株式会社クラッソーネは、自治体向け空き家対策支援サービスとして、「空き家迷惑度診断」と「固定資産税シミュレーター」の提供を開始したことを発表しました。
「空き家迷惑度診断」では、22個の質問に答えることで、管理不全空家等として指定される可能性を診断することができます。
株式会社クラッソーネ
解体工事DXと空き家対策DXを推進するスタートアップ企業の株式会社クラッソーネ(愛知県名古屋市、代表取締役:川口 哲平、以下「当社」)は、この度、自治体向け空き家対策支援サービスに新たに「空き家迷惑度診断」と「固定資産税シミュレーター」という2つのサービスの提供を開始しました。空き家対策特別措置法改正での「管理不全空家等」新設を受けた空き家所有者への啓発、家じまいにおける所有者の検討促進を強化します。これら2つの新サービスは既存サービス「すまいの終活ナビ」と連携し、利用者に提供されます。今後も「すまいの終活ナビ」と連携した機能を拡充し、家じまいの大きな障壁となる情報不足を解消することで、空き家問題解決に貢献して参ります。
自治体向け空き家対策DX 新サービス① 空き家の迷惑度診断
空き家の外観や敷地内の状況に関する22個の質問に答えることで、「特定空家等」の予備軍である「管理不全空家等」として指定される可能性を「空き家の迷惑度」として診断します。 国が示したガイドラインに基づいた設問となっており、簡単に所有する空き家が管理不全空家等に指定される可能性があるかを確認することができます。所有者が自身の空き家の状況を認識できるようにし、適切な空き家の管理を促します。
自治体向け空き家対策DX 新サービス② 固定資産税シミュレーター
固定資産税の納税通知書に記載がある情報を入力することで、
①解体後の固定資産税の上昇額
②空き家を維持し続けた場合にかかる費用
③解体後3年以内に土地を売却した場合の収支試算
を確認することができます。建物を解体すると固定資産税が上がることで解体をせずに放置されてしまう事例が多くある中、放置したほうがコストがかかる場合もあることを示し、空き家の適切な解体を促します。
新サービス「空き家の迷惑度診断」「固定資産税シミュレーター」は、解体費用や解体後の土地売却査定価格の算出を行う「すまいの終活ナビ」の新機能として連携され、「すまいの終活ナビ」のトップページより利用が可能となります。新機能は、すでに「すまいの終活ナビ」を導入している自治体では自由に活用することが可能となり、「すまいの終活ナビ」を導入していない自治体においても、協定締結の取り組みの一環として無償提供いたします。
公民連携の取り組み背景と提供サービス
近年、空き家が増加し社会課題となっています。総務省が2024年4月30日に発表した住宅・土地統計調査の速報集計結果(※1)によると、全国の空き家数は900万件、空き家率は13.8%と、過去最高の水準となっています。
空き家問題が問題視される中、各自治体での対策が求められています。空き家所有者からの問い合わせに対し、職員数や予算などのリソースに限界があるため、自治体だけでの対応は困難な状況です。そこで、2021年8月より空き家除却の分野においてクラッソーネのIT技術や知見を活かし、空き家対策支援を行っており、連携協定締結の実績は92自治体に至りました。
当社は、解体工事領域で、全国2,000社以上の専門工事会社と施主をマッチングするサービス「クラッソーネ」を運営しています。令和3年度から令和5年度の国土交通省「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に採択され、公民連携での空き家対策として、「解体費用シミュレーター」「すまいの終活ナビ」「お困り空き家の連絡フォーム」などを開発し、自治体に無償提供しています。情報不足の解消による管理不全な状態の空き家の除却促進や、IT技術による自治体の業務効率化に寄与しています。
■解体工事費用の情報不足を解消する「AIによる解体費用シミュレーター」と「すまいの終活ナビ」 いくつかの質問に答えるだけで、簡単に解体費用の概算額が算出される「解体費用シミュレーター」と、解体費用に加えて解体後の土地売却査定価格の概算額も算出できる「すまいの終活ナビ」を無料で提供し、空き家所有者の解体工事の検討促進を図っています。概算額が表示される結果ページでは、各自治体の補助金情報等も確認することができます。 これまでの「解体費用シミュレーター」と「すまいの終活ナビ」の利用数は累計約16万件となり(※2)、多くの方に利用されています。
■空き家処分の進め方を解説するリーフレット
「どのような順番で空き家処分を進めればよいのかわからない」という空き家所有者の悩みを解消するため、解体工事の進め方や各自治体の空き家関連情報を掲載したリーフレットを無償で提供しています。固定資産税の納税通知書や空き家所有者への指導文書に同封し、空き家所有者への啓発や除却・管理の促進を図っています。これまでの発行部数は累計48万部超となりました(※2)。
