碑文谷創の葬送基礎講座7 告別式から見える葬儀の変遷

葬儀(式)と告別式

「葬列」の代わり、であったから、「告別式」は最初「葬儀(式)」に引き続いて行われた。

 

大きな葬儀(式)は寺で行われたが、多くの葬儀(式)は自宅で行われた。自宅の中の葬儀(式)に参列する者の数は自ずと限られる。遺族と限定された関係者だけ。一般の会葬者は自宅周辺の路地にて待ち、葬儀(式)が終了後(あるいは途中から)庭に設けられた焼香台で順に焼香し、その後に霊柩車での出棺を見送った。この部分が「告別式」である。

 

葬儀の祭壇

告別式の装飾壇として出てきたのが「祭壇」である。これは仏教関係者も含め誤解されてきた。葬儀(式)のための壇ではなく、歴史的には告別式用の装飾壇として登場したのである。

 

かつて葬列があった時代、寺に到着した柩は外陣に置かれ、導師を務めた僧侶は本堂の仏壇に向かった読経し、振り返り、外陣に置かれた柩(に収められた死者)に向かって引導を渡した。
柩の周囲は葬列の葬具が置かれ、これが発展し祭壇になった。

今は生花祭壇が流行しているが、かつて祭壇といえば中心に宮型が置かれた形態が多かった。この宮型は葬列で柩を運ぶ輿(こし)を模したものであった。

 

キリスト教葬儀に見られる変化の痕跡

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