葬儀ポータルサイトが誕生して20年ほどが経過した現在、利用者にとっての利便性は認められるものの、さまざまな問題を内包している点が浮き彫りとなってきました。
過度な値下げ競争は徐々に落ち着きつつあるものの、実際に葬儀を施行される葬儀社様の負担は想像以上です。また葬儀ポータルサイト運営会社自身も、収益構造に問題を抱えているケースが少なくありません。
そこで今回は、葬儀ポータルサイトの概要や経営状況について、実例をもとに解説いたします。
葬儀ポータルの概要解説
葬儀ポータルサイトは、葬儀に対する利用者の利便性を高めるというビジョンにもとづき誕生しました。
以前は葬儀に関する情報を手に入れる手段が限られており、葬儀の価格設定や内容が不明瞭だったためです。
しかし新規参入が相次いだ結果、葬儀ポータルサイト同士の競争が激化し、さまざまな問題が発生しました。
50社以上が乱立する葬儀ポータルサイト
葬儀ポータルサイトと聞くと「小さなお葬式」「いい葬儀」などの大手をイメージされる方が多いでしょう。
しかし実際には、現在までさまざまな業界から50社以上が参入し、葬儀ポータルサイトを立ち上げています。
こういった状況下では強引な手法を取る企業も多く、安売り競争が激化したため収益が確保できている企業は多くありません。
また無理な価格設定を押し付けてくる葬儀ポータルサイトに対しては、実際に葬儀を施行する葬儀社様から業務提携の解除を求められるケースも増えているようです。