一般社団法人ライフDX推進協会が展開する事業のひとつ「デジタル手記遺産事業」では、人生経験を通じて得た経験や知見、ノウハウなどをデジタル資産として残し、未来への継承していきます。
その第一弾として、「特集:東日本大震災を繋ぐ」をライフDXオールインワンサービス「xLife」上で公開しました。
いまだから伝えられる、継承すべき大災害の想いを当時の市町村長らが書下ろし、教訓として後世に繋ぐ
一般社団法人ライフDX推進協会
「ライフDX」とは、人間はもとより、あらゆる生き物(ペット、動物、植物)がデジタル技術の恩恵を享受し、個々のQOL(Quality Of Life)の向上と共生を目指すための概念です。一般社団法人ライフDX推進協会(東京都千代田区、代表理事:佐藤孝幸、以下「ライフDX推進協会」)はこのコンセプトを基軸に、さまざまな業界と共創し、7つの事業(別紙参照)を柱に公共性の高いサービスを提供していこうとしています。
そのうちの1つが、人生経験を通じて得た個々の経験・知見・ノウハウなどをデジタル資産として残し、未来へと継承する「デジタル手記遺産事業」です。その第1弾として、「特集:東日本大震災を繋ぐ」と題して、当時の市町村長(現職を含む)や復興支援活動・調査に携わった大学教授の手記等を、エックスライフ株式会社が提供するライフDXオールインワンWebサービス「xLife(エックスライフ)」上で3月6日(水)より一般公開いたしました。スマートフォンをはじめ、マルチ端末でご覧いただけます。すべて書き下ろしの手記には、いまだからこそ伝えることができる事実やエピソードも含まれており、これらを足懸かりに防災・減災の在るべき姿を探っていただければ幸いです。
■デジタル手記遺産事業で災害関連コンテンツを公開
現在は、予見不可能な「VUCAの時代」※01といわれています。東日本大震災や阪神淡路大震災、令和元年東日本台風など未曽有の災害はもとより、新型コロナウイルス感染症に象徴されるパンデミック、国際政治のレジーム・チェンジや地政学リスクに伴う経済環境の急変など、不確実性が高く、将来の予測が困難な事象が絶え間なく起きています。今年の元旦には能登半島地震、その翌日には羽田空港で日本航空機と海上自衛隊機の衝突事故が私たちに大きな衝撃を与えました。
不測の事態を乗り越え、ブレークスルーを起こしていくためには、過去の経験・教訓をより多くの人たちで共有し、アクションに活かしてい「礎(ベース)」が必要となります。そのためライフDX推進協会では公益性・公共性・社会性の観点に立脚し、災害や事故・紛争に直面した被災者・当事者の想いや経験を繋ぎ、不慮の災害や事故への備えを未来へ活かしていく「デジタル手記遺産」と呼ばれる「知(ナレッジ)のデータベース」の構築に注力しています。
この度の「特集:東日本大震災を繋ぐ」はその一環で、当時の市町村長(現職を含む)や復興支援活動・調査に携わった大学教授の手記等を無料で一般公開します。災害発生時から復旧・復興への取り組み、支援・応援への御礼、次世代へのメッセージなどが克明に記されたデジタル手記は、まさしく後世に残すべき災害時のバイブル。さまざまな共通課題や施策・アプローチの違いなどが内包されており、地方自治体関係者や災害支援団体、ボランティア団体から個人を含めて、災害の現実に触れるとともに、被災時にどのような行動をとるべきか、いかに助け合うべきなのかなど、必ずや地域の安心・安全や人間の尊厳を守るための数多くのヒントを読み解くことができるはずです。ライフDX推進協会では、今回の手記コンテンツ公開を皮切りに、地方自治体や防災・減災のソリューションを有する企業・団体、災害支援団体やボランティア団体・個人との協力関係を築き、手記の拡充を図るとともに、インクルージョン&ダイバーシティな「安心・安全」の観点から新たなイノベーションを創出していく意向です。
【特集:東日本大震災を繋ぐ 公開コンテンツ】
宮城県角田市:大友 喜助 前市長
宮城県岩沼市:井口 経明 元市長
宮城県丸森町:保科 郷雄 現町長(第1部:東日本大震災/第2部:令和元年東日本台風)
福島県新地町:加藤 憲郎 前町長
宮城県塩竃市浦戸諸島(桂島):福島 真司 大正大学地域創生学部教授(当時 山形大学教授)
また、「xLife」のアカウントを登録すれば、誰もがあらゆるジャンルで自分の手記を公開することができます。「デジタル手記遺産」においては、母子家庭から一流商社で世界中を駆け巡った商社マンの手記なども公開しています。今後は多くの人たちの知恵と経験を反映し、より幅広い分野・領域で情報やナレッジを共有できる仕組みへと進化させていくとともに、生成AIなどで必要とされるナレッジとのマッチングを図るなど、最新テクノロジーの活用も検討中です。
