IR情報から読み解く 葬儀企業研究 ~過去3期の会館数の推移と売上~ Vol.3:ニチリョク

目次

事業概要

ニチリョクは総合供養企業として霊園事業、堂内陵墓事業、葬祭事業を展開している。霊園や堂内陵墓(納骨堂)受託開発・販売の業界大手で、家族葬、直葬など葬儀事業に重点シフトしている。
葬祭事業は独自の生花祭壇システムを開発し、価格の低廉化を実現した会員制の生花祭壇葬「愛彩花(あいさいか)」を提供。家族葬・直葬施設を併設した独自ブランド「ラステル(ラストホテル)」も展開している。信託会社、司法書士法人と提携した「心託(葬儀費用信託付き生前予約サービス)の提供も行う。

売上構成比率

売上構成比率は霊園事業38%、葬祭事業48%、堂内陵墓事業14%。

第50期(2015年4月1日~2016年3月31日)
第51期(2016年4月1日~2017年3月31日)
第52期(2017年4月1日~2018年3月31日)
の有価証券報告書より下記項目を調査いたしました。

従業員数、葬祭事業従業員数、平均年齢、平均勤続年数、平均年収>

50 51 52
決算年月日 2016331 2017331 2018331
従業員数(単独) 126 136 125
従業員数(連結) 126 136 125
葬儀事業従業員数 42 41 41
平均年齢(単独) 43.6 44.1 45.4
平均勤続年数(単独) 9.1 9.2 9.5
平均年収(単独) 550万円 550万円 530万円

葬祭事業の売上と利益

(単位:千円)

50 51 52
決算年月日 2016331 2017331 2018331
葬祭事業売上高 1,503,721 前期比0.1%増 1,501,542 前期比0.1%減 1,677,190 前期比11.7%増
葬祭事業営業利益 261,929  - 238,685  - 365,217  前期比53.0%増

第50期は「愛彩花」の施工件数は順調に増加。「ラステル(ラストホテル)」も施工件数は堅調に推移。

第51期も施工件数は双方ともに増加しているが、施工単価の下落が影響し、売上高は微減。

第52期は「ラステル(ラストホテル)」がマスメディアに多数取り上げられた効果があり、施工件数は双方ともに増加し、売上は前期比11.7%と伸びた。

会館数の推移

50 51 52
決算年月日 2016331 2017331 2018331
東京都板橋区 1 1 1
東京都練馬区 1 1 1
神奈川県横浜市港北区 1 1 1
神奈川県横浜市西区 2 2 2
会館数合計 5 5 5

※自社会館以外に東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一都四県の500カ所以上の斎場で「愛彩花」の施工が可能。
※堂内陵墓事業に入るが、名古屋と鹿児島の堂内陵墓内の斎場で「愛彩花」の施工も行っている。
※「ラステル(ラストホテル)」は横浜市の西区、港北区にて運営。

1会館あたりの売上高と利益

(単位:千円)

50 51 52
2016331 2017331 2018331
1会館あたりの売上高 300,744 300,308 335,438
1会館あたりの営業利益 52,386 47,737 73,043

※自社以外の斎場での施工の可能性もあるが、会員向けに優待を行っているため、自社会館で施工を行った想定で計算。

経営環境・取り組み

同社の霊園事業や堂内陵墓事業で、屋外墓地や堂内陵墓に契約する顧客に対して、生花祭壇装「愛彩花」の案内を行っている。会員制で、約8割以上の顧客が同時入会しており、葬儀施工の大半は入会者で占められている。そのため、霊園事業、堂内陵墓事業の業績が葬祭事業にも影響を与える。

堂内陵墓の特徴は、お墓・本堂・斎場・会食室・庫裏・戒名授与等の供養のすべてを備えた室内墓地。主要な駅から徒歩圏内の好立地に展開しているため、現在、販売は順調に推移している。

「愛彩花」の受注拡大には生前予約が不可欠となっているため、会員獲得とともに、就活セミナー等をより積極的に開催し、潜在顧客を受注につなげる施策に取り組んでいる。

家族葬・直葬施設を併設した「ラステル(ラストホテル)」は、小規模でありながらも心のこもった葬儀がコンセプト。ご遺体の24時間受け入れ体制、自動搬送装置により、ご遺族のみでいつでも枕飾り等が用意された個室で対面できる。斎場等に搬送する前にご遺族が一呼吸おき、葬送の計画を立てられる施設だ。ご遺族のみで故人を偲びながらお別れを希望する顧客ニーズに応えている。第52期はメディアに多数取り上げられた効果で「愛彩花」とともに施工件数が伸びている(http://lastel.jp/media/)。

「ラステル(ラストホテル)」は、家族葬・直葬を希望する消費者ニーズとこれまでになかった安置というサービスがマッチしたこともあり、各メディアに取り上げられ認知が広まった。今後の展開に注目したい。

参考URL

◆ニチリョク http://www.nichiryoku.co.jp/
◆愛彩花 http://www.aisaika.com/
◆ラステル http://lastel.jp/
◆心託 http://www.nichiryoku.co.jp/shintaku/

※会館数の推移と都道府県別死亡者数の推移比較については、後日別の記事にてご紹介いたします。

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