ビジネスモデル・事業について
『よりそう』様では『よりそうお葬式』以外にも、永代供養などライフエンディング領域全体に事業を展開しています。 ここでは『よりそう』様が現在展開している事業内容について詳しく紹介します。現状の事業全体では
『よりそう』様が現時点で提供しているサービスは以下の通りです。 『よりそう』様が提供しているサービス内容は、葬儀から納骨までのサービスに集中しており、一見すると特筆すべき点はなさそうな印象です。 実際のところ「小さなお葬式」を運営するユニクエスト様や、「いい葬儀」を運営する鎌倉新書様も同様のサービスを提供しています。 ユニクエスト様は多角的な事業展開から葬儀領域への集中に方針を転換し、ネットだけでなく実店舗の運営に乗り出しました。 また鎌倉新書様は、介護や保険・生前契約から不動産相続サポートや遺品整理などの死後手続きまで、葬儀の前後に発生するイベント全体に対応する窓口を設けています。 一方『よりそう』様は、終活から死後手続きまでをワンストップで提供するための仕組みづくりを進めているようです。 そのための下地作りとして、これまでバラバラに展開していた葬儀周辺事業を『よりそう』ブランドに集約し、縦割りではなく横断的な組織への転換を進めています。 また目標達成のための人材確保にも着手していますが、こちらはやや難航しているようです。 今後は介護や看取りなどの生前サービスや、税理士や弁護士などと連携した相続サービスへの事業拡大も予想され、現在は将来に向けて足場固めといった様相です。 かつてAmazonに僧侶手配サービス「お坊さん便」を出品したり、Yahooショッピングに「シンプルなお葬式」を出店したりと、独特な戦略をとってきた『よりそう』様ですので、今後も予想外の動きがあるかもしれません。主力事業『よりそうお葬式』について
中核事業である葬儀ポータルサイト『よりそうお葬式』は、定額料金で葬儀サービス(家族葬:3プラン・直葬:3プラン)を提供する「定額型」のビジネスモデルです。 同様のサービスには「小さなお葬式(ユニクエスト)」や「イオンのお葬式(イオンライフ)」などがあります。 しかし『よりそう』様が特徴的なのは、別タイプの葬儀ポータルサイトも運営している点です。 「くらべる葬儀(旧葬儀レビ」は、利用者が希望する地域の葬儀社の情報を提供し、最大5社から一括見積を取るサービスを提供しています。 利用者と葬儀社をつなげる役割を担う「紹介型」葬儀ポータルサイトで、同様のサービスの代表格が「いい葬儀(鎌倉新書)」です。 ただし、事業の中心を『よりそうお葬式』に置いているのは、原則的に提供サービスのURLを「yoriso.com」に集約した点からも明らかです。 このことから、今後展開する事業にも『よりそう』ブランドを用いると予想されます。『よりそうお葬式』葬儀ポータルの競争激化
一定期間ではありますが、「定額型 葬儀ポータル」における価格競争が激化し、総額表示が課題となり『よりそうお葬式』「小さなお葬式」「イオンのお葬式」では消費者庁より景品表示法違反で指導を受けております。小さなお葬式
1回目 2018年(平成30年)12月21日⇒景品表示法の周知徹底と指導のみ 引用:消費者庁 措置命令1回目 2回目 2021年(令和3年)7月2日⇒課徴金 1億180万円の支払い 引用:消費者庁 措置命令2回目 ■景品表示法違反概要 「小さな火葬式」「小さな一日葬」「小さな家族葬」と称する葬儀サービスについて、「追加料金一切不要の安心価格プラン金額がお葬式にかかる全ての費用です。」などと記載し、あたかも必要な物品又は役務を追加又は変更する場合でも、同欄に記載された価格以外に追加料金が発生しないかのように表示していた。 実際には少なくとも、以下の事項に該当する場合には、追加料金が発生するものであった。- 寝台車又は霊 柩車の搬送距離が50kmを超える場合