宮城県角田市 前市長 大友喜助氏コメント
「私にとって、行政の最前線で闘った東日本大震災は、いのち、共助、共生そして新たな希望を見出すための大変な出来事でした。また内陸部であり甚大な被害の沿岸部の支援も重要な役割でした。さまざまな思いを込めて書き上げたこの手記が災害大国日本に住む多くの人たち、そして未来のあらゆる人の一助になれば幸いです。自然や建築物のみならず、“人の生涯”も未来への大事な遺産です。それだけに、人の生きた証を“手記遺産”として後世に伝えられるこの取り組みが拡がっていくことを期待します」
※01:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)」の頭文字をとった造語
【デジタル手記遺産 リンク先】
https://www.xlife.jp/
<デジタル手記遺産「特集:東日本大震災を繋ぐ」>
■ライフDX推進協会とは
デジタル技術の進化は著しく、社会では様々な領域でDX(Digital Transfomation)と呼ばれる「変革」が進められています。しかし、「個」に立脚したサービスにおいてはSNSやアプリなどがあるものの、それぞれ分散・独立しており、自身の人生をさまざまな角度から自分視点で総合的にデジタル化して未来に残し、繋げていくことができるサービスは見当たりませんでした。そこで、デジタルの意義と価値を「個(パーソナル)」視点で享受することを包括して「ライフDX」と定義して、その社会実装を図っていくことを目的に2024年2月に発足しました。
その共通プラットフォームと位置付けているのが、エックスライフ株式会社が開発しクラウド型ライフDXオールインワンWebサービスが「xLife(エックスライフ)」です。今回ご案内させていただいた①手記を通じて誰もが歴史の1ページを飾り、経験を未来へ繋ぐ「デジタル手記遺産」をはじめ、②誰もがスマホ名刺を持てる「My CARD」、③不慮に備えた大切な人へ「ラストメッセージ」、④社会を活性化させる夢のリスト化「100夢」、⑤大切な出来事を自分で総括できる「メモリアル100」、⑥楽しみながら自分のお墓を生前建立できる「デジタル墓標」、⑦動植物の健全育成と共生を図る「Pet CARD」&「Avatar Pet」など、さまざまな機能&サービスを実装し、人間はもとより、生命が宿るあらゆる動植物の生涯をオールインワンでデジタル化することができます。
ライフDX推進協会では「xLife」の利活用ならびに機能・サービスの強化・拡充に向けての評価・検証を進めるとともに、共創により各業種・業界の既存サービスやソリューションとの融合を図ることで、「ライフDX」の必要性・必然性のバックボーンとなる次の3つの社会課題解決にチャレンジし、イノベーションを創出していきたいと考えています。
デジタル社会の明と暗
デジタル技術の進展により、1台のスマートフォンが私たちの生活や活動をさまざまな角度からサポートしてくれる便利で効率的な時代を迎えています。その一方で、デジタル化に伴う情報の氾濫は人々の時間感覚や情報の咀嚼能力を麻痺させ、本来の自分の姿を見失う危険性さえ秘めています。さらには生成AIをはじめとする革新的な技術は多くのブラックボックスを生み、かつ人間がこれまで培ってきた倫理感とのギャップも生じています。それだけに、個々が自分の人生と真摯に向き合う機会を創出し、デジタルリテラシーを向上させるする「ライフDX」の充実がより一層求められています。
少子高齢化社会
我が国は世界でも類を見ないほどの「超高齢化社会」を経験しようとしており、労働力不足や市場規模の縮小が進む中で、産業構造ならびに社会保障の見直しが余儀なくされています。特に地方は深刻で、高齢者の独居、過疎化に伴う限界集落が増大し、先祖代々のお墓やお寺の存続も危ぶまれています。それだけに、シニア層も含めたすべての人たちの自立・社会参加を促す「ライフDX」の仕組みが急務です。
災害大国日本
年明け早々の能登半島地震と羽田航空機衝突火災事故は、阪神淡路大震災や東日本大震災、そして日航ジャンボ機御巣鷹山墜落事故をフラッシュバックさせました。南海トラフ地震、首都直下型地震の懸念が現実味を増し、気候変動などに世もない台風や線状降水帯の頻度や規模が巨大化の一途を辿る中、「ライフDX」の仕組みを通じて、不慮への備えと被災者の想いを繋ぐことの重要性が再認識されています。
【法人概要】
一般社団法人ライフDX推進協会
〒102‐0083 東京都千代田区麹町六丁目2番6 PMO/H1O麹町212
