大正大学 地域構想研究所・BSR推進センター
学校法人 大正大学
大正大学地域構想研究所(所長:清成忠男、所在地:東京都北区)・BSR(Buddhist Social Responsibility)推進センターの髙瀨顕功専任講師と小川有閑客員講師は、全国の寺院に対して、新型コロナウイルスの感染拡大が葬儀等の儀礼にどのような影響を与えたか、またその対応についてインターネット調査を行いました。回答からは、多くの寺院が、檀信徒の感染対策、感染予防のための法務・行事の変更に苦慮している現実、同時に檀信徒も葬儀・法要への参加に苦慮していることが明らかとなりました。
【本件のポイント】
①全国の寺院関係者に向けてWEBアンケート調査を行い、517件の有効回答数
②「葬儀についての変化」に関して、8割以上が「会葬者の人数が減った」、4割が「一日葬など葬儀の簡素化」と回答
③「今後の法務にどのような変化があるか気になっていることや心配なこと」の回答のうち、「葬儀・法要の簡略化」が3割以上と最も多く、次いで「法要が途絶える、法要文化の衰退」「寺院の行事縮小・衰退」との懸念があげられる
④仏事においてもオンラインでの対応が試みられている事例が多数みられる
⑤多くの寺院が、新型コロナウイルスの不安や不確かな情報による混乱のなかにある檀信徒に対して、その軽減を目指して、仏教に基づいたメッセージを発信している
【調査の目的】
①葬儀等の儀礼の簡略化が進んでいたなかでの今回のコロナ禍によって、今、大きく儀礼が変容する転換点にあるかもしれないという仮説に立ち、コロナによる影響とそれへの対応を把握する。
②宗派ごとにガイドライン等が出されているが、現時点での実践知・経験知を集約して、それをシェアすることで各寺院の参考にしてもらう。
③同様に現時点で個々の寺院が抱える不安や課題を集約、可視化する。
④宗教者の目立つ活動、発信力ある宗教者がメディア等では取り上げられているが、個々の寺院・僧侶が社会的責任として実施している、檀信徒等を対象とした地道な活動(不安にある人々へのメッセージ発信)を収集し、可視化。
⑤今回の変化・対応、また課題が中長期的にどう変遷していくのか追跡調査を実施予定。
本報告では、回答を単純集計した結果のほか、自由記述に関しては、BSR推進センターにおいて分類しました。ウイルス対策、法要等の対応、不安・課題、メッセージ、ご意見などは、調査目的にあるように、各寺院の参考に資するため、また、集約・可視化のために、全てではありませんが、できる限り多くの回答を掲載しています。
回答からは、多くの寺院が、檀信徒の感染対策、感染予防のための法務・行事の変更に苦慮している現実、同時に檀信徒も葬儀・法要への参加に苦慮していることが分かります。一方、人々の心が大きく揺らぐなかで、あらためて寺院の存在意義を見出される前向きな意見や人々に仏教に基づくメッセージが数多くあり、仏教・寺院の持つ大きな力を感じられるのではと考えています。
■調査概要
・方法:インターネットによる WEB アンケート
・調査期間:2020 年 5 月 7 日(木) ~5 月 24 日(日)※
※大正大学地域構想研究所ホームページへの掲載日
・有効回答数:517 名
・調査結果:
https://chikouken.org/wp-content/uploads/2020/06/036f50d3c678dd30836a3b9afe9a4bc0.pdf
※本リリースに関する内容をご掲載の際は、必ず「大正大学地域構想研究所・BSR推進センター調べ」と明記してください
○調査項目
(1)葬儀についてどのような変化がありますか。(多項目選択式・複数回答)(2)法事についてどのような変化がありますか。(多項目選択式・複数回答)
(3)葬儀や法事の際に特別に取っている対応はありますか。(多項目選択式・複数回答)(4)現在、以下の檀務・法務・定例行事をどのように行っていますか。(多項目選択式・単一回答)
(5)(4)のいずれかの項目で「形を変えて行なっている」を選択した方にお尋ねします。どのように行っているか具体的に教えてください。(自由記述)
(6)これまでにお尋ねした以外で影響のあった行事はありますか。あれば、どのような影響か具体的に教えてください。(自由記述)
(7)檀家・門徒・信徒の方々からの新型コロナウイルスに関する相談を受けていますか。あれば、具体的に教えてください。(自由記述)
