葬儀後、ご遺族様が直面する重要な課題の一つが「相続手続き」です。特に相続人間でトラブルが発生した場合や、複雑な財産関係がある場合には、法律の専門家である弁護士のサポートが必要になることがあります。
今回は、相続業務を取り扱う専門家のひとつである「弁護士」についてご紹介します。弁護士は法律の専門家として、遺産分割の交渉代理や調停・審判の代理など、他の専門家にはできない独占業務を担っています。また、相続トラブルが発生した場合、特に争いが複雑化すると、法的な専門知識を持つ弁護士のサポートが解決の助けになることがあります。
この記事では葬儀業界で働く皆様に向けて、相続手続きにおいて弁護士がどのような役割を果たしているのか、「できること」と「できないこと」を中心に解説します。こうした知識を持つことで、ご遺族様に対して状況に応じた適切なアドバイスができるようになり、葬儀後のケアの充実につながるでしょう。
目次
- 弁護士とは
- 相続業務で弁護士ができること
- (1)遺言書作成と執行サポート
- (2)相続人調査および相続財産の調査
- (3)依頼者の代理人としての遺産分割交渉
- (4)裁判所での調停・審判の代理
- (5)相続放棄・限定承認の手続き
- 相続業務で弁護士ができないこと
- (1)相続税申告の代行
- (2)不動産の名義変更
- (3)自動車など各種財産の名義変更手続き
- 弁護士に相続業務を依頼する手順
- (1)ご遺族様が弁護士を探す
- (2)初回相談の予約と準備
- (3)弁護士との初回相談
- (4)弁護士との契約締結
- (5)紛争解決に向けた調査と戦略立案
- (6)遺産分割交渉の実施
- (7)手続き完了とその後の対応
- 弁護士の費用体系
- 基本料金体系
- 付随費用
- 費用負担と支援制度
- まとめ