■解体工事マッチングプラットフォーム「クラッソーネ」で優良な工事会社を紹介
「解体を誰に依頼すればよいのかわからない」という空き家所有者には、全国2,000社以上の専門工事会社と施主をマッチングする一括見積もりWebサービス「クラッソーネ」を活用いただいています。「クラッソーネ」では、一定の審査基準を満たした優良な工事会社を、ニーズに合わせて紹介します。
■「お困り空き家の連絡フォーム」で空き家に関する情報収集をDX
迷惑な空き家がある場合に、空き家の状況や写真、所在地等の情報を入力して送信すると、自治体担当者のもとへ情報提供されます。 状態の悪い空き家が放置されていると、近隣住民への倒壊の危険性や衛生的な悪影響が発生します。管理が適切に行われていない空き家の検知・対応の円滑化、また空き家対策担当の業務DX化を促進します。
■「空き家価値査定シート」による啓発強化
「空き家価値査定シート」は、対象の空き家の構造や土地面積等の情報をもとに、空き家を放置した際にかかる想定コストや、空き家処分の際の解体費用、土地売却査定価格をまとめたレポートです。空き家の放置・処分コスト等の情報を所有者へ提供することで、空き家の適切な管理や処分の検討を支援し、管理不全空家等の解消を促進します。また、空き家所有者啓発に関する文書作成における自治体担当者の工数削減にも貢献します。
■空き家セミナー・相談会での講演協力
自治体が住民や空き家所有者向けに開催するセミナーに、解体工事の専門家として登壇協力をしています。解体工事の進め方や工事会社の選び方などお伝えし、その場で市民のお悩み・ご相談にもお応えしています。これまでに、16自治体で計21回のセミナー・相談会に登壇しました。
各自治体での実績と担当者の声
シミュレーター導入×解体工事補助金強化で、空き家解体希望者が約4倍に!
広島県安芸高田市(締結日:2022年10月26日)
空き家所有者へ補助金額を1年限りで増額したことを告知した際に、 同封したフライヤーからシミュレーターを使って、解体費用を簡単に確認いただけたことで、 検討を早期に進めていただけたのではないかなと思います。 解体工事は費用がネックになる方が多いので、補助金の効果は大きいと思います。(管理課住宅係担当者より)
▶取り組み実績や担当者の声の詳細はブログ記事にて:
https://www.crassone.co.jp/blog/16679/
お困り空き家の連絡フォームでの通報20件、うち3件が新規の空き家検出!
茨城県常総市(締結日:2022年6月24日)
電話だとなかなか把握しづらい場所も、「お困り空き家の連絡フォーム」を使うとピンポイントで場所が分かるので、 現状把握も早く事務効率はあがっていると思います。
常総市ではフォームでの送信は匿名にしていることもあり、気軽に相談・苦情を送ることができるので、 細かいところに手を差し伸べることができていると思っています。(都市計画課担当者より)
▶取り組み実績や担当者の声の詳細はブログ記事にて:
https://www.crassone.co.jp/blog/16867/
公民連携の取り組みによる空き家解決事例
空き家対策セミナーでの相談をきっかけに、25年間空き家だった建物を解体(愛知県岡崎市)
2023年11月に連携協定の取り組みの一環として実施した空き家対策セミナーにて相談をいただいたことで、解体を前向きに検討いただき、25年間空き家の状態で老朽化していた物件が2024年8月に解体されました。岡崎市担当者は「空き家は所有者の持ち物なので、働きかけをすることしかできない。セミナーに参加し、前向きに決断してもらえたことを有難く思っている。効果的なセミナーが実施できてよかった。」と話しています。
所有者不明の老朽空き家を除却(滋賀県米原市)
所有者不明の空き家が老朽化して危険な状態だったため、隣の住民が買取り駐車場に活用したいと米原市へ申し出がありました。米原市が「相続財産管理人の選任申し立て」を実施し、売却。隣の住民が解体工事の見積もりを行ったが費用が高いため、米原市に相談し、市と連携する弊社を紹介され、解体工事を実施し、現在は駐車場として活用されています。
株式会社クラッソーネについて(会社概要)
本社 | 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅5丁目7番30号 名駅東ビル4F |
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代表者 | 代表取締役CEO 川口 哲平 |
設立 | 2011年4月1日 |
資本金 | 2,823百万円(資本準備金含む) |
URL | https://www.crassone.co.jp |
事業内容 | 解体工事DXプラットフォーム「クラッソーネ」を運営 |
(※1)総務省「住宅・土地統計調査」:https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/pdf/g_kekka.pdf
(※2)2024年9月30日までの実績数