葬儀社の種類|互助会,専門葬儀社,葬儀ポータル,葬儀アフィリエイト,JA(農協),コープ(生協),KKR(公務員)8種を解説

葬儀社の種類(葬儀ポータル)

「日本で葬祭サービスを提供する業態には、どんなものがあるのだろう?」そんな疑問をお持ちの葬儀社様や、関連事業者様もいらっしゃるでしょう。
日本の葬儀社の多様な形態を整理している記事は、なかなかないかと存じます。

そこで葬研では、日本の葬儀社の多様な形態を整理し、市場分析や競合調査にも役立つ「葬儀関連事業者8社」について、まとめてご紹介することにいたしました。

本記事は、現役の葬祭関連事業者様やこれから新規参入を検討している方など、葬儀業界に関心をお持ちの方々はもちろん、就職や実家が葬儀業であるという方にもおすすめです。
ぜひ最後までご覧ください。

目次

なぜ葬儀社には多くの種類があるのか

なぜ葬儀社には多くの種類があるのか疑問に思う葬儀社新入社員

実は、葬儀業界に参入しているのは、互助会や専門葬儀社ばかりではありません。
IT企業や鉄道会社など多様な分野からの葬儀業界参入が広がっています。
一般的な理由として挙げられるのは、「死亡者数の増加」「業界への低い参入ハードル」にあります。
異業種の法人や個人が、葬儀業界に注目する理由を詳しく見てみましょう。

死亡者数の増加

異業種である法人や個人が葬儀業界に進出する理由の1つは「少子高齢化社会により死亡者数が増えている」ことにあります。
この傾向は、単なる統計だけでなく、将来の葬祭需要を考える上での重要なポイントです。

以下にまとめた「死亡者数の推移グラフ」を見てみましょう。

死亡者数の推移グラフ

日本の死亡者数は2040年にピークを迎えるといわれており、その数は167万9,000名に達すると予測されています。
多くの異種業界にとって、葬儀関連業界は新たなビジネスチャンスが生まれやすい状況と捉えられています。
この状況を踏まえれば、さまざまな業界が葬儀関連事業に参入しているのも納得ですね。

葬儀業界は資格不要で参入できる

異業種が葬儀業界に参入している理由には「資格不要で参入できる」ことも挙げられます。
葬儀業界には葬祭ディレクターなど、さまざまな資格が存在しますが、葬儀社の運営自体は近隣住民の理解を得られさえすれば誰でも開業可能です。

※冠婚葬祭互助会事業を開業する場合は、経済産業省の認可が必要です。

具体例として、IT企業などが葬儀業界に商機を見出し、葬儀ポータルサイトとして参入するケースがここ数十年で増加していることが挙げられます。
特別な資格を持たずとも葬儀社を開業できる環境が、異業種が参入しやすいという状況をもたらしているのです。

葬儀施行の割合

葬儀業界における事業形態別の葬儀施行割合を見てみましょう。

出典:経済産業大臣認可 全日本葬祭業協同組合連合会 2017年4月28日 葬儀業界の現状
出典:経済産業大臣認可 全日本葬祭業協同組合連合会 2017年4月28日 葬儀業界の現状

全日本葬祭業協同組合連合会の調査によれば、 日本国内で行われる葬儀の施行割合は冠婚葬祭互助会が約40%を占めており、続いて専門葬儀社によって約30%が執り行われています。
さらに、農協(JA葬祭)での施行が15%、その他の形態も同じく15%という状況です。

現時点ではまだまだ互助会や葬儀専門業者の施行占有率が大多数を占めていますが、死亡者数の増加とともにこの結果が覆る可能性もあるといえます。

葬儀関連事業を展開する事業者8業態

ここからは、葬儀関連の異なる業種8社を紹介します。
それぞれの事業者の特徴や役割を簡単にご紹介いたしますので、葬儀業界に展開する8事業者の概要が分かります。
気になる事業者様があれば、リンクをクリックいただけると詳しい内容をお届けしております。

1.冠婚葬祭互助会

葬儀関連事業を展開する事業者の種類まとめ|冠婚葬祭互助会について詳しく解説記事のサムネイル画像

日本における葬儀施行占有率の約40%を占める冠婚葬祭互助会は、会員同士が支援し合い、冠婚葬祭にかかる費用や手続きの負担を軽減するための組織です。
令和5年8月に創立50周年の節目を迎えた業界団体である「全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)」が主体となり、結婚や葬儀などの人生の節目に必要な経費や手続きを共に分担し、皆が安心して大切な瞬間を迎えられるようサポートしています。

冠婚葬祭互助会については、以下の記事でより詳しくご紹介しております。

2.専門葬儀社

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専門葬儀社は、葬儀の企画から運営、施行まで自社で一貫して担当し、故人や遺族のニーズに合わせたサービスを提供することが特徴です。
日本で施行される葬儀の約30%を担っており、主に「大手専門葬儀社」と「地域密着型葬儀社」の2種類に大きく分けられます。

特に地元で長く営業されている葬儀社様は、宗教や地域の慣習に精通しており、適切な葬儀プランの提案が可能です。
一方で、全国的な多店舗化を進める、あるいはフランチャイズ事業を運営するような大企業も誕生しています。

