IR情報から読み解く 葬儀企業研究 ~過去3期の会館数の推移と売上~ Vol.5:株式会社ティア

目次

事業概要

ティアは葬祭事業と葬祭会館運営のフランチャイズ事業を行っている。
葬祭事業は名古屋を地盤に「葬儀会館ティア」をドミナント展開。中部地区を中心に、関東地区、関西地区に直営会館の出店も推進。関東を中心に「葬儀相談サロン」を開設している。葬儀会館のほか、自宅、寺院での葬儀施工、葬儀付帯業務の提供や葬儀後のアフターフォローや忌明け法要等の請負も行う。

自社独自の会員制度「ティアの会」を設け、会員と同等のサービスが受けられる団体・企業との業務提携も実施。

フランチャイズ事業は「葬儀会館ティア」を全国展開するべく、異業種の事業会社を対象にフランチャイズ契約を締結し、運営支援やノウハウの提供、物件開発、物品販売等の提供を行っている。

売上構成比率

売上構成比率は葬祭事業で97%、フランチャイズ事業で43%。

第20期(2015年10月1日~2016年9月30日)
第21期(2016年10月1日~2017年9月30日)
第22期(2017年10月1日~2018年9月30日)
の有価証券報告書より下記項目を調査いたしました。

従業員数、葬祭事業従業員数、平均年齢、平均勤続年数、平均年収

20 21 22
決算年月日 2016930 2017930 2018930
従業員数(単独) 361 404 441
従業員数(連結) 361 414 475
葬儀事業従業員数 305 352 394
FC事業従業員数 10 9 10
平均年齢(単独) 37 37.5 37.5
平均勤続年数(単独) 5.7 5.9 5.8
平均年収(単独) 507万円 514万円 543万円

※平均年収の千円以下は切り捨てております。

葬祭事業の売上と利益

(単位:千円)

20 21 22
決算年月日 2016930 2017930 2018930
葬祭事業
売上高
10,217,000 前期比3.3%増 11,011,000 前期比7.7%増 11,927,000 前期比8.3%増
葬祭事業
営業利益
1,813,000 前期比10.0%増 1,994,000 前期比9.9%増 2,191,000 前期比9.9%増
FC事業
売上高
376,000 前期比18.2%増 340,000 前期比9.5%減 383,000 前期比12.7%増
FC事業
営業利益
71,000 前期比42.2%増 78,000 前期比9.8%増 85,000 前期比9.9%増
葬祭・FC
売上高合計
10,593,000 前期比3.8%増 11,351,000 前期比7.1%増 12,310,000 前期比8.4%増
葬祭・FC
営業利益合計
1,884,000 前期比10.9%増 2,072,000 前期比9.9%増 2,276,000 前期比9.8%増

会館数の推移

都道府県別

20 21 22
決算年月日 2016930 2017930 2018930
名古屋市内 25 26 28
愛知県内(名古屋市内を除く) 16 18 19
大阪府 3 3 3
東京都(23区) 1 2 5
埼玉県 2 2 2
直営店
(葬祭ホール・葬儀相談サロン)
合計
47店舗 51店舗 57店舗
フランチャイズ店 39店舗 43店舗 45店舗
直営店・フランチャイズ店合計 86店舗 94店舗 102店舗

 