(8)新型コロナウイルスの影響を受けて、今後の法務にどのような変化があるか、気になっていることや心配なことを教えてください。(自由記述)
(9)新型コロナウイルスの影響を受けて、新たにはじめたことがあれば教えてください。(自由記述)
(10)現在まだはじめていないが、今後取りうる対応があれば教えてください。(自由記述)
(11)あなたが現在までに取り組んでいることについてお尋ねします。新型コロナウイルスに関して、檀家・門徒・信徒を問わず、人々にすでに伝えていることはありますか。あれば、どのような方法でどのようなことを伝えているか教えてください。(自由記述)
(12)あなたが今後取り組んでいきたいと考えていることについてお尋ねします。新型コロナウイルスに関して、檀家・門徒・信徒を問わず、人々にこれから伝えたいと思うことはありますか。あれば、どのような方法でどのようなことを伝えたいか教えてください。(自由記述)
(13)上記以外にご意見やご感想等ございましたら自由にお書きください。(自由記述)
■大正大学 地域構想研究所
現代の日本における地域創生や地域課題解決のための基礎研究を行い、本研究所が独自に政策を構想し、学術的な英知を集め、地域の連携(地域内連携、広域地域連携)を促し、地域創生のための新しい価値を「共創」することによって地域や社会に貢献したいと考えています。また「日本と地域の希望と未来」を志向する研究活動と、地域を構想する高い能力を持つ人材の育成事業を実施し、社会や地域に大きく貢献していく機関として2014年に設立しました。大正大学の地域創生学部・社会共生学部の学びを支える自治体連携コンソーシアム事業も展開しており、本学における教育・研究の礎となっています。
■大正大学 BSR推進センター
BSRとは、Buddhist Social Responsibility(仏教者の社会的責任)の意味で、社会貢献活動だけではなく、これまで伝統的に行われてきた寺院活動の再評価も含めた概念です。BSR推進センターでは、日本各地に存在する仏教寺院を、文化・教育・福祉における地域資源とみなし、地域創生に寄与する寺院の社会参加の在り方を収集・分析をすることで、寺院の潜在的役割の見える化をめざします。また、『地域寺院』などの刊行物を通じ広く社会へ発信することで、地域に根差した寺院の活動をエンパワメントしています。地域構想研究所における研究活動の一環として、BSR推進センターは位置づけられています。
①全国の寺院関係者に向けてWEBアンケート調査を行い、517件の有効回答数
②「葬儀についての変化」に関して、8割以上が「会葬者の人数が減った」、4割が「一日葬など葬儀の簡素化」と回答
③「今後の法務にどのような変化があるか気になっていることや心配なこと」の回答のうち、「葬儀・法要の簡略化」が3割以上と最も多く、次いで「法要が途絶える、法要文化の衰退」「寺院の行事縮小・衰退」との懸念があげられる
④仏事においてもオンラインでの対応が試みられている事例が多数みられる
⑤多くの寺院が、新型コロナウイルスの不安や不確かな情報による混乱のなかにある檀信徒に対して、その軽減を目指して、仏教に基づいたメッセージを発信している
【調査の目的】
①葬儀等の儀礼の簡略化が進んでいたなかでの今回のコロナ禍によって、今、大きく儀礼が変容する転換点にあるかもしれないという仮説に立ち、コロナによる影響とそれへの対応を把握する。
②宗派ごとにガイドライン等が出されているが、現時点での実践知・経験知を集約して、それをシェアすることで各寺院の参考にしてもらう。
③同様に現時点で個々の寺院が抱える不安や課題を集約、可視化する。
④宗教者の目立つ活動、発信力ある宗教者がメディア等では取り上げられているが、個々の寺院・僧侶が社会的責任として実施している、檀信徒等を対象とした地道な活動(不安にある人々へのメッセージ発信)を収集し、可視化。
⑤今回の変化・対応、また課題が中長期的にどう変遷していくのか追跡調査を実施予定。
本報告では、回答を単純集計した結果のほか、自由記述に関しては、BSR推進センターにおいて分類しました。ウイルス対策、法要等の対応、不安・課題、メッセージ、ご意見などは、調査目的にあるように、各寺院の参考に資するため、また、集約・可視化のために、全てではありませんが、できる限り多くの回答を掲載しています。