- 葬儀社等における安置日数が各プランの設定日数を超える場合
- 自宅における安置日数が各プラン設定日数を超え、ドライアイスを追加する場合
- 火葬場利用料が市民料金を超える場合
- 「小さな一日葬」と称する葬儀サービスの外部の式場利用料が50,000円を超える場合
- 「小さな家族葬」と称する葬儀サービスの外部の式場利用料が100,000円を超える場合
よりそうお葬式
1回目 2019年(令和元年)6月14日⇒景品表示法の周知徹底と指導のみ 引用:消費者庁 措置命令1回目 2回目 2020年(令和2年)3月27日⇒課徴金 417万円の支払い 引用:消費者庁 措置命令2回目 ■景品表示法違反概要 自社ウェブサイト内の「全てセットの定額」と表示のタブをクリックすることにより表示されるウェブページにおいて、「必要なものが全てコミコミだから安心 この金額で葬儀ができます」などと表示することにより、あたかも必要な物品又は役務を追加又は変更する場合でも、表示された価格以外に追加料金が発生しないかのように表示していた。 実際には、以下の事項に該当する場合には、追加料金が発生するものであった。- 寝台車又は霊柩車の搬送距離が1回最大50キロメートルを超える場合
- 葬儀社等における安置日数が4日を超えてドライアイスの追加が必要となる場合
- 火葬場利用料が1万5000円を超える場合又は式場利用料が5万円を超える場合
イオンのお葬式
1回目 2017年(平成29年)12月22日⇒景品表示法の周知徹底と指導のみ 引用:消費者庁 措置命令1回目 2回目 2019年(平成31年)4月12日⇒課徴金 179万円の支払い 引用:消費者庁 措置命令2回目 ■景品表示法違反概要 「追加料金不要」と記載した上で、「家族葬498,000円(税込)」などと記載することにより、あたかも必要な物品又は役務を追加又は変更する場合でも、記載された価格以外に追加料金が発生しないかのように表示していた。 実際には少なくとも、以下の事項に該当する場合には追加料金が発生するものであった。- 寝台車又は霊柩車の移動距離が50kmを超える場合
- 式場等における安置日数が4日を超える場合
- 自宅等における安置日数が4日を超え、ドライアイス等を追加する場合
- 式場利用料が50,000円(税込)を超える場合
- 火葬場利用料が15,000円を超える場合
定額型葬儀ポータルの現状
現状は価格競争は落ち着きをみせており、『定額型 葬儀ポータル』の最低価格は以下のようになっています。- 小さなお葬式 :税込97,900円
- よりそうお葬式:税込89,100円
- イオンのお葬式:税込99,000円
- DMMのお葬式:税込143,000円
これまでの事業展開
「よりそう」様がここに至るまでの事業展開として以下のような経緯があったようです。 もともと『よりそう』様は、葬儀だけでなく歯科医院や不動産に関する複数のレビューサイトを運営する「みんれび」として2009年にスタートしました。「みんれび」という社名は「みんなのレビュー」を省略したようです。 『よりそう』様の事業沿革は以下の通りです。- 2009年3月 株式会社みんれび設立
- 2009年6月 葬儀比較サイト「葬儀レビ(現くらべる葬儀)」
- 2013年5月 僧侶派遣サービス「お坊さん便(現よりそうお坊さん便)」
- 2013年8月 「シンプルなお葬式(現よりそうお葬式)」
- 2014年4月 定額セット価格での「海洋散骨Umie(現よりそう海洋散骨)」
- 2014年5月 低価格の仏壇通販サイト「格安のお仏壇(現よりそう仏壇選び)」
- 2015年1月 「シンプルな永代供養墓(現よりそう永代供養墓)」
- 2015年12月 amazonに「お坊さん便」を出品
- 2017年8月 Yahoo!ショッピングに「シンプルなお葬式」出店
- 2018年6月 「みんれび」から「よりそう」に社名変更