市区町別

20 21 22
決算年月日 2016930 2017930 2018930
愛知県 名古屋市中川区 3 3 4
愛知県 名古屋市中村区 3 3 3
愛知県 名古屋市西区 2 2 2
愛知県 名古屋市北区 2 2 2
愛知県 名古屋市緑区 2 2 2
愛知県 名古屋市港区 2 2 2
愛知県 名古屋市南区 2 2 2
愛知県 名古屋市守山区 2 2 3
愛知県 名古屋市熱田区 1 1 1
愛知県 名古屋市昭和区 1 1 1
愛知県 名古屋市千種区 1 1 1
愛知県 名古屋市天白区 1 2 2
愛知県 名古屋市東区 1 1 1
愛知県 名古屋市瑞穂区 1 1 1
愛知県 名古屋市名東区 1 1 1
愛知県 岡崎市 3 3 3
愛知県 春日井市 2 3 3
愛知県 北名古屋市 1 1 1
愛知県 清洲市 1 1 1
愛知県 小牧市 1 1 1
愛知県 津島市 1 1 2
愛知県 豊橋市 1 1 1
愛知県 弥富市 1 1 1
愛知県 豊明市 3 3 3
愛知県 あま市 1 1 1
愛知県 海辺郡蟹江町 1 1 1
愛知県 稲沢市 1 1
大阪府 門真市 1 1 1
大阪府 大東市 1 1 1
大阪府 寝屋川市 1 1 1
埼玉県 川口市 1 1 1
埼玉県 越谷市 1 1 1
東京都 荒川区 1 2 2
東京都 足立区 1
東京都 葛飾区 1
東京都 北区 1
直営 合計 47店舗 51店舗 57店舗

1会館あたりの売上高と利益

(単位:千円)

20 21 22
決算年月日 2016930 2017930 2018930
1会館あたりの売上高 217,383 215,902 209,246
1会館あたりの営業利益 38,574 39,098 38,439
FC事業1会館あたりの売上高 9,641 7,907 8,511
FC事業1会館あたりの営業利益 1,821 19,500 1,889

直営店施行数

(単位:千円)

20 21 22
決算年月日 2016930 2017930 2018930
名古屋市内 5,043 5,302 5,765
愛知県内(名古屋市内を除く) 2,500 2,822 3,209
愛知県外 870 1,037 1,274
合計 8,413 9,161 10,248

 

直営店 1施行あたりの売上平均と営業利益      (単位:千円)

20 21 22
決算年月日 2016930 2017930 2018930
1施行あたりの売上平均 1,214 1,202 1,164
1施行あたりの営業利益平均 215 218 214

※売上高と営業利益と施行数より算出

◆第20期

直営会館を名古屋市内に「ティア黒川東館」、愛知県下に「ティア北名古屋」「ティア弥富」を開設。東京都内向けの新たな出店モデルとして「葬儀相談サロン ティア日暮里」を開設。
フランチャイズは神奈川県初進出となる「ティア相模大塚」、茨城県初進出となる「ティア土浦期」に加え、岐阜県下に「ティアふなやす」を開設し、直営店47店舗、フランチャイズ39店舗の合計86店舗となる。

新たに開設した会館の稼働により、葬儀件数は前期比4.9%と順調に増加し、葬儀単価は付加価値を高める商品提案により供花や料理の単価が上昇したものの、祭壇の単価低下の影響で、葬儀単価は前期比1.2%減となった。

フランチャイズの会館が前期と比べて3店舗増加し、これによりロイヤリティ収入の増加と会館向け物品は販売が増加。紙面広告やウェブ広告を活用した新規クライアントの開発も積極的に実施し、売上高は前期比18.2%増、営業利益42.2%増となった。

◆第21期

直営会館を名古屋市内に「ティア原」、愛知県下に「ティア稲沢」「ティア如意申」の3店舗を開設。東京都内向けの出店モデル「葬儀相談サロン ティア町屋」を開設。
フランチャイズは岐阜県下に「ティア大垣東」「ティア鏡島」、大阪府下に「ティア泉北光明池」「葬儀相談サロン ティア泉ヶ丘」の4店舗を開設し、直営店51店舗、フランチャイズ43店舗の合計94店舗となる。

第20期同様に、新設会館の稼働と既存店の堅調に推移したため、葬儀件数は前期比8.9%増加し9,161件と順調に増加した。祭壇単価の低下により葬儀単価は前期比0.9%減となったが、売上高は前期比7.7%増、営業利益は前期比9.9%増と伸ばしている。

フランチャイズの会館が前期と比べて4店舗増加し、ロイヤリティ収入が増加したものの、前期に比べ物品売上が減少した。

◆第22期

直営会館を名古屋市内に「ティア下之一色」「ティア千代田橋」、愛知県下に「ティア津島東」の3店舗を開設。東京都内に「葬儀相談サロン ティア北千住」、「葬儀相談サロン ティア青砥駅前店」、「葬儀相談サロン ティア駒込」の3店舗を開設。フランチャイズは岐阜県下に「ティア梅林」「ティア南濃」の2店舗を開設し、直営店57天日、フランチャイズ45店舗の合計102店舗となる。

