンペーンの情報を随時発信します。また、「“いいね!”をすること、そして家族や友達に広めることも、立派な応援です。」というメッセージとともに、グリーンリボンキャンペーンに賛同する「グリーンリボンサポーター」を募集しています。このことを通じて、より多くの人に意思表示の輪を広げていきます。
公益 日本臓器移植ネットワークについて
JOTは、死後に臓器を提供したいという人やその家族の意思を生かし、臓器の移植を希望する人に最善の方法で臓器が贈られるように橋渡しをする日本で唯一の組織です。全国の臓器提供事例について、専任の臓器移植コーディネーターが24時間対応しています。
また、移植希望者の登録業務や臓器移植医療の普及啓発も担っており、臓器を提供したいという方やそのご家族の意思を尊重し、そのご提供によって移植を希望する患者さんが一人でも多く救われるよう、体制整備に努めています。
臓器移植ネットワークとは:http://www.jotnw.or.jp/jotnw/credo.html