専門葬儀社については、以下の記事で詳しくご紹介しております。

3.葬儀ポータル

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葬儀ポータルは、インターネットを活用した葬儀関連情報の発信や集客を行う仲介サービスです。
インターネットを介在することにより、葬儀を希望する人々と提携葬儀社を繋げ、仲介手数料を得ることで収益化する業態となっています。
葬儀ポータルには「定額型」「紹介型」の2つの方式が存在しており、ご遺族は効率的に葬儀プランを選び、葬儀への負担軽減を感じやすくしています。

特にIT企業などが商機を見い出し、葬儀ポータルとして市場に参入している点が特徴です。
かつては葬儀ポータル同士の値下げ競争がありましたが、現在では値下げ競争も落ち着きつつあるといわれています。
すでに葬儀ポータルというビジネスモデルも過渡期に直面し、各社変革を余儀なくされている状況です。

葬儀ポータルの詳細については、以下の記事よりご覧いただけます。

4.葬儀アフェリエイト

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葬儀アフィリエイトとは、葬儀関連情報を提供するメディア運営者と消費者をつなぐ仕組みを活用した、新しい形の媒体です。
個人や法人がブログなどを通じて葬儀に関する情報を発信し、消費者が問い合わせや資料請求などを行うと、メディア運営者が報酬を受け取るという仕組みが多くあります。

ただし、葬儀アフィリエイトサイトからの送客先は実際の葬儀社ではなく、主に葬儀ポータルサイトであるという点に注目です。
葬儀アフィリエイトサイトの仕組みを活用することで、適切な情報提供とサービス品質向上が実現できる可能性がありますが、この方式は問題点も多く、場合によってはお客様や葬儀社様の双方が不利益を被ることがあります。

葬儀アフィリエイトに関する詳細は以下よりご確認ください。

5.JA葬祭(農協)

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JA葬祭は農業協同組合(JA)が提供する葬儀サービスです。
元々は組合員向けのサービスでしたが、一定の条件を満たせば組合員以外も利用できることがあります。
多くのJA葬祭は地域にホールを所有し、葬儀の場を提供していることから、地域性を重視していることが伺えます。

一方で、JA葬祭には農業従事者以外の需要が多いことや、地域ごとに異なるサービス内容の違いといった課題があることにも注目です。

JA葬祭に関する詳しい内容は、以下よりご覧いただけます。

6.コープ葬祭(生協)

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コープ葬祭は、生活協同組合が主催する葬儀サービスです。
「生活における相互扶助」という理念に基づき、高齢化社会の変化に適応した重要な取り組みを担っています。
コープ葬祭の利用希望者は地域の生協に加入することが必要です。
それによってメンバーが葬儀に関するサポートを受けられます。
コープ葬祭では、セレモニーホールの運営や互助会の提供など、多様なサービスを通じた地域社会への貢献を図っています。

葬祭事業においての課題が多く残されているものの、生協そのものは会員数を順調に増やしているようです。
これから迎える超高齢社会において、個々のニーズに合わせたケアを提供しながら地域とともに歩み、成長し続けていくでしょう。

コープ葬祭に関する詳しい内容は以下よりご覧いただけます。

7.電鉄系葬儀社

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平成以降に誕生した「電鉄系葬儀社」は、私鉄各社が沿線上に展開する葬祭サービスのことです。
1995年に阪急電鉄株式会社が株式会社阪急メディアックスを設立したことがきっかけとなり、2023年8月時点で電鉄系葬儀社は計4社あります。
人々のインフラを支える企業という信頼性を強みに、沿線に住む方々を中心に葬祭サービスを提供しており、お客様の利便性や満足度を高めるため、さまざまな工夫をしている点に注目です。

母体である鉄道会社との連携により地域社会に深く関わり、安心して利用できる葬祭サービスを提供していることから、利用者の増加が見込まれているようです。

電鉄系葬儀社については、以下の記事でより詳しくご紹介しております。

8.国家公務員向け葬儀社

葬儀関連事業を展開する事業者の種類まとめ|国家公務員向け葬儀社について詳しく解説記事のトップ画像

国家公務員向け葬儀社は「KKR葬祭サービス」と呼ばれる、国家公務員共済組合連合会(KKR)の一環として提供される葬儀サービスです。
70年以上の歴史を持ち、その長い実績から国家公務員である組合員からの信頼を受けています。
特に「KKR葬祭サービス」は優良な一般葬儀社と提携することにより、組合員に対して最高品質の葬祭サービスを提供する点が際立っています。
これは、組合員の大切な人を尊重し、真摯な気持ちで寄り添う姿勢を反映しています。

また、長い歴史と経験を通じて、時代に合わせた多様なニーズにも対応しており、そのサービスの幅広さが特筆されます。

KKR葬祭サービスについては、以下より詳しくご紹介しております。

まとめ

葬儀社の取り巻く業界事情が分かってスッキリする新入社員のイメージ

今回は葬儀関連事業を展開する事業者8社を、まとめてご紹介いたしました
葬儀関連事業者8社の紹介から見えてくるのは、葬儀業界の多様性と変革です。
伝統的な葬儀からデジタルマーケティングまで幅広い展開を行っており、消費者の多様なニーズに応えています。

また、「国家公務員向け」や私鉄沿線に住む人を対象とする「電鉄系葬儀社」など、特定のターゲット層向けの葬祭サービス展開が見受けられます。
葬祭業界に従事するみなさまにおかれましては、これらの企業の取り組みから、自身の葬祭事業に活かすヒントを見つけていただけますと幸いです。

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