【実家の空き家問題】現状と今後の対策を子ども世代492人アンケート調査 ~あんしん解体業者認定協会~

空き家

一般社団法人あんしん解体業者認定協会は、実家の空き家問題に関する意識調査を実施し、そのデータを公表しました。
7割近い人が実家をなくすことに抵抗感を抱いている一方で、実家が空き家になったら売却して現金化したいと考えている人が最も多いという結果になりました。

実家の空き家問題に関する意識調査

一般社団法人あんしん解体業者認定協会

一般社団法人あんしん解体業者認定協会(所在地:東京都港区、代表理事:鈴木佑一)は、実家がある男女492人を対象に「実家の空き家問題に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。

あなたの実家は、将来空き家になる可能性がありますか?

「高齢の両親や祖父母だけで暮らしている」「子どもたちはみんな実家を離れている」などの場合、近い将来実家が空き家になってしまうことも考えられますね。

実家が空き家になったときには「売却する」「賃貸に出す」「更地にする」などの選択肢があります。

空き家になったときにどう対処するかの選択肢を知っておくことは、実家がある人にとって重要ではないでしょうか。

今回、一般社団法人あんしん解体業者認定協会(https://anshin-kaitai.or.jp/ )運営の解体無料見積ガイド( https://www.kaitai-guide.net/ )は、実家がある男女492人に「実家の空き家問題」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。

調査結果に対して、司法書士・行政書士事務所ビスポークオフィス(https://bespoke-law.com/ )代表の富岡 淳氏よりご考察いただいております。

【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「解体無料見積ガイド」のURL( https://www.kaitai-guide.net/ )へのリンク設置をお願い致します。

調査概要
調査対象:実家がある方
調査期間:2023年10月25日~27日
調査機関:当協会調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:492人(女性352人/男性140人)
回答者の年代:10代 0.8%/20代 20.5%/30代 40.0%/40代 24.4%/50代 10.8%/60代以上 3.5%

調査結果サマリー
・実家の現状は「親世代以上の複数人で生活」が49.0%
・実家をなくすことに抵抗がある人は66.8%
・実家が空き家になったら「売却して現金化したい」

  • 実家の現状は「親世代以上の複数人で生活」が49.0%
空き家

実家がある492人に「実家の現状」を聞いたところ、「親世代以上の複数人で生活」が49.0%で、半数近くにのぼりました。具体的には「両親二人だけで住んでいる」「親と祖母が住んでいる」などです。

現時点で実家が空き家になっていると回答した人は3.7%と少数ですが、「親世代以上の一人暮らし」は18.9%で2割近く。65歳以上の高齢者が単身で住んでいる家は「空き家予備軍」とされます。

また「親世代以上の複数人で生活」の家でも、実家を出た子ども世代が戻ってこないと、将来的に空き家になる可能性は高いと考えられます。

  • 実家をなくすことに抵抗がある人は66.8%
実家

「実家をなくすことに抵抗はあるか」という問いには、「とてもある」「まあある」と回答した人が合わせて66.8%。7割近い人が実家をなくすことに抵抗感を抱いているとわかります。

「愛着ある実家」「祖父母や両親が苦労して建てたであろう家」を処分することに、寂しさや罪悪感を覚える人もいるのではないでしょうか。

一方で「あまりない」「全くない」と答えた人も30%以上。例えば「実家の処分について、親子間で意思確認ができている」「維持と処分のメリット・デメリットが整理できている」といった場合は、納得して実家を手放せるでしょう。

<実家をなくすことに抵抗がある人の理由>
・実家が高級住宅地にあります。とても自力で買えるような値段にはならないので、一度なくなってしまうと買い戻せないからです(20代 女性)
・現在1人暮らしでフリーランスとして仕事をしています。実家がなくなると、収入面で厳しい状況になった際に頼る先がなくなってしまうためです(30代 女性)
・ルーツがなくなるような気持ちになる(40代 男性)
・やっぱり長期休暇で実家に帰るとほっとします。自分の子どもも実家に帰るのを楽しみにしています(50代 女性)
・両親の思い出があるので、できれば残したいです(60代以上 男性)

