葬儀という厳粛な式典の施行に携わる以上、すべての葬儀社スタッフは、業務遂行に必要な礼儀作法や接遇マナーを身に付けておく必要があります。
また深い悲しみの中で葬儀に臨むご遺族様をサポートするのも、葬儀社の大切な仕事ですので、細部まで行き届いたホスピタリティが求められます。
とはいえ、人材を育成するために社内の人材を割く余裕がなく、また社内に講師を務められるほどの人材育成スキルを持ったスタッフもいないという葬儀社様も少なくないようです。
こうした状況を鑑みると、葬儀・葬祭業を滞りなく執り行ううえで、新人教育や人材育成のために受けられる研修サービスは把握しておきたいところです。
そこで本記事では、葬儀・葬祭業における人材研修サービスを実施している企業をご紹介します。
リンクから各企業のサービス内容や事業所などの詳しい情報をご覧いただけますので、参考にしていただければ幸いです。
葬儀社向け人材研修サービスとは
葬儀業界では、接客はもちろん、ご遺族様との対応力、葬儀に関する専門知識の深さが企業の信頼性や顧客満足度に直結すると言われています。
葬儀社にとって従業員の育成・教育が非常に重要な要素となるため、厚生労働省でも「職業能力評価シート」や「活用マニュアル」を作成して、葬儀業界全体における人材育成の促進に取り組んでいます。
しかし実際のところ、社内で人材育成の仕組みを確立できているのは一部の大企業のみで、人員確保が難航している中小葬儀社様の多くでは、思惑通りに進んでいないのが現状です。
こうした悩みを抱える葬儀社様の課題を解決するために用意されたサービスが「葬儀社様向け人材研修」です。
■従業員数
- 4人以下: 3,213ヵ所
- 5人~9人 :2,344ヵ所
- 10人~29人 :2,757ヵ所
- 30人~49人 :487ヵ所
- 50人~99人 :214ヵ所
- 100人以上:77ヵ所
出典:経済産業省『平成30年 特定サービス産業実態調査報告書 冠婚葬祭業編』よりグラフを作成
*経済産業省による「特定サービス産業実態調査」は平成30年を最後に廃止されているため、上記データが最新のものとなります。
研修の内容は、業界特有のニーズを満たすために設計されているものが多く、従業員に対して専門的なスキルや心遣いを身に付けさせる機会として活用することも可能です。
こういった研修の機会を設けることで、品質の高いサービスの実現に繋げるとともに、競合他社との差別化、競争に打ち勝つ力を高めていくことが期待できます。
人材研修サービスが求められる理由
葬儀社業務の中心は、葬儀や告別式など、ご遺族様や参列者の感情に深く関わるものであり、ご葬儀の現場に立つ従業員には高いレベルの接客スキルや柔軟な対応力はもとより、心のこもったサポートを提供する能力が求められます。
言い換えれば、一人ひとりの従業員がこういったサポートができているか否かで、顧客満足度や企業の評判を左右すると言っても過言ではありません。
このため、従業員が業務に自信を持ち、今まで以上に質の高いサービスの提供に繋げていくことが大切だとして、通常の教育に加え、高い専門性に富んだ研修として「人材研修サービス」が求められています
教育マニュアルの作成など、社内で十分な研修環境が整えられない、あるいは従業員研修に時間を割くことが難しいといった葬儀社様においては、専門の機関に委託して実施することも1つの方法といえるでしょう。