回答からは、多くの寺院が、檀信徒の感染対策、感染予防のための法務・行事の変更に苦慮している現実、同時に檀信徒も葬儀・法要への参加に苦慮していることが分かります。一方、人々の心が大きく揺らぐなかで、あらためて寺院の存在意義を見出される前向きな意見や人々に仏教に基づくメッセージが数多くあり、仏教・寺院の持つ大きな力を感じられるのではと考えています。
■調査概要
・方法:インターネットによる WEB アンケート
・調査期間:2020 年 5 月 7 日(木) ~5 月 24 日(日)※
※大正大学地域構想研究所ホームページへの掲載日
・有効回答数:517 名
・調査結果:
https://chikouken.org/wp-content/uploads/2020/06/036f50d3c678dd30836a3b9afe9a4bc0.pdf
※本リリースに関する内容をご掲載の際は、必ず「大正大学地域構想研究所・BSR推進センター調べ」と明記してください
○調査項目
(1)葬儀についてどのような変化がありますか。(多項目選択式・複数回答)(2)法事についてどのような変化がありますか。(多項目選択式・複数回答)
(3)葬儀や法事の際に特別に取っている対応はありますか。(多項目選択式・複数回答)(4)現在、以下の檀務・法務・定例行事をどのように行っていますか。(多項目選択式・単一回答)
(5)(4)のいずれかの項目で「形を変えて行なっている」を選択した方にお尋ねします。どのように行っているか具体的に教えてください。(自由記述)
(6)これまでにお尋ねした以外で影響のあった行事はありますか。あれば、どのような影響か具体的に教えてください。(自由記述)
(7)檀家・門徒・信徒の方々からの新型コロナウイルスに関する相談を受けていますか。あれば、具体的に教えてください。(自由記述)
(8)新型コロナウイルスの影響を受けて、今後の法務にどのような変化があるか、気になっていることや心配なことを教えてください。(自由記述)
(9)新型コロナウイルスの影響を受けて、新たにはじめたことがあれば教えてください。(自由記述)
(10)現在まだはじめていないが、今後取りうる対応があれば教えてください。(自由記述)
(11)あなたが現在までに取り組んでいることについてお尋ねします。新型コロナウイルスに関して、檀家・門徒・信徒を問わず、人々にすでに伝えていることはありますか。あれば、どのような方法でどのようなことを伝えているか教えてください。(自由記述)
(12)あなたが今後取り組んでいきたいと考えていることについてお尋ねします。新型コロナウイルスに関して、檀家・門徒・信徒を問わず、人々にこれから伝えたいと思うことはありますか。あれば、どのような方法でどのようなことを伝えたいか教えてください。(自由記述)
(13)上記以外にご意見やご感想等ございましたら自由にお書きください。(自由記述)
■大正大学 地域構想研究所
現代の日本における地域創生や地域課題解決のための基礎研究を行い、本研究所が独自に政策を構想し、学術的な英知を集め、地域の連携(地域内連携、広域地域連携)を促し、地域創生のための新しい価値を「共創」することによって地域や社会に貢献したいと考えています。また「日本と地域の希望と未来」を志向する研究活動と、地域を構想する高い能力を持つ人材の育成事業を実施し、社会や地域に大きく貢献していく機関として2014年に設立しました。大正大学の地域創生学部・社会共生学部の学びを支える自治体連携コンソーシアム事業も展開しており、本学における教育・研究の礎となっています。
■大正大学 BSR推進センター
BSRとは、Buddhist Social Responsibility(仏教者の社会的責任)の意味で、社会貢献活動だけではなく、これまで伝統的に行われてきた寺院活動の再評価も含めた概念です。BSR推進センターでは、日本各地に存在する仏教寺院を、文化・教育・福祉における地域資源とみなし、地域創生に寄与する寺院の社会参加の在り方を収集・分析をすることで、寺院の潜在的役割の見える化をめざします。また、『地域寺院』などの刊行物を通じ広く社会へ発信することで、地域に根差した寺院の活動をエンパワメントしています。地域構想研究所における研究活動の一環として、BSR推進センターは位置づけられています。