「帰る場所がなくなる」といった理由のほか、「親・家族との思い出がある」「実家がなくなると故郷がなくなるようで寂しい」など、精神的な面で残したいと考えている人も多いことがわかりました。

実家が、心のよりどころやほっとできる場所になっている人が多いのですね。

実家がなくなると、兄弟や親戚が集まりにくくもなるでしょう。

また「立地がいい」「広いので、自分の荷物を置いておける」といった実家があることのメリットを挙げた人もいました。

<実家をなくすことに抵抗がない人の理由>
・立地がとても悪く、そもそも実家への思い入れもないため。「負の遺産」とまで思っている(20代 女性)
・実家がなくても家族は集まれるので。寂しい気持ちはあるものの、抵抗はない(30代 女性)
・べつに名家というわけでもないので、なくなっても構わない(40代 女性)
・築100年以上の古い民家なので、修繕費がかかるから(50代 男性)
・実家を出て久しいので、あまり実家に対して愛着を持っていない(60代以上 男性)

「実家に愛着がない」という人と、「愛着はあるけど、仕方ないと割り切れる」という人がいました。

愛着がない理由は「実家を離れてからかなり時間が経っている」「今の実家は、自分が独立してから両親が住み替えた家だから」「故郷に友人や兄弟が残っていないから」など。

愛着や寂しさはあるが割り切れる理由としては、「修繕費がかなりかかるから」「実家が遠くて維持するのは大変だから」など、維持管理のコストや手間が多く挙げられています。

実家を手放す選択をする人の中にも、スッキリした気持ちになる人と、「本当は寂しいな」「できれば残したかったな」と感じる人がいるとわかります。

  • 実家が空き家になったら「売却して現金化したい」
空き家

最後に「実家が空き家になったらどうしたいか」を聞いたところ、圧倒的1位は「売却して現金化(186人)」でした。

ただ全体的には、2位「兄弟姉妹に継いでほしい(104人)」、3位「賃貸・駐車場にして収益化(83人)」、4位「自分が住む(78人)」など、手放さない選択をする人のほうが多くなっています。

実家を失うのには抵抗があると感じる人が多いからでしょう。ではそれぞれの方法をとりたい理由について、具体的な回答をもとに紹介します。

<1位 売却して現金化>
・少し不便な場所にあるので、売却して兄妹で現金を分けると思います。兄妹で仲良く分けたいからです(20代 女性)
・実家がなくなるのは寂しいけど、今はまだ私の子どもも小さいし、将来お金が必要になってくる。不要になるなら、手放したほうが諦めもつくと思うし、少しはお金が入るから(30代 女性)
・どれくらいの金額になるか不明ですが、老後のために現金化できるならしたいです(40代 男性)

「親戚の中に住む人がいない」「管理や固定資産税の支払いが大変」などの理由で、きれいさっぱり売ってしまいたいと考えている人が多数。現金が入れば老後資金や生活費にできます。

売却するか賃貸にするかで迷っている人もいましたが、「賃貸は賃貸管理の手間がかかるので、売却が希望」という声もありました。

また実家を売却して現金化すると、兄弟(相続人)が複数いる場合に資産をきっちり分けられます。

<2位 兄弟姉妹に継いでほしい>
・私は仕事で実家から離れているが、兄が家の近くに住んでいるため、彼に継いでほしい。理由は実家をなくしたくないからです(20代 女性)
・兄家族が継いでくれると助かる。自分はもう持ち家を建ててしまったし、誰かに貸したり売ったりするのは抵抗があるから(30代 女性)
・弟に今のまま住んでもらいたい。実家を処分すれば弟の家がなくなるし、実家から出た兄弟が集まれる場所も、実家しか残っていないため(50代 男性)