電話番号:03‐6261‐3305
Mail: info@lifedex-ea.com
URL: https://www.lifedx-ea.com/
代表理事 佐藤孝幸
1951年1月宮城県丸森町生まれ、(株)東芝の電算機事業部、総合研究所にて航空管制や列車/バスダイヤ自動編成等の自動化システムに従事する。1998年インターネット時代を想定しオープンソースでのネット系システムを開発する(株)タイムインターメディアを創業し社長就任、初のネット楽曲配信、映画等動画配信システムや大学等文教系システムを送り出す。
著書として「わかるC言語」(学研)、「システム設計」(翔泳社)など多数。
【エックスライフ株式会社(XLIFE Inc.) について】
70歳以上を中心としたシニア集団、 人、ペット、動物、植物の生涯をデジタル化することで自助、共助、動植物との共生を推進し未来へ繋ぐことをテーマに2021年7月に創業。xLife企画、設計、デザイン、開発の全てを現役シニアが担当する。
URL:https://www.xlife.co.jp/
【ライフDX推進協会が取り組む7つの事業】
- ①デジタル名刺(My Card)/デジタル日記事業:インクルージョン&ダイバーシティ、地域創生
人が一生のうちに出会える人数は約3万人といわれるますが、人口減少が進む中にあっては、これまで以上に一期一会の大切な出会いが貴重になっていくはずです。当事業ではあらゆる巡り会いをデジタルに記憶・継続・継承することで、未来永劫のリレーション(つながり)を実現し、1人ひとりの「人生の豊かさ」を演出するとともに、デジタル時代ならでの「エンゲージメント(絆)」の在り方を追求していきます。
また、パーソナルな出会い・成功・失敗談、日々の出来事、趣味、闘病記などをデジタル日記に記録し、必要に応じて交換・共有できる「メモリアル100」という仕組みを用意。これを接点に個人のプロモーションを連携・融合させることで、地方創生などにおける新たなコラボレーションの在り方を創出していこうとしています。
- ②デジタル遺言(ラストメッセージ)事業:個人の尊厳
地震・津波・台風、突然の事故・病……。死者1万5,859名/行方不明者3,021名の尊い命が失われた東日本大震災、死者105名/行方不明者5名と甚大な人的被害をもたらした令和元年東日本台風は記憶に新しいところです。また、累計死者数6万人を超えた新型コロナウイルス感染症、事故・火災・熱中症・病気などで亡くなる方など、ある瞬間に日常が途絶え、命を失ってしまう人たちは国内で毎年10万人にのぼるといわれています。当事業ではこの事実に目を向けて、予めしたためたラストメッセージをデジタル保管し、万が一の時に家族や恋人・友人といった大切なひとたちに確実に届く仕組みを構築し、普及させていこうとしています。
- ③デジタル100夢事業:社会の活性化、Well-beingの追求
SDGsの目標3に「Good Health and Well-Being(すべての人に健康と福祉を)」が示されていることからも、最近になって「Well-being」という言葉が大きな注目を集めています。一般的には「健康・幸福」を指す言葉ですが、実は1946年に世界保健機関(WHO)が設立された際に打ち出された概念で、「個人が肉体的・精神的・社会的に満たされた状態」を意味します。同じく「健康・幸福」を表す言葉としては「Happiness」や「Welfare」がありますが、Happinessが「瞬間的な幸福状態」を表すのに対して、Well-beingに内包されているポイントは「持続的」であること。また、Welfare(福祉)は、Well-beingを達成するための手段として位置付けることができます。
その中にあってライフDX推進協会では、持続的幸福の源泉となる「夢」に着目。1人ひとりがたくさんの夢をリストアップし、デジタルで保管・共有することによって具現化・実現するための知恵を出し合う「100夢プロジェクト」を展開しています。
- ④デジタル手記遺産事業:安心・安全、防災・減災~全ジャンル
前述した「東日本大震災を繋ぐ」に加えて今後は、安心・安全、防災・減災、地球環境、医療・福祉、戦争と平和など、公益性・公共性・社会性の高いテーマの「デジタル手記遺産」を随時、更新・公開していきます。