売上原価として労務費が増加、商品内容の見直しや葬儀付帯業務の内製化を推進。経費面では中長期の出店を見据えた人材確保や積極的な販売促進の実施に伴う広告宣伝費等が増加した。
葬儀件数は前期比11.9%増の10,248件となり、祭壇単価が上昇したものの葬儀付帯品等の単価が低下し、葬儀単価は前期比2.4%減となったが、売上高は前期比8.3%増、営業利益は9.9%増と伸ばしている。

フランチャイズの会館が前期と比べて2店舗増加し、ロイヤリティ収入が増加し、物品販売も増加。ダイレクトメールやウェブ広告を利用した新規クライアントの開発も積極的に実施し、売上高は前期比12.7%増、営業利益は前期比9.9%増となった。

設備の新築・改修等

第23期は2018年11月名古屋市名東区に「ティア猪高」のほか、愛知県内に2会館、東京都文京区に「葬儀サロン ティア根津」を新規開設予定。2019年3月は名古屋市北区に教育施設である「ティアHRセンター」を開設予定。
改修については、2019年6月に「ティア名港」の改修完了予定、2019年8月に「ティア西枇杷島」の改修完成予定で、リニューアルオープンする。

第24期は2020年9月に1会館、東京都内に葬儀相談サロンを1店舗の新規開設を予定している。
改修については2020年9月に「ティア相生山」と「ティア熱田」の改修完成予定で、リニューアルオープンする。

経営戦略

中長期目標として会館数200店舗体制の実現を目指している。中部地区での経営基盤の強化、関東地区、関西地区の収益化と出店を加速させていく予定だ。
直営会館は中部地区での積極的な出店による経営基盤の強化を図り、関東地区・関西地区でのドミナント展開に向けた体制整備を推進する。

フランチャイズにおいては神奈川県、茨城県への進出と早期立ち上げを目指し、太平洋ベルトラインを重点開発エリアと位置づけて新規クライアントの提案営業を推進する。

2012年10月に葬儀付帯品を会館へ配送する物流センターを稼働。商品配達手法や取扱商品の見直しを行い、商品原価率の低減に努めている。今後も物流センターの機能拡大による商品調達の多様化、葬儀に関連する一部業務の内製化により原価低減を推進する。

中長期目標200店舗体制の実現を目指すため、人材の確保・育成にも取り組み、人事処遇制度の充実を図る予定。人材教育期間「ティアアカデミー」で、新卒社員・中途社員・フランチャイズ社員ごとに研修項目の見直しを行い、新人スタッフのスキル底上げを図る。
さらに、葬儀に関する専門的な知識を有する「マスターセレモニーディレクター」の育成にも取り組んでいる。

具体的な取り組みについて

この3期は、新店舗の開設を積極的に行っている。特に運営基盤である名古屋市内と愛知県下に9店舗を出店。また、東京都内向けの新たな出店モデルである「葬儀相談サロン」を5店舗出店している。

葬儀単価の低下傾向はあるが、順調に売上高、営業利益ともに伸ばしているは、新規出店の効果が出ていると思われる。

また、第23期、第24期にも新規出店や改装リニューアルを予定しており、葬儀件数の増加を目指している。店舗増加に対応するための人材確保も重要課題として取り組んでおり、第23期に「ティアHRセンター」を開設し、人材育成にも力を入れていくことがうかがえる。

フランチャイズ事業に関しては、紙面広告やウェブ広告、ダイレクトメールを活用した新規クライアントの開発を積極的に実施し、この3期連続で増収増益している。

※会館数の推移と都道府県別死亡者数の推移比較については、後日別の記事にてご紹介いたします。

参考URL

ティア http://www.tear.co.jp/

月額3万円から始めるHP運用 葬儀屋JP
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