「実家をなくしたくないけど自分は戻れないから、兄弟姉妹に住んでほしい」と考える人も多くなっています。兄弟姉妹が住んでいれば、気軽に立ち寄れますね。

自分が住まないにしても賃貸にすると、まったくの他人が家を使うことになります。愛着ある実家に他人が入ることに抵抗を感じる人も多いでしょう。

<3位 賃貸・駐車場にして収益化>
・駐車場にして収入を得たあと、まとまったお金でアパート経営などに転換。何もしないでそのまま現金化するのはもったいないと思います(20代 女性)
・古民家カフェなどを開きたい人に貸してあげたい。実家をなくさず再生利用できるから(30代 女性)
・他人に貸して家賃収入を得たいです。空けておくだけでは、固定資産税が重荷になるからです(60代以上 男性)

主に「そのまま貸し出す」「建物はなくして駐車場にする」「アパートなどに建て替える」という3パターンがありました。

建て替えてアパート経営は初期費用の面からしり込みしてしまう人も多そうですが、「そのまま賃貸」「建物を壊して駐車場」なら比較的ハードルは低いでしょう。

田舎の古い家でも「古民家風の趣がいい」などの理由でニーズはあります。家賃収入で不労収入が得られれば、固定資産税の支払いや家のメンテナンス費用も賄えるでしょう。

<4位 自分が住む>
・思い出がある場所を売却するくらいなら、自分が住みます。今払っている賃貸の家賃も支払わなくて良くなるので、経済的にも実家のほうがいいです(20代 男性)
・県内に住んでいるので、引っ越しても良いと思っています。テレワークが進み、少し職場から遠くなっても大丈夫になったので(30代 男性)
・とても便利な場所にあるから(50代 女性)

「実家の立地が便利」「将来的には実家に戻りたい」「家賃がなくなるから、実家に住めるのは助かる」といった回答が寄せられています。

通勤の利便性などを考えて実家を出たものの、リモートワークの普及で実家に戻るのもアリと考え始めた人もいるようです。

「実家や地元が好き」「少し手直しすればまだまだ住める」というケースなら、自分が住みたいと考える人も多そうですね。

<5位 別荘・セカンドハウスとして使う>
・私は都市部で暮らすと思うから、たまに通って草むしりするなど、自然を満喫するための別荘みたいにしたい(30代 女性)
・内装を自分でデザインしたい願望があるので、フルリフォームしてセカンドハウスのような使い方をしたい(40代 男性)

実家が田舎にあって自分は都市部に住んでいるといった場合、実家を別荘として使いたいと考える人も。

気分転換とメンテナンスを兼ねて週末だけ実家で過ごすのも楽しそうですね。兄弟共有の別荘にすれば、親戚が集まる場所にもできます。

「実家をなくしたくないが、住むのは難しい」「今の家と実家の行き来が苦にならない」という場合は、検討してみたいですね。

<6位 親戚・知人に住んでほしい>
・まったく知らない人のものになってしまうのは、なんとなく寂しいから(30代 女性)
・私自身に跡継ぎはいないのですが、実家はなくしたくありません。しかし「誰でもいいから住んでほしい」とは思えません。血縁者なら信頼でき、私のことも知っているので抵抗はありません(50代 男性)

知らない人に売ったり貸したりするのは抵抗があるので、親戚や知り合いに住んでほしいと考える人も。

親戚や知り合いが住んでいるなら、たまに実家に帰りたくなったときも立ち寄りやすいですね。

ただ親戚・知り合いの中で探すと、買い手・借り手の候補者が少なくなってしまうデメリットはあります。

<7位 取り壊す>
・日本中で空き家が問題になってるし、「シロアリ」「スズメバチが巣を作る」「倒壊」なども怖いです。築年数も経っているので、崩れる前に壊したいなとは思います(30代 女性)
・妹は結婚して家を出ていますし、誰かに住まわれるのも嫌なので、更地にするしかないと思っています(40代 女性)

空き家のまま置いておくと、「害虫・害獣の被害」「不審者の立ち入り」「倒壊」などのリスクがあります。そのため、タイミングを見て解体し、更地にしたいと考えている人もいました。