また、企業・団体・個人を問わず、趣味や闘病記など、あらゆるテーマ・ジャンルでのコンテンツ投稿を受け付けています。ここでは、トップランナーたちが偉人名言で人生を振り返る日経新聞の人気コーナー「私の履歴書」のようなコンテンツを、誰もが残すことができます。その際にはライフDX推進協会の「メッセージ遺産委員会」が全面的にバックアップ。さらには公開コンテンツを教材としての活用、社史・記念誌・自分史出版などのニーズを視野に入れ、「デジタル手記遺産」を少ロット印刷するオンデマンド書籍・電子書籍として編集・提供するサービスも検討中です。また、「デジタル手記遺産」を教師データとして生成AIに学習させ、必要なナレッジを抽出する仕組みも視野に入れています。
- ⑤デジタル墓標事業
少子高齢化や未婚率の増加に伴い、「墓守」ができる人が減少し、特に地方では檀家の継承がままならないなどといったことが社会問題として顕在化しています。その中にあってライフDX推進協会では、故人の遺志と尊厳を守り続け、かつ日本人の伝統文化である供養の精神を現代にマッチした形で回帰・アレンジすべく、全国の寺院・神社・墓地などと連携して葬祭・供養のデジタル化とそのビジネスモデルの確立に注力しています。その核となるのが、xLifeのサービスの1つで、誰もが楽しみながら自分のお墓を仮想空間上に生前建立し、逝去後にはいつでもどこからでも故人の生きた証に触れ、リモートで供養できる「デジタル墓標」です。人間はもとより、ペットとの思い出も同じように語り継ぐことができます。今後はお寺や神社などとの連携により、「南無カード(仮称)」、「お祓いカード(仮称)」を購入いただくことで、供養のみならず健康、安全、長寿、合格、平和など祈願ができるサービスを用意し、日常の中で新たな読経文化を繋いでいく予定です。
- ⑥自治体防災・減災&地方創生事業
減災・防災に向けて、地方自治体ではインフラ整備から医療・救護体制や防災行政無線の充実、エリアメールの導入、機器・資材・物資の備蓄、他自治体や企業・団体との協力協定をはじめ、まさに多種多様な取り組みがなされています。それでも、大規模災害にあっては、初動として最も大切な避難誘導や安否確認が難しいケースは決して少なくないようです。また、電源の喪失やキャパシティの低下などに伴い、住民におけるコミュニケーション手段、情報収集手段の「最後の砦」となるスマートフォンやPCなどが使えなくなるケースも散見されます。
そこでライフDX推進協会では、地域に閉じた自治体イントラネット網にxLifeのコミュニケーション&情報収集・発信機能を実装し、「Fault Tolerant(止まらない)」かつ「Hi Security(安心・安全)」な防災情報ネットワークを実現する構想を描いています。その鍵を握っているのが、企業・団体などとの共創です。「ライフDX」の発想に基づき、さまざまな分野に特化したサービスやソリューション、技術・ノウハウ・知見を融合させて、これまでの延長線上にない付加価値の高いベストプラクティスを創出し、社会実装していくこと。ライフDX推進協会が、そのハブを担いたいと願っています。
自治体における「ライフDX」の究極の目的は、山積している課題の多目的最適化を図ることです。例えば、自治体担当者がコミュニケーション力・情報収集・発信力を存分に発揮できれば、高齢者やハンディキャッパー、子どもたちの安心・安全の担保やコミュニティ参加を促すことができます。地方創生においても現状では地域物産品や観光誘致、企業立地などのプッシュ型・プル型アプローチに期待が集まっていますが、そこに地域の人々がともにアイディアや夢、地域文化を共有する新たな「エンゲージメント(絆)」の仕組みが加われば、地域が一丸となった地方創生への取り組みに拍車が掛かるはずです。
- ⑦動植物の健全育成&共生事業
ライフは人間だけの問題ではなく、ペットをはじめとするすべての動植物にも命が宿っています。また、最近叫ばれている気候変動の問題においても、地球が育む自然の営みとの共存が不可欠なテーマとなっています。
そこでライフDX推進協会では、家族の一員であるペットを対象に、飼主が健全に動物を飼育しているかを指標化する「愛玩スコア」、ワクチンや予防接種などの健康データを一元管理して飼い主と獣医・トリマーとの円滑な情報共有を図る「動物共有カルテ」、ブリーダ・ショップから飼い主への移行はもとより、里親・被災地での預かり・ペットホテルなどの一時的移行も含めてペット情報を引き継ぐ「Pet CARD」などの普及に努めています。いずれもxLifeに実装された機能ですが、獣医をはじめとする動物医療関係者、ペット関連業界とともに、そこに新たな価値を付加していこうとしています。
また、あらゆる生き物たちとの共生と保護を目的に、動植物園・水族館で飼育されている生き物たち、、地域に根差した巨樹や銘木、野生動物たちなどを仮想空間上の「アバターペット」として、さまざまな団体・個人との連携のもとに応援・支援する活動も展開中です。