仏壇業界の資格を認定している団体│仏事コーディネーター資格審査協会について解説

仏事コーディネーター資格審査協会 アイキャッチ

少子高齢化、核家族化が進み人々や地域との関係が希薄になっている近年において、仏教をはじめ仏壇・仏具や仏事に対する知識を持つことが難しくなっています。

そこで、仏事などに関する幅広い知識を身につけた「仏事コーディネーター」を仏壇・仏具販売店などに配属し、消費者の相談に乗ることが大切です。

この記事では、講習と試験により合格者を「仏事コーディネーター」として認定、登録している仏事コーディネーター審査協会についてご紹介します。

目次

仏事コーディネーター資格審査協会の概要

仏事コーディネーター資格審査協会 概要

仏事コーディネーター資格審査協会は、仏壇・仏具販売業界で事業所を経営、または事業所に従事する人に必要な知識を身につけてもらうために講習をおこなっています。
その後試験により審査したうえで合否判断をし、合格すると仏事コーディネーター資格が付与されます。

同協会は、終活サービス事業を展開する、株式会社 鎌倉新書内で運営されているようです。
仏事コーディネーター資格審査協会は、全日本宗教用具協同組合(全宗協)の支援により運営されています。

【団体名称】仏事コーディネーター資格審査協会
【所在地】東京都中央区京橋2丁目14-1 兼松ビルディング3階
(株)鎌倉新書 内
【公式サイト】https://www.butsuji-coordinator.com/

出典:仏事コーディネーター資格審査協会

仏事コーディネーター資格とは

仏事コーディネーター資格審査協会 仏壇

仏事コーディネーター資格は、仏壇・仏具販売店従事者を対象として認定されます。
仏壇・仏具、また仏事に関する正しい知識を身につけ、講習と試験に合格することにより得られる資格です。

合格すると仏事コーディネーターとして登録されるとともに、認定証とIDカードが交付されます。
資格の有効期限は5年間ですが、手続きをすると登録の更新ができます。

仏事コーディネーター資格制度

仏事コーディネーター資格制度は、2004年に始まった民間資格制度です。
時代が変化し、仏壇・仏具や仏事についての正しい知識を持つ消費者が減少していくなかで、仏壇コーディネーターは的確なアドバイザーとして重要な役割をもつものと思われます。

仏事コーディネーター資格審査

仏事コーディネーター資格審査には次のような受験資格があります。

1. 宗教用具を扱う事業所を経営する者ならびにその従業者
 (パート、アルバイト、非常勤の従業者も含む)
2. 全日本宗教用具協同組合の組合員とその従業者を対象として実施

* 受験資格に虚偽が判明した場合は、合格後であっても資格取消となる

出典:仏事コーディネーター資格審査協会 資格試験の概要

資格審査は講習と試験が実施され、内容は以下です。

講習の範囲審査の基準
仏教の基礎知識日本仏教の歴史や宗派に関する基本的知識を有していること
仏事(慶弔)に関する知識仏事に関わる情報の基本、情報の収集や活用に関する知識を有していること
仏壇仏具の製品知識仏壇仏具に関する製品知識、商品評価に関する知識を有していること
仏壇仏具の販売知識仏壇仏具の販売の基本、販売事務に関する知識を有していること。また販売技術に関する知識を有し、接客技術、顧客管理等についての能力があること
関連する法令の知識仏壇公正競争規約等に関連する法令の知識を有していること
仏事コーディネーターの使命と心構え仏事コーディネーターの役割と使命を十分に認識していること
出典:仏事コーディネーター資格審査協会 資格試験の概要

* 試験は上記の6項目の中から「使命と心構え」以外の5項目より○×式と選択式の併用で出題されます。

* 仏事コーディネーター資格審査の講習料と受験手数料:35,000円(振込)
* テキスト定価:14,000円(税別)・全宗協会員価格:11,000円(税別)

仏事コーディネーター資格審査協会の事業内容

仏事コーディネーター資格審査協会 事業内容

仏事コーディネーター資格審査協会のおもな事業内容をご紹介します。

仏事コーディネーター資格審査と認定

仏事コーディネーター資格審査協会は、仏事コーディネーター資格の審査、および認定と登録をおこなっています。
受験の申し込み受付や講習と試験、合否の通知、合格者への認定証とIDカードの交付、登録、更新手続きなど多岐にわたります。

仏事コーディネーター普及への取り組み

消費者が仏壇・仏具を選んだり、仏事についてよくわからなかったりしたときに、的確なアドバイスを受けられることが重要です。
そのためには、仏事コーディネーター資格を多くの事業者が取得する必要があります。

仏事コーディネーター資格が普及すれば、消費者から信頼され業務の拡大につながり、ひいては仏壇・仏具業界や業界従事者の発展につながります。
仏事コーディネーター資格審査協会は、多くの業界従事者が資格を取得できることを目標としています。

仏事コーディネーター資格審査協会の特徴

仏事コーディネーター資格審査協会 蓮の花

仏事コーディネーター資格審査協会は、仏事コーディネーターを育成するために、講習、試験、認定をおこない、認定されるとIDカードを付与していますが、資格は5年ごとに更新制度となっているようです。

仏事コーディネーター資格審査協会 シルバーカード

最初に認定されるとシルバーカードが付与されます。

仏事コーディネーター資格審査協会 ゴールドカード

5年目に更新するとゴールドカードが付与されます。

さらに、10年目の更新では星2つがついたゴールドカードが付与され、合計3種類のIDカードが発行されます。
星2つのゴールドカード保持者は、10年以上の経験があり豊富な知識を持った仏事コーディネーターの証といえるでしょう。

仏事コーディネーター資格審査協会の役員

仏事コーディネーター資格審査協会の役員は、以下の方々です。

役職氏名
理事長池田 典明
副理事長保志 康徳
幹事滝田 雅敏

まとめ

核家族化により、仏壇・仏具や仏事に関する知識を、年長者から受け継ぐことが困難になっています。
仏壇・仏具の選び方やまつり方、法要の方法や菩提寺との接し方などが、わからない方が増加しているのではないでしょうか。

時代が変わっても、ご先祖様を供養する気持ちは大切にしたいものです。
そのためにも、仏事コーディネーター資格の普及に努めている仏事コーディネーター資格審査協会の果たす役割は大きいといえるでしょう。

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