更地にすれば駐車場として利用できたり、「土地だけを探している」という人に売れやすくなったりします。

また「建物は親のものだが、土地は借地」というケースも意外に多く、更地にして土地を持ち主に返却したいという人も複数いました。

なお地主が借地権の買い取りを希望している場合などは、交渉次第で「建物つきで借地権を買い取ってもらえるケース」もあります。

  • まとめ

 愛着ある実家をなくすことに抵抗を感じる人はたくさんいます。

そのため実家が空き家になったときは、売却や解体で手放すよりも、「家族の誰かが住んだり賃貸に出したりしたい」と考える人も多くなりました。

資産価値の高い不動産なら、持ち続けて収益化したり自分が住んだりするのもいいですね。

一方「田舎」「立地が悪い」「古すぎる」などで収益化が見込めない場合は、売ってしまうのがラクだと考える人も多いです。

「売れなさそうな物件」「借りた土地の上に建っていて売買は難しそうな物件」でも扱ってくれる不動産会社はあるので、売却を考え始めたら一度相談してみましょう。

借地権の返却を伴う解体の場合、解体前であれば借地権を売ることができます。 そのため、解体を決める前に専門業者へ相談するようにしましょう。

参考URL:空き家の活用について( https://www.kaitai-guide.net/kaitaikouji/syakuchi-henkan/ )

▽富岡 淳氏の考察
調査結果では、実家が空き家になったら売却したいと考えている方が多いということが読み取れます。

実家が空き家になる原因としては、親の他界(相続)によって空き家になる場合や、親が介護施設等への入所によって空き家になる場合等、様々あります。

法律的な観点では、特に、親が介護施設等への入所で空き家になり、施設費用等の捻出のために「売却して現金化したい」または「賃貸に出したい」と考えている場合は注意が必要です。

空き家となった家屋の名義が親の場合、親が認知症となって判断能力を失ってしまった後は、事前対策がなければ、家族が代わりに売買契約や賃貸借契約等の契約をすることは法律上できなくなります。

状況によっては、実家の売却ができなくなる可能性もあるので、選択肢を残す意味でも、事前にどのようなリスクがあり、どのような方法をとれば家族にとって最善かを弁護士や司法書士等の専門家に相談しておくと安心できるでしょう。

■監修者紹介

富岡淳

司法書士・行政書士事務所ビスポークオフィス(https://bespoke-law.com/ )
代表 富岡 淳氏

「家族信託」「任意後見」「遺言」といった生前対策や相続手続きに関するエキスパート。
相続について家族の状況から課題やリスクを発見し、生前に誰がなにをやっておけばよいのか、亡くなった後はどのようにすればよいのかをあらゆる法制度を総合して解決策を立案・サポートすることが可能。
経済的な合理性だけでなく、家族間の心情的な納得感も重要と考え、相談者との対話を大事にすることをモットーとしている。
このほか、一般社団法人にじいろソリューション(https://niji-solut.com/ )の代表理事としてLGBTQの方への法律サポートに注力中。

【記事等へのデータ引用・転載時のお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「解体無料見積ガイド」のURL( https://www.kaitai-guide.net/ )へのリンク設置をお願い致します。


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■一般社団法人 あんしん解体業者認定協会について
一般社団法人あんしん解体業者認定協会は、解体工事を計画する皆様が安心して依頼できる環境作りを目的に、全国都道府県下の優良解体業者を認定しています。また、解体工事に関する様々な疑問にお応えするご相談窓口としての業務を行い、ご希望に応じて無料でご紹介も行っています。



■協会概要
社名   :一般社団法人 あんしん解体業者認定協会
所在地  : 〒108-0023 東京都港区芝浦4-12-31 VORT芝浦WaterFront 4階
代表者  : 代表理事 鈴木佑一
設立   : 2015年6月
URL   : http://anshin-kaitai.or.jp/

PR TIMESより転載

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