今回で8回目の開催となるエンディング産業展(ENDEX)は、葬儀を中心としたライフエンディング領域に特化した、日本最大級の総合専門展です。
棺や骨壷・仏衣など従来の葬具だけでなく、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した葬儀業界向けの営業サポートツールなども体験可能となっています。
ライフエンディング関連サービスを扱う企業 250 社が、全国から終結するエンディング産業展2022では、普段はなかなか触れる機会のない最新製品情報も入手可能です。
また今回は相続や節税・資産運用等に関する展示会「資産運用・家計対策フェア」も同時開催されています。
近年の葬儀業界では、葬儀だけでなく終活領域全般に事業を拡大する動きが活発化していますので、各種セミナーで得られるものも多いでしょう。
そこで今回は、エンディング産業展2022会場の様子をお届けします。
これから参加する方、また今回は残念ながら足を運べなかった方の、参考にしていただければ幸いです。
エンディング産業展とは
エンディング産業展(ENDEX)とは、葬祭事業者や仏壇仏具販売事業者、霊園運営事業者などを対象に、ライフエンディングに関する商品やサービスを幅広く集められた総合専門展です。
エンディング産業展(ENDEX)は、さまざまな業界向けの大規模展示会を専門に取り扱うTSO Internationalが主催するイベントのため、展示内容に偏りがないのも特徴といえるでしょう。
エンディング産業展2022概要
エンディング産業展2022は、以下の場所・日程で開催されます。
また「資産運用・家計対策フェア」も同様です。
【会 期】2022年8月31日(水)〜9月2日(金:友引)10:00〜17:00
【会 場】東京ビッグサイト南展示棟 1・2ホール
【主 催】TSO International 株式会社
【入場料】2,000 円(税込) ※事前登録者は無料
会期中は各ブースにおける展示や商談だけでなく、終活関連セミナー70本以上が開催されています。
セミナー参加は無料ですので、興味のあるセミナーをチェックして気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
エンディング産業展における過去の実績
エンディング産業展は毎年行われてきましたが、2019年以降はBtoB商談に主軸を置いた専門展示会に変更されました。
2017年以降における、エンディング産業展の参加者数は以下の通りです。
エンディング産業展の来場者数推移
2020年・2021年は、新型コロナの影響から参加者が減少しましたが、2022年は15,000人の参加を見込んでいるようです。
エンディング産業展2021の参加者内訳
エンディング産業展2021(6月9日~11日)における、参加者の内訳は以下の通りです。
6月9日(水) | 6月10日(木) | 6月11日(金) | 合計 | |
受付登録入場者数 | 4,518 | 4,092 | 3,712 | 12,322 |
VIP登録入場者数 | 120 | 88 | 68 | 276 |
報道関係者入場者数 | 18 | 11 | 7 | 36 |
合計 | 4,656 | 4,191 | 3,787 | 12,634 |
エンディング産業展2022のフロアマップ
エンディング産業展2022の会場MAPとセミナーリストは、ホームページ内のプレスページから入手可能です。
エンディング産業展2022 会場MAP
引用元:https://ifcx.jp/doc/floormap.pdf?220823
エンディング産業展2022のセミナーリスト
引用元:https://ifcx.jp/doc/floormap.pdf?220823
エンディング産業展2022ピックアップ
エンディング産業展2022は、8月31日から9月2日までの3日間にわたって開催されますが、ここでは初日の様子をお届けします。
また、特に興味深いブースをいくつかピックアップして、簡単に紹介いたします。
エンディング産業展2022 初日の様子
エンディング産業展2022の初日となる8月31日ですが、ひどく混雑している状況ではないようです。
最終日の9月2日は友引にあたりますので、やはり混雑のピークは最終日になりそうです。
有限会社 SK
「有限会社 SK」様は愛知県瀬戸市に本社を構え、骨壷や手元供養用のミニ骨壷・ペット骨壷などを中心に取り扱っています。
他に類を見ないような個性的な骨壷で、常に骨壺・葬祭用品の最先端を目指しているようです。
株式会社 イガラシ
1975年創業の「株式会社 イガラシ」様は、全国の葬儀社様向けに葬具や葬祭用品などを提供しているフューネラルビジネスの総合商社です。
今回は主に額縁を取り扱う株式会社 安井商店様(https://gaku-yasui.co.jp/)と共同出展となっています。
法月(のりづき) 株式会社
仏壇・仏具の老舗メーカー「法月(のりづき) 株式会社」様ですが、今回は仏壇・仏具だけでなく省スペース納骨壇も展示されているようです。
もちろん仏壇・仏具や手元供養品なども、実際に触れて確認いただけます。
トリニティ・テクノロジー株式会社
「トリニティ・テクノロジー株式会社」様が提供する「スマート家族信託」や「スマホde相続」は、手続きが煩雑な相続関連の悩みをスマートフォンで解決に導くデジタルツールです。
認知症発症による資産凍結リスクへの対応として注目を集める「家族信託」が、もっと身近になるかもしれません。
株式会社 萩原
葬祭具から祭壇まで葬祭関連商品を幅広く展開する「株式会社 萩原様」は、130年の実績を持ちながら、常に弔いの新しいかたちを追求しています。
また葬儀社様の希望に合った条件での商品開発などにも対応されていますので、検討中の企画があれば相談してみてはいかがでしょうか。
サントイ株式会社
「サントイ株式会社」様は、エンディング産業展2022に車載型ペット用火葬炉「ダステール725S」を展示されています。
近年ではペットを家族同然に考え、弔いも人間同様に行いたい方も増えていますので、今後もますます需要は高まりそうです。
株式会社 おくりびとアカデミー
「一般社団法人 日本納棺士技能協会」代表理事の木村 光希氏が代表を務める「株式会社 おくりびとアカデミー」様は、エンディング産業展2022会場内のブースにおいて「納棺の儀」の実演を行われています。
自社スタッフによる湯灌・納棺サービスを検討されている葬儀社様にとっては、興味深い展示といえるでしょう。
成仏不動産 株式会社MARKS
事故物件とも呼ばれる心理的瑕疵物件にリフォームを施し、不動産価値を再生させる「成仏不動産」を運営する「株式会社 MARKS」様も、今回のエンディング産業展2022に出展されています。
葬儀と相続は密接な関係がありますので、葬儀社様でも相談に対応できるよう、つながりを持っておいた方が良い事業といえそうです。
まとめ
今回のエンディング産業展2022では、弔いの概念が徐々に変化を遂げていることを感じさせられました。
棺や骨壷など以前から利用されてきた葬具も新しい感性で装飾され、利用者の選択肢は格段に広がっています。
こういった情報をしっかりと把握しておけば、葬儀単価の向上に寄与する可能性もあるでしょう。
また葬儀業界のDX推進に向けた事業がいくつも誕生し、これまで葬儀業界とのつながりがなかった多種多様な業界とのつながりも生まれ始めているようです。
小規模化・簡素化が進む葬儀業界で生き残るためには、葬儀社様も時代に合わせた対応が必要となるでしょう。
エンディング産業展2022は、ライフエンディング領域の最新情報に触れる絶好の機会ですので、忙しい合間を縫ってでも参加する価値のある総合専門展といえそうです。